「敢て」ってなんと読む?「かんて」ではありません!

明日、1月11日は 『塩の日』です。日付は、1569年、戦国武将・上杉謙信が、交戦中の武田信玄の軍に塩を送ったという故事からきています。当時、武田の領地は今川氏から「塩止め」され、領民が苦しんでいました。「塩止め」とは、海のない領地への塩の供給を停止して、その地の民の生活を困窮させることにより戦力を弱らせる戦法のこと。しかし、「義」を重んじる名将・上杉謙信は、そこにつけこむなく、敵同士でありながらも塩を送って、フェアな戦いを挑んだのです。なんとも爽快なエピソードですね。ということで本日の1問目は「敵」という字の入った日本語クイズをお送りします。

【問題1】「敵う」ってなんと読む?

「敵う」という日本語の正しい読み方をお答えください。

ヒント:「及ぶ。匹敵する。太刀打ちできる」などの意味をつ言葉です。

<使用例>

「彼は大変な策士なので、正攻法で敵うような相手ではないかと」

「○○う」。
「○○う」。

…さて、正解は?

※「?」画像をスクロールすると、正解が出てまいります。

正解は↓に‼
正解は↓に‼

正解は… 敵(かな)う です。

「敵」の表外読み(常用漢字表に掲載されていない読み方)です。
「敵」の表外読み(常用漢字表に掲載されていない読み方)です。

「かなう」というと、「実力が勝っている」というイメージですが、この字を使う場合は「実力が匹敵する。対等の力がある」という意味です。「好敵手=ライバル」は、まさにそういう関係の相手を意味しますよね?

さて、2問目は、「敵に塩を送る」ような行為に使われやすい言葉のクイズです。

【問題2】「敢て」って何と読む?

「敢て」という日本語の正しい読み方をお答えください。

ヒント:「困難な状況をおして。積極的に」などの意味をもつ言葉です。

<使用例>

「敵同士ではありますが、ここは敢て塩を送る作戦で、相手の反応を見てみませんか?」

「○○て」。
「○○て」。

…さて、正解は?

※「?」画像をスクロールすると、正解が出てまいります。

正解は↓に‼
正解は↓に‼

正解は… 敢(あえ)て  です。

「敢」の表外読み(常用漢字表に掲載されない読み方)です。

「敢」は、「勇敢(ゆうかん)」「果敢(かかん)」など、「カン」という音読みが常用漢字の読み方ですが、「敢て」も、大人の文章に頻出する言葉ですので、読めるようにおさらいしておきましょう。

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本日は、1月11日『塩の日』にちなんで、

・敵う(かな)う

・敢(あえ)て

の読み方などをおさらいいたしました。

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Precious.jp編集部 
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参考資料:『日本大百科全書(ニッポニカ)』『精選版日本国語大辞典』『デジタル大辞泉』(株式会社小学館)/東京新聞TOKYOwebウェブサイト/新潟県庁ウェブサイト/『漢字ペディア』(公益財団法人日本漢字能力検定協会)
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ILLUSTRATION :
小出 真朱