日本列島が沸騰したかのような猛暑が続き、ただ普通に生活しているだけでも心身がじわじわと蝕まれる2024年夏。そのたまった疲れを解放して、天国気分を味わいたい人におすすめなのは温泉旅行です。温泉ジャーナリストの植竹深雪さんは、夏こそ温泉に行くべき理由について以下のように力説します。
「一口に温泉といっても、源泉によって湯温は千差万別。冬のイメージが強い温泉ですが、熱々の湯ばかりではありません。人間の体温に近いぬる湯や、水風呂のようにひんやりする冷鉱泉はまさに夏向けですし、あるいは、避暑地にあるラグジュアリーな湯宿は、灼熱の下界とは隔絶された涼やかな非日常感を体験できるという点で、やはり夏におすすめです」(植竹さん)
そこで植竹さんに、温泉の質やロケーション的に、夏の疲れを癒すのにぴったりな宿をピックアップしてもらいました。今回ご紹介するのは、福島・磐梯熱海温泉にある「四季彩 一力」です。
公式サイト
国内外のVIPをもてなした名門旅館で「温冷交互浴」を満喫する
東北新幹線・郡山駅から在来線で約15分。首都圏から2時間弱というアクセスの便利さもあり、人気の磐梯熱海温泉。そのなかでも、創業100年以上の歴史を誇り、イギリスのウィリアム王子をはじめ国内外のVIPをもてなしてきた名門が、今回ご紹介する「四季彩 一力」です。
こちらの宿では自家源泉のぬる湯があり、温冷交互浴で夏バテぎみの体を癒す効果が期待できると植竹さんは話します。
「温冷交互浴とは、あつ湯とぬる湯を交互に浸かることで血行を促進し、疲労を回復したり冷え性を改善したりする効果が期待できるとされる入浴方法。『四季彩 一力』では、湯温の異なる2種類の温泉を引いていることから、温冷交互浴を叶えることができます」(植竹さん)
「男女別の大浴場には、広々とした内湯と露天風呂風呂があり、こちらは40度前後。さらにもうひとつ内湯の一角にある、こぢんまりとした浴槽は30度ほどのぬる湯で、敷地内から湧いた貴重な自家源泉です。
まず広めのあつ湯でしっかり体を温めてから、自家源泉のぬる湯へ。浸かった瞬間は、少しひんやりしますが、温泉特有の成分が体に浸透してじんわりと温かさも感じられ、柔らかい浴感の湯にほっと癒されます。夏の間にたまった凝りがゆるめらるような感覚は、やみつきになる心地よさです。さらに、あつ湯とぬる湯をリピートすることで、全身からじわじわと疲労が抜けていくのを実感できました」(植竹さん)
「温泉以外にサウナもあり、サウナとぬる湯のコンボで“ととのう”ことができるのも、うれしいポイント。発汗で老廃物を輩出し、リフレッシュもできますし、夏バテの解消にも一役かってくれるのではないでしょうか」(植竹さん)
広大な日本庭園が圧巻!湯上りの散策で心身の疲れを浄化する
「四季彩 一力」では、約3,000坪の日本庭園『水月園』も自慢のひとつ。五百川の清流を引き、野趣豊かに木々を配した日本庭園は、夏旅をよりいっそう思い出深いものにしてくれます。
「湯上り後、季節の花木を愛でたり、涼やかな滝の音に耳を澄ませたり、ベンチで寛いだり…。日本庭園を散策すると、日常の喧騒を離れた優雅なひとときに心身が癒されます」(植竹さん)
「薄暮には刻一刻と表情が変わり、夜間にはライトアップの演出もあり、幻想的なムードに惚れぼれ。手入れの行き届いた日本庭園はロビーや客室からも見渡すことができ、どの角度から切り取っても景観美が圧巻です。老舗ならではの風格漂う湯宿にて、慌ただしい日常から離れて和の情緒に浸れるのも『四季彩 一力』の醍醐味だと思います」(植竹さん)
以上、磐梯熱海温泉「四季彩 一力」をご紹介しました。温冷交互浴で心身のコンディションをととのえたり、広々とした日本庭園の散策で非日常感に浸ったりしたい人は次の旅先候補のひとつに加えてみてはいかがでしょうか。
問い合わせ先
- 四季彩 一力
- 住所/福島県郡山市熱海町熱海4-161
客室数/全49室
料金/朝夕2食付き1名 ¥39,600~(税込) - TEL:024-984-2115
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- WRITING :
- 中田綾美
- EDIT :
- 谷 花生(Precious.jp)