雑誌『Precious』2月号では、別冊付録【今こそ、大人が艶めく「ラグジュアリー・ソウル」へ】にて、今最も世界が注目する街・ソウルの魅力を特集。最先端の韓流ビューティ、アート、食の世界を味わい尽くす、3泊4日のラグジュアリーな旅の楽しみ方をお届けします。

今回は、進化を続けるソウルのファインダイニングにフォーカス。ミシュラン2つ星シェフの新店「LEE JONG KUK 104(イジョングク 104)」をご紹介します。

Sophisticated Korean Cuisine|熟成された醬(ジャン)と料理哲学が引き出す、けれん味のない今の韓国料理

「ごはんを食べましたか?」それが挨拶代わりになるほど食を大切にする韓国。今、世界から注目を集めるソウルのファインダイニングでは、どのひと皿にも伝統的な韓食への愛と真髄が満ちています。

レストラン_1
「イジョングク104」

「ロッテワールドタワー」からも近い「イジョングク104」。夜はコースのみだが、朝は滋味深い定食(W25,000)を日替わりで楽しめる。ご飯とスープに添えられた12皿のパンチャン(副菜)に感激。この日は松茸や冬虫夏草が入った贅沢な牛テールスープ。

レストラン_2
デザートのミルクアイスに、醤油のソースをかけて。
レストラン_3
気どりのないシンプルな空間が心地よさの本質を引き立てる。店内には美術蒐集家でもあるイ氏の骨董や現代アートも。
レストラン_4,旅行_1,海外旅行_1
メインディッシュの韓牛カルビのグリル。塩焼きしたもの、醤油ダレに漬けて焼いたものを、30年熟成の醤油とトリュフオイルのソース、10年熟成のコチュジャンとヌマエビの醬、30年熟成の醤油の底の結晶からとったソイソルト、3種の味で。付け合わせには韓国では珍しい数種類のきのこのソテー。器もデザインするイ氏、余白を生かした盛り付けも特徴。

ひと皿ごとに感じる美と美味と、韓国の情緒。

味わい、盛り付け、器に至るまで“削ぎ落とされた料理”は韓国でもひとつの主流だが、その源流にいるのがイ・ジョングク氏。国を代表する料理研究家は「皿の上の芸術」でミシュランの2つ星を取り、一人10万円のコースも話題となった。

イ氏の新しいレストランでは朝と昼は|が堪能できる。味の要は丹精込めて造られた醬(発酵調味料)。20年、30年と熟成され、その底で結晶化された塩分も、国内から厳選された食材のうま味を引き出す。定食もコースも、しっかり食べたのにどこか体が楽なのは韓国料理の真髄。「料理は調和であり、配慮」を大切にしながら、イ氏の韓国料理は進化を続ける。

〈이종국104 LEE JONG KUK 104(イジョングク 104)〉

落ち着いた雰囲気の松坡(ソンパ)区にある。店を構える高級マンションはイ氏の出店で即完売したといわれ、夜のお任せコースは海外のシェフたちも食べに訪れる。朝食はW25,000、ランチはW70,000、ディナーは8〜9品でW300,000〜。要予約。'23年6月オープン。

所在地/3F, Le Pied Munjeong,141, Song pa-daero, Songpa-gu, Seoul
TEL/82・507・1357・8781
営業時間/月・水・金曜 12:00〜22:00、火・木・土曜7:30〜22:00(アイドルタイムあり)
定休日/日曜
アクセス/地下鉄8号線文井(Munjeong)駅3番出口徒歩5分

※特に表記がない限り写真は1人分。メニューは時期によって変わります。
※W100(韓国ウォン)=約¥11(2023年12月現在)です。
※掲載価格は、すべて消費税・サービス料込みです。
※記載情報は2023年12月現在のものです。取り扱い商品、料理、価格等は取材時から変わる場合があります。
※取材先の住所、連絡先、営業時間等は、記載の公式WEBサイトやインスタグラム等でご確認ください。

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PHOTO :
KYUTAI SHIM
EDIT&WRITING :
松田亜子(Precious)
コーディネーター :
JAYEONMI