雑誌『Precious』2月号では、別冊付録【今こそ、大人が艶めく「ラグジュアリー・ソウル」へ】にて、今最も世界が注目する街・ソウルの魅力を特集。

最先端の韓流ビューティや活気溢れるアート、伝統をモダンに進化させる食の世界を味わい尽くす、3泊4日のラグジュアリーな旅の楽しみ方を、松倉クリニック代官山の貴子院長と共にお届けします。

今回は、ソウルの活気溢れるアートシーンにフォーカス。空前のアートブームを迎えるソウルで、ぜひ訪れたいスポットを4館ご紹介します。

【アートと工芸】アートからKクラフトまで。ソウルで感性を揺さぶる体験を

国際アートフェアの開催や新しいギャラリーの誕生など、ソウルは今、若い世代を中心に空前のアートブームを迎えています。古くからある美術館も変貌を遂げ、グローバル規模へと成長。まるで芸術に親しむ環境こそがラグジュアリーをもたらす証であるかのように。

一方で、日々の暮らしに豊かさをもたらすKクラフトの新潮流も話題。伝統的な白磁や青磁の器が、現代作家らの手によってアートピースのごとき洗練されたものへ。アートに触れたい欲望が渦巻くソウル。だから世界が夢中になってしまうのです。

感性を刺激するギャラリーや美術館オープンラッシュに湧くソウル。創造する楽しさには貪欲であっていい、そんなカルチャーが根付きはじめています。

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世界のアートシーンを牽引、ロンドン発の人気アートギャラリー「ホワイトキューブ」。アジアふたつの拠点が2023年9月ソウルにオープン。名前のとおり、白い箱型の大きなギャラリーで、取材時は「The Embodied Spirit」が展示されていた。

ソウルのアートシーンが賑わいを見せる背景には、企業や財閥、富裕層が積極的に支援するソサエティがあること。また、著名な建築家が手掛けた、歴史建造物をリノベーション、欧米のギャラリーの初進出など、アートを取り巻く環境が整い始めたことです。

そんなソウルのアートシーンを語るうえで外せないのが、仁川にあるアジア圏初の大規模統合型リゾート「パラダイスシティ」内の「パラダイス アートスペース」、そして韓国が世界に誇るトップ企業サムスン文化財団の「リウム美術館」など4つ。「パラダイス アートスペース」は社交界でも有名なパラダイスグループ副会長が統括。贅を尽くした煌びやかな空間の中で、貴重な作品が楽しめます。そして世界的に著名な3人の建築家が手掛けた「リウム美術館」は、私立としては国内最高のコレクションを誇り、国を代表する美術館として高く評価。世界的なアーティスト作品の数々に触れることができます。

一方で箱は小さいけれど、アートを身近に感じられる場所として話題の「ホワイトキューブ ソウル」は貴子院長もお気に入り。ミニマルな空間の中で気鋭の現代アート作品を拝むことができます。また、美容通の間ではつとに有名な「アモーレパシフィック」新社屋内にオープンした美術館では、韓国古美術や韓国内外の現代美術を展示。「アモーレ」のショップもあり、建物や空間意匠の美しさも評判です。日常の喧騒から解き放たれ、感性を磨き上げるスポットとしておさえておきたい4つです。

■1:パラダイスアートスペース

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(C)PARADISE CITY

「パラダイスシティ」の正面玄関を入ると、真っ先にダミアン・ハースト作のまばゆく輝く黄金のペガサスが視界に飛び込んでくる。館内には3000点以上もの作品を展示。さまざまなギミックを解き明かしていくのが楽しい。

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(C)PARADISE CITY

アレッサンドロ・メンディーニの作品。

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(C)PARADISE CITY

草間彌生の作品もシンボルのひとつ。

●파라다이스 아트 스페이스 PARADISE ART SPACE(パラダイス アートスペース)

美術館の絵画や彫刻だけでなく、ホテルや周辺施設の建築デザインやインスタレーションなど、20以上の現代アートに囲まれた空間は圧巻。2024年は10周年記念イベントが予定されている。

■2:ホワイトキューブ ソウル

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現代美術専門ギャラリーとして著名なロンドン「ホワイトキューブ」のソウル支店。約300平方メートルの館内は展示スペースやプライベートビューイングルームがある。

●화이트큐브 서울 WHITE CUBE SEOUL(ホワイトキューブ ソウル)

香港に次ぐアジア2番目となる「ホワイトキューブ」ソウルの個性的な建物も一見の価値あり。2024年初春は、東京をベースに活躍する日本人画家「MINORU NOMATA」展が予定されている。

■3:リウム美術館

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作家名:Kim Sooja、作品名:To Breath

サムスングループの創始者が生前に所蔵していた美術作品約15,000点公開のために造られた美術館は、展示作品のみならず、建築物や屋外までアート作品がいっぱい。

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(P)Kyung Sub Shin

スイス人建築家が手掛けた“MUSEUM1”はテラコッタのレンガ造り。ロビーからの回廊もスタイリッシュでアートそのもの!

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(C)Leeum Museum of Art

企画展示が行われる児童文化教育センター。

●리움미술관 LEEUM MUSEUM OF ART(リウム美術館)

梨泰院イテウォンにあるリウムは、3人の建築家による3つの館で構成。それぞれ韓国伝統美術と内外現代美術、子供のための教育センターで、建物から屋外すべてが芸術作品として高く評価されている。

■4:アモーレパシフィックミュージアム

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龍山(ヨンサン)区にあるミュージアムは静謐で美しい建築物として名高く、「アモーレパシフィック」傘下の化粧品が購入できる「アモーレストア」ショップもあり。

●아모레퍼시픽미술관 AMOREPACIFIC MUSEUM OF ART(アモーレパシフィックミュージアム)

白磁をモチーフにした美しい建物の「アモーレパシフィック」本社内のミュージアム。ロビーやショップは1階、1万冊あまりの展示資料を集めた2階建ての専門ライブラリーは圧感。

※W100(韓国ウォン)=約¥11(2023年12月現在)です。
※掲載価格は、すべて消費税・サービス料込みです。
※記載情報は2023年12月現在のものです。取り扱い商品、料理、価格等は取材時から変わる場合があります。
※取材先の住所、連絡先、営業時間等は、記載の公式WEBサイトやインスタグラム等でご確認ください。
※着用した衣装はすべて私服です。 

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PHOTO :
KYUTAI SHIM
EDIT :
池永裕子、五十嵐享子(Precious)
コーディネーター :
JAYEONMI
取材・文 :
安倍佐和子