現在大人気のリーガルドラマ『SUITS』、日本でも2月7日にシーズン6がDVDリリースされました。「SUITS」は洋服の「スーツ」を意味するとともに「訴訟」という意味でもあり、このドラマではその両方が華麗かつ多彩に描かれています。

主役男性陣のスーツ姿もさることながら、脇を固める女性陣のファッションは特に見応えがあります。衣装デザイナーを務めるジョリー・アンドレアッタはインタビューの中で、脚本の雰囲気やエピソードの中の訴訟内容に合わせて衣装を考えるとしつつ、「会社内部のエピソードではよりセクシーな服、手の込んだ服。エモーショナルな場面では気がちらないような(落ち着いた)ものを選ぶ」と語っています。

また法律事務所を舞台としたドラマなので、あまりカジュアルな服やセクシー過ぎる服、派手すぎる服はふさわしくありません。でもジョリーは「下品にならずにセクシーに見せるために、テーラリングが役に立っている」とも言っています。たしかにそれぞれの服が人物にとてもフィットしていて、品のよいエレガンスが漂っています。

では実際どんなスタイルが見られるのか? 主要登場人物それぞれを見ていきましょう。

■1:知的でパワフルな女性ボス、ジェシカ・ピアソンは「かっちりスタイル」が見どころ!

ジェシカ・ピアソン
ジェシカ・ピアソン

ジーナ・トーレス演じる弁護士のジェシカ・ピアソンは、主人公が所属する法律事務所のトップを務めており、法廷シーンも多いので、スキのないカッチリした着こなしが求められます。

米国でパワフルな女性といえばパンツスーツが定番になっていますが、もっと多彩で見ていて楽しく、それでいて参考になりそうなのがジェシカのファッションです。ジーナ・トーレスもインタビューの中で「服をカメラに映すだけのために、オフィスを横切ってファイルを取りに行くことがあった」と語っています。

アシメトリーなジャケットとスカートを組み合わせたスーツ

ジェシカ・ピアソン
ジェシカ・ピアソン

たとえばこちらの黒のスーツは、非対称のえりがポイント。全体的にはベーシックなシルエットを保ちながら、ディテールでモダンな印象を添えています。合わせるトートバッグはあえて淡いグレーを選んで、やわらかい印象に。

光沢感のあるラップ風ワンピース

ジェシカ・ピアソン
ジェシカ・ピアソン

やや胸の開いたフェミニンなワンピース姿のジェシカ。色は抑えつつも光沢のある素材で、上品なセクシーさを演出しています。

カーキのロングワンピース

ジェシカ・ピアソン
ジェシカ・ピアソン

カーキのワンピースでややライトな印象に。カジュアルな色でもラフになりすぎないのは、体に絶妙にフィットしつつフィットしすぎない、ミディ丈シルエットとテーラリングのなせるわざ。

黒のベーシックスカートスーツ

ジェシカ・ピアソン
ジェシカ・ピアソン

黒のベーシックなスーツも、体に合わせた仕立てのよさと素材の上質感、比翼仕立てのえりで最高の一着に。


■2:秘書役のドナ・ポールセンは、大人の女性らしい「ワンピーススタイル」が見どころ!

ドナ・ポールセン
ドナ・ポールセン

主人公・ハーヴィーの秘書でオフィスのムードメーカー的存在のドナ・ポールセン(演:サラ・ラファティー)。スタイル的にはワンピース率が高く、画面の中でも目を引きます。それぞれのデザインは甘すぎず、セクシーすぎず、スマートなキャラクターがしっかり反映されています。

ネイビーのラップワンピース

ドナ・ポールセン
ドナ・ポールセン

ワンピースの中でもネイビー系が多めのドナ。こちらのようにフロントにデザインが入っていたり、ベルトやえりにアクセントがあったりで、変化をつけています。

裾ディテールありの白ワンピース

ドナ・ポールセン
ドナ・ポールセン

肩の独特のデザインで、露出しにくいオフィスでもオフショルダー気分を出しています。

ミッドナイトブルーのタイトワンピース

ドナ・ポールセン
ドナ・ポールセン

赤毛とのコントラストが美しいブルーのワンピース。こちらは肩にアクセントがあり、二の腕カバー効果もありますね。

フラワープリント入りノースリーブワンピース

ドナ・ポールセン
ドナ・ポールセン

顔周りのプリントが華やかなピンクのワンピース。サラ・ラファティー自身は「自分は赤毛だからピンクが似合わない」と思い込んでいたと語っていますが、ジョリーは「赤毛こそピンク」という考え。

ドナの役柄でピンクを身に着けるうちに、サラ個人でもピンクのニットやトップスを何着も購入するようになったそう。プロの女優でもアラフォーになってから似あう色を見つけられることがあるなんて、なんだか励まされるエピソードです。


■3:パラリーガルのレイチェル・ゼインは「リアルで身近な機能派スタイル」が見どころ!

レイチェル・ゼイン
レイチェル・ゼイン

イギリスのハリー王子との婚約で注目度が高まるメーガン・マークルが演じるのは、ロースクールで勉強中のパラリーガル、レイチェル・ゼイン。

著名弁護士の娘でありながら、コネを使わず自力で成功しようとする設定のせいか、控えめで機能的なスタイルが中心で、ある意味一番リアルな着こなしです。前開きシャツにペンシルスカートが定番となっていますが、こちらもちょっとした素材感やディテールで変化を出しています。

レースブラウス×タイトスカート

レイチェル・ゼイン(右)
レイチェル・ゼイン(右)

黒のレース素材にパフスリーブで、ぐっとフェミニンな印象に。スカートはベージュで少しライトにバランスを取っています。

コンパクトカーディガン×光沢入りスカート

レイチェル・ゼイン(右)
レイチェル・ゼイン(右)

カーディガンにスカートのシンプルなスタイルですが、ベルベット素材の光沢で深みをプラス。

サテンブラウス×ディテール入りタイトスカート

レイチェル・ゼイン
レイチェル・ゼイン

こちらもシルエットは定番ながら、サテンのブラウス+フロントポケット風デザインをポイントに。

シースルーブラウス×タイトスカート

レイチェル・ゼイン
レイチェル・ゼイン

いつものブラウス+タイトスカートのスタイリングでも、透け感あるフリルのブラウスで一気にドレッシーに。腕時計は、メーガンが「シーズン3製作決定の記念に買った」と語っているカルティエのタンクのようです。レイチェルは裕福な家庭の出身という設定のため、メーガン個人のアクセサリーをときどき身につけることで「よいものを持っている」感を出していたそうです。

最後に、こちらはオフィススタイルではありませんが、『SUITS』シーズン5では、レイチェルがウェディングドレスを着用した場面がありました。ドレスは米国のデザイナー・Anne Bargeによるものです。

 

2018年5月に予定されている、メーガンとハリー王子の結婚式でのウェディングドレスは当日まで発表されないと思われるだけに、どんなものになるのかと噂が絶えません。『SUITS』の衣装が日常着だったのに対し、ロイヤルウェディングドレスは究極の非日常着。どんなスタイルを見せてくれるのか、今から楽しみです!

以上、『SUITS』の注目スタイルをご紹介してきました。こうして見ると、色やシルエットに多少制約があっても、素材の光沢や透け感、えりや袖のディテールで遊びを入れたり、大人の女性らしさを表現できたりすることがとても具体的に示されていると感じます。

また何といっても、自分の体型にきちんと合わせて服を選び、必要に応じて直すことも重要です。ここでご紹介した以外にも、『SUITS』ではリアルに取り入れられるおしゃれのヒントがたくさん見つかりそうです。Precious.jpでは今後も『SUITS』情報を追いかけますので、お楽しみに!

SUITS/スーツ シーズン6 DVD-BOX
発売・販売元:NBCユニバーサル・エンターテイメント
リリース中
価格:8,000円+税
※シーズン1~5リリース中
(C)2016 Open 4 Business Productions, LLC. All Rights Reserved.
(C)2013-2015 Universal Studios. All Rights Reserved.
 

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この記事の執筆者
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WRITING :
福田ミホ