パリオリンピック開会式に華を添えた「ディオール」のオートクチュール

7月24日(水)に開幕を迎えたパリオリンピック2024。7月26日(金)には開会式が盛大に挙行され、光の都・パリに集まった人々を高揚させました。SNSを中心に、日本でも大いに話題となったこの式典には、実はパリ2024のプレミアムパートナーでもある「ディオール」も参加していました。

セーヌ川でおこなわれた開会式。レディー・ガガやセリーヌ・ディオンをはじめ、アヤ・ナカムラ、アクセル・サン=シレル、ジュリエット・アルマネら5組の女性アーティストがまとっていた衣装はすべて「ディオール」のもの。メゾンの卓越した芸術性と職人技によって制作されたオートクチュールは、ステージに華を添え、スポーツの祭典の記念すべき幕開けと女性の自由を祝福しました。

今回は、開会式に華を添えた「ディオール」の衣装について、詳しく紐解いていきます。


■レディー・ガガ|キャバレーを現代的に再解釈

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レディー・ガガ(C)GETTY

開会式のオープニングを飾ったのは、アメリカの世界的スター、レディー・ガガ。キャバレーを思わせる華やかな衣装を身に纏い、ジジ・ジャンメールの名曲「Mon Truc en Plumes」を披露しました。

「Mon Truc en Plumes」を考案したのは、バレエダンサーでもあった振付師、ローラン・プティ。クリスチャン・ディオールはかつて、彼が手がけるバレエの衣装をデザインしていました。

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「ディオール」のクリエイティブディレクター、マリア・グラツィア・キウリが考案したのは、ブラックサテンのビスチェとショートジャケット、ブラックとピンクで仕上げた荘厳なフェザースカートからなる衣装。そのシルエットは、同じくフェザーのヘッドドレスやポンポンによってさらに強調され、フランスのキャバレー文化に現代的なオマージュを捧げています。

■アヤ・ナカムラ|セカンドスキンのような黄金の羽

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アヤ・ナカムラ(C)AFP

フランスで活躍するR&Bシンガーのアヤ・ナカムラは、自身のヒット曲「Djadja」を6人のダンサーと共にパフォーマンス。ルーブル美術館の橋をステージに、黄金の羽をまとった華麗な姿を披露しました。

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衣装は、コルセットとショートパンツからなるアシンメトリーなアンサンブル。まるで第二の皮膚のようにフィットする衣装には、「ディオール」のアイコニックなカラーであるゴールドをまとった何千枚もの羽毛が、手作業で一枚一枚丹念に配置されました。

アクセル・サン=シレル|国旗を美しいドレープで表現したドレス

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アクセル・サン=シレル(C)AFP

フランス国歌『ラ マルセイエーズ』を披露したオペラ歌手のアクセル・サン=シレルは、フランス国旗を表現した、8メートルを超える見事なドレスで登場。クリエイティブディレクターのマリア・グラツィア・キウリが手がけたもので、メゾンの特徴であるドレープ技術によって旗とドレスが一体化する妙技が表現されています。

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「ディオール」の衣装をまとう合唱隊(C)AFP

彼女と共に歌声を響かせる60人もの女性合唱隊は、同じくマリア・グラツィア・キウリによって再考されたペプラムを纏い、『Freedom Woman Now』を彷彿とさせる旗を携えていました。この旗は、「ディオール」とのコラボレーション経験もある、フェミニズム運動家のフェイス・リンゴールドが1971年に考案したもの。旗には、「2024」の年号に加え「Femme」「Liberté」の文字があしらわれました。

ジュリエット・アルマネ|刺繍が暗闇を照らす希望を表現

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ジュリエット・アルマネ(C)AFP

フランスの歌手のジュリエット・アルマネは、ボートの上で、ジョン・レノンの「イマジン」を披露。普遍的な平和への賛歌を、光り輝くライトが刺繍された衣装をまとって歌い上げました。

こちらの衣装は、才能溢れる刺繍家クララ・ダギャンとのコラボレーションによるもの。プログラミングシステムにより、刺繍されたライトが曲のリズムに合わせて光り輝く演出は、クララがディオールのアトリエと何度も対話を重ねて考案したものです。暗闇を照らす多数のビーズが、希望の輝きを詩的に表現しています。

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ブラックのパテントコーティングを施したキャンバス地のトップスとパンツは、ジョン・レノンがまとった象徴的なシルエットを彷彿とさせます。

セリーヌ・ディオン|世界の歌姫が荘厳な姿でカムバック

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セリーヌ・ディオン(C)GETTY

開会式のフィナーレを飾ったのは、世界的歌姫のセリーヌ・ディオン。病気療養中のセリーヌでしたが、今回のオリンピックのステージで、何千ものビーズがきらめく荘厳なドレスをまとってカムバック。エッフェル塔の2階で、エディット・ピアフの「愛の讃歌」を歌い上げました。

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衣装は、マリア・グラツィア・キウリが特別にデザインしたディオールのオートクチュール。スパンコールと何千ものシルバービーズを散りばめた、500メートルを超えるフリンジが特徴的なドレスはまさしく、メゾンのサヴォワールフェールを反映した芸術品です。


「ディオール アトリエ」によるこれらの衣装の一部は、2024年7月31日(水)より、パリの「ラ ギャラリー ディオール」にて独占公開されます。女性の自由の名のもと、芸術とスポーツの情熱的な出合いを一層輝かせるオートクチュールの数々を、ぜひチェックしてみてください。

問い合わせ先

クリスチャン ディオール

TEL:0120-02-1947

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