冷え込みが激しくなるにつれて、恋しくなるものといえば温泉。温泉旅行は冬のレジャーの定番ですが、ただ湯に癒されるだけでなく、同時に雪景色を楽しむことができれば、旅の感動はよりいっそう大きくなるのではないでしょうか。そこで、温泉ジャーナリストの植竹深雪さんに、雪見風呂を満喫できる名宿をピックアップしてもらいました。今回ご紹介するのは、山形県・銀山温泉にある「仙峡の宿 銀山荘」です。
公式サイト
露天風呂はエリア随一!レトロな温泉街の風情と雪見風呂を満喫する
山形県の尾花沢市中心部から車で約30分。銀山温泉は、川の両岸に築100年ほどの木造旅館が立ち並び、大正時代の面影を残すレトロな温泉街です。冬には雪が降り積もり、より一層ノスタルジックな雰囲気が漂う銀山温泉にて、植竹さんが今回ピックアップしてくれたのは「銀山荘」。温泉街から徒歩5分ほどの閑静なロケーションで、心おきなく癒しの時間を過ごすことができます。
「銀山温泉は国内だけでなく、海外からも多くの観光客・湯治客が訪れる人気の温泉街です。特に冬の日暮れ後、雪帽子をかぶった街並みがガス灯のあたたかな光に包まれるさまは実に幻想的。寒さを忘れてそぞろ歩きし、つい何枚も写真を撮りたくなってしまいます」(植竹さん)
「その銀山温泉で温泉街の風情だけでなく、雪見露天風呂も堪能したい人におすすめの宿は『銀山荘』。エリア随一の広さを誇る露天風呂は開放感たっぷりで、湯煙の向こうに広がる幽玄な白銀の世界は思わず見惚れてしまうような美しさです。また、内湯の大きな窓からの眺めもよく、冬ならではの情緒にしみじみと心打たれます」(植竹さん)
「泉質は含硫黄-ナトリウム-塩化物・硫酸塩泉。塩化物の作用で体の芯から温まりながら、視覚では雪景色を満喫するというコントラストがたまりません。また、硫黄はメラニン分解を促し美白作用があるといわれる成分。硫酸塩泉は“若返りの湯”などと称され、肌の蘇生・弾力アップ効果が期待できる湯です。硫黄と硫酸塩泉のダブルの効果で、湯上りには美肌にぐっと近づけた感がありました」(植竹さん)
銀山荘の客室は、スタンダード和室と半露天寝湯付き客室の2タイプ。スタンダード和室は、全室が川に面しており眺望抜群。冬には雪化粧した山並みが眼福です。そして、半露天寝湯付き客室の寝湯は温泉ではないものの、誰にも気兼ねすることなく浴槽に横たわり、大きな窓から銀山川の雄大な自然を眺めるのは究極のリラックスタイム。窓を開け放てば、ひんやりと澄み切った空気を感じながらお好みの湯温で入浴するという非日常体験も叶えられ、心身の疲れを一掃することができるでしょう。
なお、半露天寝湯付き客室は、2024年に新たに温泉をひき、グレードアップした客室に生まれ変わります。リニューアル後は、プライベート空間で銀山温泉の名湯を独り占め! より優雅で気ままな旅時間を過ごすことができそうです。
※ リニューアル工事期間は2024年1月~8月の予定。
とろけるような山形和牛と地酒のマリアージュも楽しんで
夕食は、地元食材をふんだんに使った和食膳。献立は季節によって異なりますが、通年で人気のメニューは尾花沢牛のローストです。山形の牛肉といえば米沢牛が全国的に有名ですが、実は銀山温泉のある尾花沢市で肥育された尾花沢牛も知る人ぞ知るブランド牛。柔らかな肉質と粉雪のようにきめ細やかなサシが、料理人や精肉業者などプロから高い評価を博しています。
その尾花沢牛のよさを最大限に生かすべく、銀山荘では低温でじっくり火を通したローストビーフスタイルで提供。中心はピンク色で柔らかく、焼き面には香ばしさが残る絶妙の火入れで、噛み締めた瞬間、口の中に肉汁と脂が広がり、肉の質感も存分に味わうことができます。種類豊富な山形の地酒とのマリアージュも格別です。
以上、銀山荘をご紹介しました。ノスタルジックな温泉街をそぞろ歩きし、宿では雪見風呂や山形和牛の美食を満喫する。日常生活では決して体験できない特別な時間でリフレッシュしたい人は次の旅先候補のひとつに加えてみてはいかがでしょうか。
問い合わせ先
- 銀山荘
- 住所/山形県尾花沢市銀山新畑85
客室数/全40室
料金/1名 ¥22,480~(税込) - TEL:0237-28-2322
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