わずか数cm四方の小さな時計の中に宿る、つくり手の情熱と物語は伝統と革新をつないできた時計づくりの軌跡であり「奇跡」そのもの。だからこそ、じっくりと時間をかけて育まれたクリエイションはこんなにも美しく、エモーショナルで、私たちの心を揺さぶるのです。

雑誌『Precious』9月号では、【「新作時計」が生む感動のスペクタクル】と題して、全27ブランド・32本の魅力を総力レビュー! 燦々たるジュエリーウォッチから進化を遂げるラグジュアリースポーツウォッチまで、今年発表された新作から厳選してご紹介しました。

今回は、2024年に最も時計業界を騒がせた「メンズ・ラグジュアリーウォッチ」の中から、ウブロ『ビッグ・バン MP-11 14デイ パワーリザーブ ウォーターブルーサファイア』とパルミジャーニ・フルリエ『トリック プティ・セコンド』の魅力をお伝えします。

【ウブロ&パルミジャーニ・フルリエ】美しく革新する素材&色使い

近年の時計界では外装の技術革新が飛躍的に進み、とても豊かな表現で溢れています。なかでもケース素材とダイヤルカラーは特に多彩で、今年も注目を集めています。

まず、革新的な素材使いで知られる「ウブロ」は、サファイアクリスタルの開発および加工技術を先鋭化。最新作ではウォーターブルーサファイアと名付けた新色を約14日間パワーリザーブと組み合わせ、その独自性に拍車をかけます。

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『ビッグ・バン MP-11 14デイ パワーリザーブ ウォーターブルーサファイア』●ケース:ウォーターブルーサファイアクリスタル ●ケース径:45mm ●ストラップ:ラバー ●手巻き ¥23,364,000[世界限定50本](LVMHウォッチ・ジュエリー ジャパン ウブロ)

そして、メンズウエアのクラシック回帰傾向に目をつける「パルミジャーニ・フルリエ」。ニュアンスカラーの色彩表現に力を注いだ『トリック プティ・セコンド』で現代におけるドレスウォッチの本質を見直します。グレーセラドンと名付けられた絶妙なダイヤルカラーの、どんな服装にもおしゃれ感を加える審美性をPT製の控えめな外装で表現してみせたのです。

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『トリック プティ・セコンド』●ケース:PT ●ケース径:40.6mm ●ストラップ:アリゲーター ●手巻き ¥8,206,000(パルミジャーニ・フルリエ)

※掲載商品の価格は、すべて税込みです。
※文中の表記は、PT=プラチナを表します。

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PHOTO :
池田 敦(CASK)
STYLIST :
関口真実
EDIT&WRITING :
安部 毅、安村 徹(Precious)
文 :
野上亜紀、髙村将司