身長156cmのインテリアエディターDが、おすすめのアイテムを実際に体験しながらレポートする本連載。前回取り上げた『ワシリーチェア』に続いて今回も、ミッドセンチュリー期に多くの名作家具を発表したことで有名なアメリカのメーカー「Knoll(ノル)」からセレクトしました。
これまでもその時代のトップデザイナーと協働してきた「ノル」が、今年はデザイン界に燦然と輝くポップスター、マーク・ニューソンと新作ワークチェアを発表! 自宅に置いても浮くことがない、高機能なワークチェアを探していた方にはぜひ知っていただきたい『ニューソン タスク』の魅力をご紹介します。
未来の定番品を生み出す「ノル」から待望のワークチェアが発売!
リモートワークという働き方はすっかり身近になりましたが、自宅空間がオフィス化するというのは、さまざまな意味で難しい問題を抱えています。というのも機能的なワークチェアに求める快適さは、デザインが自宅インテリアのなかで悪目立ちしがち。もちろん仕事用の部屋が確保できる場合には問題ないのですが、なかなかそうもいかないですよね。
一方、オフィス空間に求められるものも変わってきました。皆で顔を合わせてアイデアを出し合えるような心地よい空間づくりや、出勤スタイルの選択肢が増えたことによるフリーアドレス化など、複数の人が使うワークコーナーには、誰もがよいと思えるかけ心地を調整できる機能をもった愛せるワークチェアが必要です。
「ノル」の新作のワークチェア『ニューソン タスク』は、さまざまな体型や座り方に対して、柔軟にバランスを取るように設計されています。そして何よりシンプルなのにどこか愛おしい、有機的な愛嬌のある佇まいが最大の魅力です。
人間工学に基づいたテクノロジー搭載のモダンで洗練されたデザイン
一見シンプルな『ニューソン タスク』には、デザイナーの驚くような造形力が詰まっています。それがわかる細かなディテールを見ていきましょう。
まず、背面と座面が一体となる片持梁構造になったフレームが見た目の浮遊感を感じさせながら、機能としては人間工学に基づいた快適な座り心地を実現。そして、長時間座るワークチェアに必要なチルト機構を垂直に反転させ座面の下に隠すことによって、ワークチェア特有のメカメカした感じをサラリと解決しています。
チルト機構とは、座面と背面の角度をある程度保ったまま後ろに倒れること。リクライニングと合わせて座面にかかる体圧を背中や座部で分散させて受け、安定した姿勢でストレッチができます。
デザイン界のポップスター!マーク・ニューソンが生み出す名品たち
以前、本連載でもご紹介した『エンブリオチェア』のように、一度見たら忘れられないデザインをするマーク・ニューソン。1963年にオーストラリアのシドニーで生まれた彼は、87年に東京へ移住し「イデー」で本格的にデザインに従事したのち、パリでスタジオを設立。現在は自身がCEOを務めるロンドンの「マーク・ニューソン社」を拠点に活動しています。
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彼の世代で最も影響力のあるデザイナーの一人といわれており、世界中のクライアントのために、家具、生活雑貨、自転車、車、飛行機、ヨット、さまざまな建築、彫刻作品など、あらゆる分野で仕事をしています。
今回は、ミッドセンチュリーモダンを代表する家具メーカー「ノル」が、マーク・ニューソンをデザイナーに迎えて誕生した新作ワークチェア『ニューソン タスク』をご紹介しました。
デザイン好きの私にとって、マーク・ニューソンの家具に毎日座れる喜びは格別! 歴史に立ち会ったような気持ちです。自宅に無理なく取り入れられて機能性も高い、新たなる名品の魅力をぜひショールームで味わってみてください。
※掲載商品の価格は、すべて税込みです。
問い合わせ先
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Knoll Japan
営業時間/11:00~19:00
定休日/日曜日
TEL:03-6447-5405 - 住所/東京都港区北青山1-2-3 青山ビル1F
- TEXT :
- 土橋陽子さん インテリアエディター
公式サイト:YOKODOBASHI.COM