『Precious』本誌をはじめ、テレビや広告など幅広く活躍する人気スタイリストの犬走比佐乃さんに、大人の女性に必要なファッションについて教えていただく連載。今回は、この秋注目を集めているトレンドアイテム「ビスチェ」にフォーカス！ 秋いちばんに取り入れたという犬走さんの私服コーディネートから、失敗しないセレクト＆スタイリングの極意を教えていただきます。
タイトシルエットのシャツに合わせるのが、犬走流ビスチェスタイル！
今年の春夏から、街でもよく見かけるようになった「ビスチェ」を使ったスタイル。気になってはいても、「ビスチェ」というアイテム自体やレイヤードコーデを難易度が高そうと感じていたり、あるいは「若い女性にしか似合わないのでは」と敬遠している人も多いのではないでしょうか？
「その気持ちはわかりますが、私自身この秋早々“取り入れてみたい！”と 思い立って早速投入してみて、イメージよりハードルは高くないと感じたんです」（犬走さん）
そのポイントのひとつは「ビスチェ」を重ねるベースとなるトップスの選び方。犬走さんが導き出した、大人の女性の「ビスチェ」コーデのキーアイテムは、ズバリ「タイトなシャツ」！
「特に若い女性はこの夏、Tシャツ＋ビスチェの組み合わせを楽しんでいた方が多かったけれど、ベースをシャツにすればより大人っぽく着こなせるし、長らく続いているオーバーサイズトレンドによってクローゼットで眠っていたタイトなシルエットのシャツを旬顔に蘇らせることができます」（犬走さん）
それでは、犬走さんが実践している「シャツ＋ビスチェ」のコーディネートを披露していただきましょう！
■１：自作のリブジャージビスチェをニットベスト感覚で
グレーのリブジャージのビスチェを、ネイビーのシルクサテンのシャツにオン。モノトーンではなく、「グレー」と「ネイビー」という犬走さんのステディカラーでまとめたビスチェコーデは、とても新鮮でスタイリッシュ！ ビスチェの上にベルトをすればスタイルアップ効果も加わります。
そしてなんと、「実はこのビスチェ、私が自作したものなんです（笑）」と犬走さん。
「リブジャージ素材って筒形で売っているものが多いから、それならば切って簡単に端をまつるだけでできるかな？ と思ったんです」（犬走さん）
目論見通り、筒形で売られていたリブジャージを発見し、即購入！
「それこそ100均で売られているほつれ止め用ボンドを使ったりすればより手軽にできます。私は1時間ちょっとくらいで作りました。リブジャージ素材のビスチェならニットベスト感覚で取り入れられるし、レイヤードコーデに苦手意識がある方でもトライしやすいのでは？」（犬走さん）
■２：チャコールグレーのビスチェは白シャツでメリハリを強調！
シンプルな白シャツにグレーの布帛のビスチェを重ねた組み合わせは少しマスキュランなイメージで、犬走カジュアルの真骨頂！
「初心者でも入りやすいビスチェというと一般的にはブラックといわれているようですが、私は大人の女性には、ブラックよりこんな感じのチャコールグレーのほうが瀟洒なニュアンスが出て、着こなしやすいと思うんです。このビスチェによって、しばらく着る機会がなかったタイトシルエットの白シャツが復活しました」（犬走さん）
このコーディネートに合わせるボトムスはどんなタイプがベストでしょうか？
「トップスのシルエットがタイトなので、少し太めのパンツだとバランスがとりやすいでしょう。ビスチェと同系色のグレー、あるいはデニムパンツを合わせてもいいかもしれません」（犬走さん）
この秋挑戦してみたいトレンドアイテム「ビスチェ」。早速まずは1着取り入れて、しばらく登場する機会が少なかったタイトシルエットのシャツを華麗に復活させてみませんか？
※私物に関してのブランドへのお問い合わせはご遠慮ください。
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- PHOTO ：
- 田中麻衣（小学館）
- WRITING ：
- 岡村佳代
- EDIT ：
- 谷 花生（Precious.jp）
