世界の高級パーソナルカーに大きな影響を与えたアウディ・A7 スポーツバック。2017年後半にフルモデルチェンジした新型の試乗会が、18年2月ケープタウンで行われた。日本への正確な導入時期は未定だが、一足早くステアリングを握ったライフスタイルジャーナリストの小川フミオ氏が、その魅力を解説する。

エレガントでスポーティ!

全長4969㎜、全幅1908㎜、全高1422㎜。

 スタイルというとファッションのことを指すように思われるが、じつは自動車界でも重要な用語だ。人間でいえば振る舞い方ともいえる、根幹をなすかたちがスタイル。
 アウディ・A7 スポーツバックは4ドアを持ちながらリアに傾斜したテールゲートを備えたファストバックボディを特徴とする。どちらかというと前席優先だが、そのひとたちの趣味の道具を運ぶためのクルマである。
 スタイリッシュさではクーペ的、機能的にはハッチバック的というデザインだ。パワフルなエンジンと信頼性の高いクワトロシステムと、しっかりしたシャシーでもって、エレガントさとスポーティさをバランスさせた内容なのだ。
 新型アウディ・A7 スポーツバックはスタイル的には従来のファストバックを継承。ただしメカニズムは大きく進化している。
 ひとことで言うと、乗るべき価値があるクルマだ。なぜなら運転が楽しいからだ。それにはメカニズム的な裏付けがちゃんとある。
 ひとつはオールホイールステアリングといって後輪操舵機構を持つシャシー。低速域では前輪の操舵角とは反対の方向に最大5度も後輪が動き、時速60kmを超えると前輪と同位相に。それによって走行安定性を増す。
 たしかにケープタウン郊外の山岳路ではハンドリングがじつに軽快。屈曲路を走るのが楽しいというのがドライビングインプレッションである。

ケープタウン郊外の海岸線を走る。美しさだけでなく、運転する楽しみにも力を入れている。

頼れる先進装備が満載!

12のライトセグメントを持つレーザーライト付きHDマトリクスLEDヘッドランプを装備。
モニターで各種の操作が出来るようになっており、物理的なスイッチの数は少ない。
アンビエントライトといって、室内照明の色も選べるなどカスタム化の幅が広い。

 試乗車の3リッターエンジンは広い範囲でしっかり力を出すツインスクロール・ターボチャージャー搭載。1500rpmからレッドゾーンがはじまる6500rpmまで途切れることなくパワーを出す。
 もうひとつ試乗車にはオプションのアダプティブエアサスペンションが備わっていた。走行モードを選べるドライブセレクト機構と連動し、カーブでのロール制御とともに、乗り心地などが明らかに変化する。
 さらに室内のインフォテイメントも注目だ。オプションを含めて3つのTFT液晶画面を備えたモダンな意匠になにより驚かされる。
 実際にスマート端末のように指でスワイプできるし、ボイスコマンドでも動く。通信機能もあるし、高度な学習機能を備えたナビゲーションシステムもあるので、ドライバーにとっては頼りになるビジネスツールということができる。
 運転支援システムを支えるのは、レーザースキャナー、長距離レーダー、4基の中距離レーダー、フロントカメラ、360度カメラ及び超音波センサーだ。
 渋滞時を含めた先行車追従、車線維持、衝突回避など、多くのシステムがより統合され、さらにより十全なかたちで作動するようになっているのも新型アウディ・A7 スポーツバックならでは。
 見た目はエレガント。でも中身はこのように、走りもインフォテイメントも先進的。これがアウディ・A7 スポーツバック。完璧主義こそドイツ流のダンディズムなのだと思う。

連続したライトストリップが特徴的なリアコンビネーションランプ。
荷室は大きく開き、後席バックレストが2対1対2で分割可倒式なので使い勝手がいい。

■問い合わせ先
アウディ コミュニケーションセンター
TEL:0120-598106
https://www.audi.co.jp/jp/

この記事の執筆者
自動車誌やグルメ誌の編集長経験をもつフリーランス。守備範囲はほかにもホテル、旅、プロダクト全般、インタビューなど。ライフスタイル誌やウェブメディアなどで活躍中。