「幇(な○○)」…なんと読む?「幇助犯(ほうじょはん)」の「幇」ですよ!
明日、12月20日は『道路交通法施行記念日』です。日付は1960(昭和35)年のこの日から「道路交通法」が施行されたことに由来します。「道路交通法」は、高度経済成長に伴ったモータリゼーションの急激な進展で、交通事故による死者が急増…という、当時の社会問題にそって制定された法律でした。ちなみに、道路交通法の施行前年の1959(昭和34)年の交通事故による死者数は10,079人。日本の記録上初めて、1万人を突破した年でした。…というところで本日1問目のクイズにまいります。
【問題1】「乍ら」ってなんと読む?
「乍ら」という日本語の正しい読み方をお答えください。
ヒント:「ふたつの動作が並行して行われること」「内容の矛盾するふたつの事柄を繋ぐ」「ある状態のままに」などの意味で使われる言葉です。
<使用例>
「スマホを見乍らの運転は、罰則対象よ」
…さて、正解は?
※「?」画像をスクロールすると、正解が出てまいります。
正解は… 乍ら(なが-ら) です。
今年の11月1日から、道路交通法に新たな要素が加わりました。まずは「自転車運転中の『ながらスマホ』の罰則強化」で、違反した場合、変更前は「5万円以下の罰金」でしたが、11月以降は「6ケ月以下の懲役又は10万円以下の罰金」に、さらに、その行為によって交通事故を起こすなど交通の危険を生じさせた場合には「1年以下の懲役または30万円以下の罰金」が課せられます。自転車ユーザーの方もしっかりと意識してくださいね。
さて、2問目は、もうひとつの「新たな要素」に関連した日本語のクイズです。
【問題2】「幇(な○○)」・・・なんと読む?
「幇」の読み方として正しくなるよう「な○○」の○に、それぞれ、かな1文字ずつ入れて完成させてください。
ヒント:「幇助罪(ほうじょざい)」の「幇」の字の訓読みです。
<使用例>
「飲酒を幇助した人も、罪を犯した幇(な○○)とみなされて連帯責任になるのよね」
…さて、正解は?
※「?」画像をスクロールすると、正解が出てまいります。
正解は… 幇(なかま) です。
道路交通法に、今年の11月以降に追加された要素のもうひとつは「自転車の酒気帯び運転、ほう助に対する罰則」の新設です。酒気帯び運転をした当人の罰則は「3年以下の懲役又は50万円以下の罰金」が課せられ、当人に自転車を提供したり、酒類を提供するなどの「ほう助」についても、当人と同等以下の罰則対象となっています。
道路交通法はこのように、時代とともに内容が調整されていますが、昨年2023年の交通事故による死亡者数は2678人と、この法律の施行開始当時よりかなり減少しています。しっかりと法令を遵守し、安全を心掛けましょう。
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本日は、12月20日『道路交通法施行記念日』にちなんで、直近の改正の情報にあわせ、
・乍ら(なが-ら)
・幇(なかま)
の読み方などをおさらいいたしました。
- TEXT :
- Precious.jp編集部
- BY :
- 参考資料:『日本大百科全書(ニッポニカ)』『精選版日本国語大辞典』『デジタル大辞泉』(小学館)/政府広報オンライン/国立公文書館ホームページ/『昭和52年 警察白書』(警察庁編集)/『漢字ペディア』(日本漢字能力検定協会)
- ILLUSTRATION :
- 小出 真朱