東京に生まれ育った私、東京以外の場所に住んだ経験は、青森県弘前市とロンドンしかありません。馬術競技にハマっていた時は軽井沢に別荘を持ちたいと思った時期もありましたが、友人がたくさん住んでいるのでそちらへ泊ればよいかと思いなおし(ずうずうしい)、いまだにこの文京区の小さなマンション暮らし。コロナ禍で海外へ渡航できなかった期間には国内をたくさん旅し、地方の面白さを知りました。

なかでも、ここで暮らしてみたい! と強く感じたのは福岡です。私、一応都会っ子のはしくれとして都市的な機能(映画館、美術館、百貨店、大病院など)が無い土地には住めないと自覚しているのですが、もちろん福岡は人口150万人超の大都市ですので、その点はクリア。ほかに、ごはんがおいしい(これ大事)、主要エリアがコンパクトで動きやすい、セレクトが大好きな洋服屋「Moggie co-op(マギークープ)」がある、そして最後に人がとってもフレンドリー、と気に入っているポイントを挙げればキリがありません。あ、あとね、女の子がみんな可愛いっていうのもありました。マジ、福岡は日本で一番の美人の産地だと思います。

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「NOT A HOTEL FUKUOKA」は空港から約15分。人気の薬院・平尾エリアにある。

というわけでヒマさえあれば福岡の中古マンション情報を見ておりました。人気の薬院エリアで50平方メートルくらいで、古くてもよいから日当たりがよくて出来たら角部屋で……これが意外とたくさんあるんです。値段も東京に比べれば格段に安いから、まったくの夢というわけでもなさそうです。福岡でも仕事ができる態勢が取れれば……引っ越しちゃう?

な~んて妄想にふけっていたら、タイミングよく福岡取材の機会をいただきました。それも、「NOT A HOTEL」。年10泊からシェア購入できる“別荘”を提供するサービスとして、すでに宮崎や那須での開業が話題になっているから気になっていたのですよね。その初の都市型コンドミニアムとしてがオープンしたということで、まずは宿泊してまいりました。福岡移住計画の第一歩、かな?

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私が宿泊した「+CHEF」(125.70平方メートル、テラス29.09平方メートル)。広いキッチンとダイニング。テラスにもダイニングテーブルが設えられています。

「NOT A HOTEL FUKUOKA」は全室100平方メートル~の8室。小山薫堂さんのプロデュースにより各室にテーマが設けられています。たとえば、シェフを呼んでパーティができそうな「+CHEF」。仕事がはかどりそうな「+DESK」。自転車を乗り入れることもできてアクティブに遊べそうな「+DOMA」など。これらを購入すると(毎年10泊使用できる所有権937万円~)、自分が購入した分の泊数の中から、購入した1部屋だけではなく残りの7部屋も、また全国の「NOT A HOTEL」も相互利用できるのだそうです。​

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キッチンには調理用具のほかカトラリーも完備。「+BAR」の部屋にはワインサーバーもありました。ルームサービスで届けられた朝食も美味でした。

それだけであれば、一般的なタイムシェアと同様ですが、オーナーが使わない日数があればホテルとして貸出されるため、収入としてお金が入ってくるのがポイント。しかも実際にゲストが宿泊しなくても収入は計上されるため、一定の固定収入を確実に得ることができるのだとか。おまけにこの所有権は4年目から売買もできるため、そこでの利幅も期待できる……というなかなか魅力的な物件なのでした。

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「+CHEF」の落ち着いたインテリア。空調、テレビの音量などすべてタッチパネルで操作します。消火器までお洒落だったのでパチリ。

937万円か~。私にいま余剰なお金があれば間違いなく購入するんだけどなぁ……じっと手を見てしまいました。働けど、働けどなおわが暮らし楽にならざり。でも、こちら、ホテルとしての利用もできるわけですから、福岡暮らしを体験するうえでまずは1泊から試泊するのもよろしいかと。また、法人としての所有もできるので、会社経営をされている方は社員の福利厚生として購入を検討されてもいいですね。

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「+DESK」の書斎コーナー。目の前が公園なので借景にも心和みます。
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「+RETREAT」のテラスに置かれたジャクージ。

この日は最上階の「+PENTHOUSE」で同業者の皆さんと軽くパーティ。設計・デザインを手がけた建築家の佐々木慧さん(下の画像・右)に各室の説明をしてもらいながら内覧するという贅沢なひと時でした。ルーフトップのテラスだけで拙マンションがふたつは収まるという広々とした空間にワクワクします。福岡は都会なのに空が広くていいな。

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「+PENTHOUSE」は1LDKの屋内面積119.05平方メートルにテラス134.3平方メートルという圧巻の広さ。
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「+PENTHOUSE」には最大5名で入れるプライベートサウナも。

最後に最新情報をお知らせ。このほど「NOT A HOTE」史上最大規模の「NOT A HOTEL ISHIGAKI」の販売が開始されました。 建築デザインは、国際的に活躍する建築家の藤本壮介さん。石垣島のビーチ沿いの広大な敷地(約3000坪!)に、たった一棟の円形ヴィラが誕生します。第一期販売は即完売しましたが、第二期販売は2月中旬開始を予定しているそう。私自身は無理ですが(笑)、リッチなお友達のどなたか、購入してくれないかしら。

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地中に埋まっているかのように見えるユニークなデザインの「NOT A HOTEL ISHIGAKI」。

問い合わせ先

NOT A HOTEL FUKUOKA

  • 住所/福岡県福岡市中央区大宮2-3-34

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この記事の執筆者
女性ファッション誌や富裕層向けライフスタイル誌、グルメマガジンの編集長を歴任後、アマゾンジャパンを経て独立。得意なジャンルに食、酒、旅、ファッション、犬と馬。
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秋山 都