雑誌『Precious』2月号では、別冊付録【今こそ、大人が艶めく「ラグジュアリー・ソウル」へ】にて、今最も世界が注目する街・ソウルの魅力を特集。最先端の韓流ビューティ、アート、食の世界を味わい尽くす、3泊4日のラグジュアリーな旅の楽しみ方をお届けします。

今回は、進化を続けるソウルのファインダイニングにフォーカス。新しいクラシックを提案する韓食ダイニング「BICENA(ビチェナ)」をご紹介します。

伝統と洗練の美食|世界の食通たちをうならせ、進化を続けるソウルのファインダイニングへ

ソウルで今、最も熱いのがファインダイニング。海外で研鑽を積んだシェフたちの個性と独創が花開いたイノベーティブな料理に共通するのは、韓国料理の本質に基づき、その表現を自身の料理にいかに溶け込ませるかを大切にしていること。

だからなのか、どんなに革新的なひと皿も、その味わいにはどこかなじみのあるような心地よさがあります。食材、器、インテリアに至るまで、モダンに進化し続けるレストランの美食で、五感と好奇心を思う存分に満たして。

【Taste Satisfies the Soul】新しいクラシックを提案する韓食ダイニングの贅沢な味と感動

餃子(マンドゥ)や牡蠣の蒸し物など、メニューリストにはなじみのある料理名。それが料理長チョン・クァンシク氏にかかると、餃子はあわびの身を丸ごと皮に見立てて具を詰めたりと、驚きのひと皿に変わる。伝統的な韓国料理に根差したシンプルなひと皿には、常に大胆な表現を忍ばせながら、その味はシェフの穏やかな人柄を映したように旬の素材のうま味が優しく引き立つ。

高級陶磁器を扱う廣州窯(クァンジュヨ)グループが運営し、器はすべてオリジナルで、製作にシェフ自ら携わることも。

イタリア料理店などでキャリアを積むなかで、自身が自国の料理文化を理解していないことに衝撃を受け、韓国料理を学び直したというチョン氏。その最高級の味を堪能したい。

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「ロッテワールドタワー」の81階にあり、眺望は最高。高天井の開放感、落ち着きのあるインテリアにくつろぐ。

五味が際立ちながら調和。進化する王道韓食の美味

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1月に旬を迎える済州島(チェジュド)産の甘鯛を焼き物に。キリッと立った鱗の香ばしさの後に、ふっくらと焼き上げた白身の甘さが広がる。付け合わせは白菜、ごぼう、えごまの葉を蒸したもの。おこげのスープは口直しに。
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豚肉、えい、キムチを合わせて食べる「サムハプ」を、柔らかく蒸したあわび、牛肉、たこで表現。三等分したあわびの間に牛肉とたこを挟み、醤油で炒めた白きくらげで食感を加えている。牛骨とたこのだしが効いたスープをソース代わりに。
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美しく磨かれたあわびの殻で蓋をして供される。

〈비채나 BICENA(ビチェナ)〉

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伝統料理をベースにしたミシュラン1つ星レストランで、'17年に「シグニエルソウルホテル」に移転。店名には「残さず味わう、分け合う、満たされる」の意味が込められている。夜のコースは12品でW200,000〜。不老長寿を願い、個室には干支の名前が。要予約。

※特に表記がない限り写真は1人分。メニューは時期によって変わります。
※W100(韓国ウォン)=約¥11(2023年12月現在)です。
※掲載価格は、すべて消費税・サービス料込みです。
※記載情報は2023年12月現在のものです。取り扱い商品、料理、価格等は取材時から変わる場合があります。
※取材先の住所、連絡先、営業時間等は、記載の公式WEBサイトやインスタグラム等でご確認ください。

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BICENA

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PHOTO :
KYUTAI SHIM
EDIT&WRITING :
松田亜子(Precious)
コーディネーター :
JAYEONMI