今。美食家の注目を集めているのは、必ずしもアクセスが便利ではない「奥の地」。滋味溢れる素材に惹かれた料理人たちが紡ぎ出す料理は、心にもカラダにも深く染み入って、感動と幸福を呼びます。

「もうあのお店行った?」と交わされる美食家たちの囁きは、つい数年前まで東京や京都など都会の店が話題の中心でした。ところが今、その多くは北陸や軽井沢、そして南は九州まで、「奥の地」へと拡がっています。贅沢な食体験とはキャビアやフォアグラなどの高級食材だけではなく、その地でしか味わえない新鮮な旬の食材と、その地に根ざす料理人との出合いに尽きると、多くの人が気付き始めているのでしょう。

今回は、旅と美食の達人・永原聡子さんに教わる、とっておきの美食宿、石川県の「Villa della Pace(ヴィラ・デラ・パーチェ)」をご紹介します。

永原聡子さん
海外富裕層向け旅デザイン会社「DENEB」代表
外資系金融機関を経て、海外富裕層向け旅デザイン会社DENEBを創業。国土交通省・観光庁事業有識者、文部科学省・文化庁事業などにも有識者として携わっている。

【Villa della Pace(ヴィラ・デラ・パーチェ)】「in the middle of nowhereに身をおく心地よさ」

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穏やかな海を目の前に抱く一軒家
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平田明珠シェフがこだわって選び抜いた能登の食材

北陸ガストロノミーのなかでも注目されている能登。穏やかな海を目の前に抱く一軒家が「ヴィラ・デラ・パーチェ」です。まるで友人の家に招かれているかのような、アットホームだけれど洗練された空間が素敵でした。周囲には何もない、その開放感が心地よくて。

平田明珠シェフがこだわって選び抜いた能登の食材、繊細でボリュームもちょうどよい食事は一流ホテルや旅館でもできない技だと感動しました。

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PHOTO :
長谷川 潤
EDIT&WRITING :
秋山 都、安村 徹(Precious)