勘違いしやすい慣用句、正しく理解できていますか?
明日・10月29日は10(じゅう)29(にく)の語呂合わせで、『獣肉(ジビエ)の日』に制定されています。ジビエというと、レストランでいただくごちそうのイメージですが、細菌では害獣の命を無駄にせず昇華する、という意味で、命のバトンをつなげるサステナブルな取り組みとしても注目されているようです。命への感謝を忘れず、おいしく大切にいただきたいですね。ということで本日は「獣」をキーワードにした日本語クイズをお送りします。
【問題1】「獣(し〇)」ってなんと読む?
「獣」の読みがなとして正しくなるよう、「し〇」の○に、かな1文字を入れて完成させてください。
ヒント:「けもの」を意味する言葉で、特に「狩りでしとめて食用にする動物」をさします。
<使用例>
「このあたりには昔、獣狩りの猟師がたくさん住んでいた、と聞くわ
…さて、正解は?
※「?」画像をスクロールすると、正解が出てまいります。
正解は… 獣(しし) です。
「獣」という字、音読みの「ジュウ」と、訓読みの「けもの」が常用漢字の読み方になっておりますが、そのほか、訓読みで「けだもの」「しし」とも読みます。「獣(しし)」とは、「けもの。特に、狩りでしとめて食用にする動物」を指す言葉です。慣用句で「獣(しし)食った報い」=よい思いをした埋め合わせに、当然受けなければならない悪いむくい。また、悪事を犯したために、当然身に受ける報い」というのもございますね。…というところで2問目です。
【問題2】「しし食ったむくい」の「しし」って?
慣用句「獣(しし)食った報い」の、「獣」と書き換えても問題ない表記を、以下の選択肢の中から選んでください。
1:獅子
2:鹿
3:猪
…さて、正解は?
※「?」画像をスクロールすると、正解が出てまいります。
正解は… 2:鹿 と、 3:猪 です。
「獣(しし)」とは、「特に、狩りでしとめて食用にする動物」という意味で古来から使われてきた言葉ですので、「鹿」「猪」の代名詞ともなっていました。ゆえにこの慣用句は、地域などによって「鹿(しし)食った報い」「猪(しし)食った報い」などと書くケースもあるのです。しかし、ライオンを指す「獅子」は、日本の歴史的にも該当しない、とされています。
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本日は、10月29日『獣肉(ジビエ)の日』にちなんで、
・獣(しし)
という読み方と、
・獣(しし)(鹿/猪)食った報い
という慣用句の背景などをおさらいいたしました。
- TEXT :
- Precious.jp編集部
- BY :
- 参考資料:『精選版 日本国語大辞典』『デジタル大辞泉』(株式会社小学館)/一般社団法人日本記念日協会ウェブサイト/『漢字ペディア』(公益財団法人日本漢字能力検定協会)
- ILLUSTRATION :
- 小出 真朱