今。美食家の注目を集めているのは、必ずしもアクセスが便利ではない「奥の地」。滋味溢れる素材に惹かれた料理人たちが紡ぎ出す料理は、心にもカラダにも深く染み入って、感動と幸福を呼びます。
「もうあのお店行った?」と交わされる美食家たちの囁きは、つい数年前まで東京や京都など都会の店が話題の中心でした。ところが今、その多くは北陸や軽井沢、そして南は九州まで、「奥の地」へと拡がっています。贅沢な食体験とはキャビアやフォアグラなどの高級食材だけではなく、その地でしか味わえない新鮮な旬の食材と、その地に根ざす料理人との出合いに尽きると、多くの人が気付き始めているのでしょう。
今回は、旅と美食の達人・秋山 都さんが教える、石川県の「Auberge “eaufeu”」をご紹介します。
Auberge “eaufeu”「いま、注目しているのは日本酒ガストロノミー」
美食には美酒がつきものだと考えている呑兵衛な私。ワインペアリングもいいですが、今気になるのは日本酒です。「オーベルジュ オーフ」は廃校となった小学校を美食宿として生まれ変わらせたユニークなプロジェクト。隣接する「農口尚彦研究所」の日本酒と共に、まだ31歳と若い糸井章太シェフの意欲的な料理を味わえるのが楽しい。農口尚彦杜氏は現在90歳ですが依然意気軒高。60歳差のペアリングに心をゆさぶられます。
問い合わせ先
- Auberge “eaufeu”
- 料金/1泊2食付き2名1室利用時¥37,500〜(税サ込)
※火曜・水曜定休 - ※食事のみの利用も可(コース¥21,780〜)
- TEL:0761-41-7080
- 住所/石川県小松市観音下町ロ48
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- PHOTO :
- 長谷川 潤
- EDIT&WRITING :
- 秋山 都、安村 徹(Precious)