「翻す」って何と読む?「ほんす」ではありませんよ!常用漢字です!
明日・9月30日は『世界翻訳の日(International Translation Day)』です。これは国際翻訳家連盟が制定した記念日で、日付は聖書をラテン語に翻訳した聖職者ヒエロニムスの忌日にちなんでいます。昨今は翻訳ソフトやアプリを使いこなすことで、未知の言語を使う同士の会話が可能になる…ということもございますが、機械翻訳では文章のニュアンスをうまく拾えない、というケースも多いようですね。特に慣用句などは、機械翻訳が難しいようです。文学などは、同じ原文でも翻訳者の解釈やセンスによってだいぶ印象が変わりますし、異文化をもつ国の言語を翻訳するには、まだまだ、人の理解力が必要に思われますね。ということで本日は「翻」「訳」という字の入った日本語クイズをお送りします。
【問題1】「翻す」ってなんと読む?
「翻す」という日本語の読み方をお答えください。
ヒント:「さっと裏返しにする」「からだを躍らせる」「態度などを急に変える」「風になびかせる」などの意味をもつ言葉です。
<使用例>
「彼は忘れっぽくて、悪意なく約束を翻すことがあるから、気を付けてね」
…さて、正解は?
※「?」画像をスクロールすると、正解が出てまいります。
正解は… 翻す(ひるがえす) です。
「翻す(ひるがえ)す」…改めてピックアップすると、読み方が意外と難しいことに加え、ヒントにもした「さっと裏返しにする」「からだを躍らせる」「態度などを急に変える」「風になびかせる」という、4つの意味が、どれもよく知られ、かつ、日常的に使われていることに驚きませんか? まさに、いろいろな意味に翻(ひるがえ)る言葉、と言えそうです。
さて、2問目にまいりましょう。
【問題2】「逐語訳」ってなんと読む?
「逐語訳」という日本語の正しい読み方お答えください。
ヒント:「意訳」の対語です。
<使用例>
「初心者の語学の教科書に使うなら、まずは意訳より逐語訳のものがいいんじゃないかしら?」
…さて、正解は?
※「?」画像をスクロールすると、正解が出てまいります。
正解は… 逐語訳(ちくごやく) です。
「逐語訳(ちくごやく)」とは「原文の一語一語を忠実に解釈・翻訳すること。また、そのような翻訳。解釈」を意味する言葉です。「逐(チク)」の字を「遂(つい)」と間違えやすいので、お気をつけ下さい。「逐語訳(ちくごやく)」の「逐」は、「逐一(ちくいち)」などにも使われる字です。
***
本日は、9月30日、『世界翻訳の日(International Translation Day)』にちなんで、「翻」「訳」という字の入った日本語から、
・翻(ひるがえ)す
・逐語訳(ちくごやく)
の読み方をおさらいいたしました。
- TEXT :
- Precious.jp編集部
- BY :
- 参考資料:『精選版 日本国語大辞典』『デジタル大辞泉』(株式会社小学館)/一般社団法人日本記念日協会ウェブサイト/一般社団法人日本翻訳連盟ウェブサイト/『漢字ペディア』(公益財団法人日本漢字能力検定協会)
- ILLUSTRATION :
- 小出 真朱