羽織るだけで「理想の自分」へと導くコートは無限の可能性を秘めています。

そこで、『Precious』11月号の別冊「大人を満たす最旬コートBOOK」では、品格とエネルギーが生まれるラグジュアリーなコートを特集。上質さに加え、心躍るディテール美意識を語るようなステイトメント性を宿した「最旬コート」で冬の装いを刷新させましょう!

今回は、スタイリスト大西真理子さんと『Precious』編集部が、この冬、新たに手に入れたい「最旬コート」と冬の装いをアップデートさせるアプローチについて考えました。

スタイリスト大西真理子さん&Precious編集部が考察|この冬、新たに手に入れたい「最旬コート」のエッセンス

「時代のムード」と「今の私」に寄り添うコートとは? 冬の装いをアップデートさせるアプローチをスタイリスト大西真理子さんと共に考えます。

■エッセンス1:ボリュームのあるシルエットに注目して!(スタイリスト大西さん)

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バルーン状のふくらみのあるスリーブに今どき感が凝縮。どことなくクチュール感が漂う。¥313,500(イザ〈パトゥ〉)

微差の変化を見逃さないことが今どき感を演出する秘訣

Precious編集部(以下、編集部)「コート選びはワクワク感があるものの、いざとなると、何を選んでいいのか悩みがちです。この冬の着こなしを大人視点でアップデートしてくれるような、エネルギーに満ちた一枚を新調するためのアドバイスをお願いします!」

スタイリスト 大西真理子さん(以下、大西)「上質でシンプルなスタイルを愛するベーシック派が注視する点は  “シルエットの微妙な変化”だと思います。例えば、同じチェスターコートでも、アームホールが広めになっていたり、ドロップショルダーで肩口がゆったりしているなど、全体的にオーバーサイズにシフトしています。表紙のコートも端正でありながら、トレンチ風のディテールで、ゆったりとしたフォルムが“旬”を印象づけます」

編集部「ちょっとしたアップデートを見逃さないようにすることが、“コート美人”への近道なんですね」

■エッセンス2:シックカラーこそ特別感のある素材で勝負を(Precious編集部)

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ボディを黒の異素材で切り替え、レザーベルトをあしらうことで、立体感が生まれる。¥568,700(コロネット〈ランバン〉)

コートの定番色、ブラックはオリジナリティが光るタイプを

編集部「シックカラーのコートはキャリアシーンにはなくてはならない存在です。特に、黒は定番的な人気があるようです。ともすれば無難になりがちな黒コートですが、“旬”をもたらす秘訣はありますか?」

大西「この冬は華やかな集まりが復活しそうなので、ワンピースの延長で楽しめる、ドレスライクな黒コートがおすすめです。黒コートを選ぶときには、“至近距離”で見た時に上質さが際立つ一枚を。一見シンプルに見えるコートでも、ウールやカーフレザーなどの異素材をミックスしているタイプなど、意外性のあるディテールを重視すると、コートスタイルに違いが生まれます」

編集部「確かに! ファーやレザーなど、マテリアルにこだわっているアナ・ウィンターの黒コートスタイルは、迫力たっぷりで、無難という印象とは真逆。華やかな予定が多そうな彼女が選ぶ黒コートスタイルは、年末に向けて参考になりそう」

大西「極上素材を用いたり、意匠を凝らしたりと、黒コートにこだわりをもつブランドは多いもの。多忙なキャリアこそ、冬本番になる前に、エンパワメント効果のある黒コートを手に入れるのがおすすめです」

編集部「“至高の黒”をテーマにして、コートを厳選しているので、ぜひ参考に!」

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黒コートを愛用するアナ・ウィンター。ドレスライクなシルエットにこだわりが。

■エッセンス3:発色のいいコートでポジティブなオーラを(Precious編集部)

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フューシャピンクのノーカラーコートで、冬スタイルにバリエーションを。¥187,000(ドゥロワー 二子玉川店〈ドゥロワー〉)

多幸感を周りとシェアするようなビビッドカラーのコートが急浮上

編集部「シックカラーのコートを極めたいという思いがある一方で、この冬こそ明るい色のコートに挑戦したいという声も。ステディブランドからも、今までにない発色のコートが続々登場し、市民権を獲得しつつあります。品よくカラーコートを着こなすには、どんなアプローチが必要ですか?」

大西「ニットやパンツといったアイテムをシックカラーで揃えている大人こそ、きれい色のコートを新調するべきだと思います。コートのインを落ち着いた色で揃えれば、きれい色のコートでも失敗しません。私自身、この冬はブルーやグリーンなどの鮮やかなコートを手に入れて、印象変化を楽しみたいと計画中」

編集部「カラーコートは大西さんの私的 ”マストバイ” リストなんですね! ベーシックを極めた大人が纏うカラーコートスタイルは、周囲まで明るい気分にしてくれそうです」

大西「苦手意識をもつならば、海外スナップで見る冬スタイルを参考にしても」

編集部「ブライトカラーのコートを躊躇なく着こなす、海外のファッションプロからは勇気をもらえますよね。キャロライン・イッサ(写真左)のライトブルーのコートスタイルは今すぐ真似できそう。レオニー・ハンネ(写真中)のイエローコートも、チャーミングさや溌溂としたムードを演出し、“NEW BOSS”的な冬スタイルになりそうです」

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きれい色コートに果敢にトライする海外のファッション賢者たち。キャッチーな色は、ときにカンバセーションツールにも。

■エッセンス4:絵になる佇まいへと導く着映え感を楽しんでースタイリスト大西さん

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トラッド感のあるチェック柄のコート。映画の主人公のように、チャーミングな個性を発揮して。¥198,000(ブラミンク)

コートは、理想の自分へと最短&最速で導いてくれます!

編集部「今回、“名作映画”とコートの関係性を掘り下げました。映画の主人公になりきるような一枚や“キャラクター立ち”するようなコートとの出合いにも期待しています」

大西「コートはおしゃれの可能性を無限に秘めています。裏表紙のチェックコートも、パーソナルな魅力をアピールできる名手!」

編集部「とことん素材にこだわりたい、今までにない色に挑戦したい、憧れのヒロインになりきりたいなど、シーンごとに楽しむ姿勢がコートスタイルの美しさとつながっていきそうですね」

大西「まさに! 自由なマインドも“最旬コート”を美しく着こなす重要なエッセンスになります」

※掲載商品の価格は、すべて税込みです。

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PHOTO :
池田 敦(CASK)
STYLIST :
大西真理子
COOPERATION :
Getty Images
EDIT&WRITING :
川口夏希、池永裕子(Precious)