「蓋し」ってなんと読む?「ふたし」ではありませんよ!
明日、1月16日は1年で最初の閻魔さまの縁日「初閻魔(はつえんま)」です。この日は古来、地獄の釜の蓋が開き、亡者や獄卒もお休みをする日…と言われており、現世でも、その昔は奉公人や結婚した娘などが実家に帰ってくつろげる「藪入(やぶい)り)」の日とされておりました。…ということで本日はまず「休」という字の入ったクイズから始めましょう。
【問題1】「休徴」ってどんな徴候?
「休徴(きゅうちょう)」という日本語の意味として正しいものを、以下の選択肢の中から選んでください。
1:病気のしるし
2:不吉なしるし
3:めでたいしるし
…さて、正解は?
※「?」画像をスクロールすると、正解が出てまいります。
正解は… 3:めでたいしるし です。
「休」というと、現代では「お休み」を連想しますが、この字の意味には「中止する」のほか「くつろぐ」「幸い」「良い」などがあり、実はプラスイメージをもつ字なのです。ですので、今回の「休徴(きゅうちょう)」は「めでたいしるし。吉兆」を意味する言葉であり、同じ使い方では「休戚(きゅうせき)=よろこび(休)とかなしみ(戚)。良いことと悪いこと」などの熟語もございます。
さて、2問目は「地獄の釜の蓋が開く」ことにちなんで「蓋」という字の入ったクイズです。
【問題2】「蓋し」って何と読む?
「蓋し」という日本語の正しい読み方をお答えください。
ヒント:副詞。確信をもって推定する「まさしく」、推量の「あるいは」、仮定の「ひょっとして」、また「おおよそ」などの意味で使われる言葉です。
<使用例>
「あなたの推察は、蓋し、大きく外れてはいないでしょうね」
…さて、正解は?
※「?」画像をスクロールすると、正解が出てまいります。
正解は… 蓋(けだ)し です。
「蓋(けだ)し」、大人の会話で耳にする表現でもありますが、実はカバーしている意味の広い言葉なので、意味を正確に説明しようとすると難しいですね。理知的なイメージの言葉ですが、時に理屈っぽい印象がともなう表現かもしれません。使う時にはシチュエーションにご注意くださいね。
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本日は、1月16日「初閻魔」にちなんで、
・休徴(きゅうちょう)=良いしるし
という意味と、
・蓋(けだ)し
の読み方などをおさらいいたしました。
- TEXT :
- Precious.jp編集部
- BY :
- 参考資料:『日本大百科全書(ニッポニカ)』『精選版日本国語大辞典』『デジタル大辞泉』(株式会社小学館)/tenki.jpウェブサイト(一般社団法人日本気象協会)/『漢字ペディア』(公益財団法人日本漢字能力検定協会)
- ILLUSTRATION :
- 小出 真朱