「生い先」ってなんと読む?「せいいさき」ではありませんよ!

明日、7月25日は、世界初の体外受精児が誕生した日です。

1978(昭和53)年のこの日、イギリス・マンチェスターの総合病院で、世界で最初の体外受精児が誕生し、当時は「試験管ベビー」と呼ばれ、世界的な話題となりました。このとき生まれた赤ちゃんは健康に成長し、現在、40代となっています。この子は女性でしたが、自然妊娠による出産も経験し、誕生当時に不安視された健康上の問題などが発症することもなく、人生を謳歌しているようです。体外受精の技術は現在も日々、進歩しており、不妊に悩む人々の光となっています。ということで、本日は「生」という字の入った日本語クイズをお送りします。

【問題1】「生い先」ってなんと読む?

「生い先」という日本語の正しい読み方をお答えください。

ヒント:「子どもなどが成長していく将来。行く末」という意味の言葉です。

<使用例>

「大変優秀なお嬢さまだそうで、生い先頼もしいですね」

「○い○○」。
「○い○○」。

…さて、正解は?

※「?」画像をスクロールすると、正解が出てまいります。

正解は↓に‼
正解は↓に‼

正解は… 生い先(おいさき) です。

「生い立ち(おいたち)」と同じ「生」の読み方で、常用漢字の読み方の範疇です。
「生い立ち(おいたち)」と同じ「生」の読み方で、常用漢字の読み方の範疇です。

「生い先」という言葉で要注意なのは、同じく「おいさき」と読む「老い先」との混同です。「老い先」は「年取った人のこれからの人生」という意味で、人生終盤にさしかかった人の「この先の人生」を意味します。類語は「余生」です。対して「生い先」のほうは、赤ちゃんや子ども、人生序盤の人の「この先の(楽しみな)人生」という意味をもつ言葉です。音は同じですが、意味が異なりますので、表記の混乱にお気を付けください。

さて、2問目にまいります。

【問題2】「生色」ってなんと読む?

「生色」という日本語の正しい読み方をお答えください。

ヒント:「いきいきとした顔色。元気そうな様子」などの意味をもつ言葉です。

<使用例>

「夫は病院到着時は真っ青だったのですが、点滴のおかげか、だいぶ生色をとりもどしました」

かな5文字です。
かな5文字です。

…さて、正解は?

※「?」画像をスクロールすると、正解が出てまいります。

正解は↓に‼
正解は↓に‼

正解は… 生色(せいしょく) です。

「生気のある顔色」というニュアンスの言葉です。

「生色(せいしょく)」は、例文のように「生色を取り戻す」や、「生色を失う」というように使う例が多い言葉です。「生きている元気の宿った顔色」というニュアンスで、これを失っている場合は相当な体調の悪さが心配されますし、これを取り戻した、と言えば、物理的な体調や、精神の健康状態が、元(もと)のように元気になった、というイメージです。

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本日は、7月25日、世界初の体外受精児が誕生した日にちなんで、「生」という字の入った日本語から、

・生い先(おいさき)

・生色(せいしょく)

の読み方、言葉の背景などをおさらいいたしました。

この記事の執筆者
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Precious.jp編集部 
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参考資料:『精選版 日本国語大辞典』『デジタル大辞泉』(株式会社小学館)/『日本掲載新聞電子版(2019年5月24日)』(株式会社日本経済新聞社)/『テレ朝news(2018年7月24日)』(株式会社テレビ朝日)/『漢字ペディア』(公益財団法人日本漢字能力検定協会)
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小出 真朱