「惑星」と「遊星」、それぞれどんな星?
明日・6月30日は『国際小惑星デー』です。1908年のこの日に、ロシア・シベリアのツングースカ上空で起きた小惑星の爆発によって森林が炎上し、東京都の面積に匹敵するほど広範囲の樹木が失われた件を、国際社会が忘れないように…と制定された国際デーです。…ということで本日は「惑星」をキーワードにした日本語クイズをお送りします。
【問題1】「惑星」「遊星」ってどんな星?
「惑星」と「遊星」について正しい記述を、次の選択肢の中から選んでください。
1:「惑星」と「遊星」は質量で区別される
2:「惑星」は太陽系に属し「遊星」は属さない
3:「惑星」と「遊星」は同義語
…さて、正解は?
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正解は… 3:「惑星」と「遊星」は同義語 です。
「惑星」は「恒星の周囲を公転する、比較的大きな天体」のことですが、天文学の歴史上、地球から見える惑星の軌道は「フラフラと惑っているよう」であったことから、ギリシャ語の「planetai(放浪者)(さまよう人)」に由来する「planet」という呼称がつきました。「planet」の日本語訳で、現在、定着しているのが「惑星」ですが、同義の訳として「遊星」と呼ばれたこともありました。有名なSF映画の邦題に『遊星からの物体X』がありますので「遊星って?」と疑問にお思いの方もいらっしゃるかと、取り上げてみました。
さて、2問目は「惑」という字の入った難読熟語のクイズです。
【問題2】「蠱惑的」ってなんと読む?
「蠱惑的」という日本語の正しい読み方をお答えください。
ヒント:「人の心を惹きつけて惑わすようなさま」という意味の言葉です。
<使用例>
「彼女ってお酒を飲むと、普段の清楚な感じからうって変わって、蠱惑的なふるまいが多くなるのよ」
…さて、正解は?
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正解は… 蠱惑的(こわく) です。
「蠱」…「皿」の上に「虫」が3つと、不思議な構成ですが、この字は「穀物に付く虫」「まじない。巫女」「そこなう」「惑わす。乱す」などの意味をもっています。「蠱惑的(こわくてき)」という熟語では「惑わす。み乱す」という意味で「蠱」が使われておりますが、字そのものに「まじない」という意味も内包されるで「妖しい魅力」を放っている…というようなイメージの言葉です。難しい字ですが、文学などではしばしば見かける熟語ですので、読めるようにしておきたいですね。
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本日は、6月30日『国際小惑星デー』にちなんで、
・惑星(わくせい)
・遊星(ゆうせい)
という言葉の背景と、
・蠱惑的(こわくてき)
の読み方などをおさらいいたしました。
- TEXT :
- Precious.jp編集部
- BY :
- 参考資料:『日本大百科全書(ニッポニカ)』『精選版日本国語大辞典』『デジタル大辞泉』(小学館)/国連広報センターホームページ/国立天文台ホームページ/『漢字ペディア』(日本漢字能力検定協会)
- ILLUSTRATION :
- 小出 真朱