日本を代表するデニム生地メーカーと新進アーティストのコラボレーション!

アーティストの宮澤柊さん
アーティストの米澤柊さん

LVMH グループによって2015年に設立された「LVMH メティエ ダール(MÉTIERS D’ART)」は、先進的で優れた技術をもつ工房やマニュファクチャーや職人たちを支援することで、ものづくり産業の発展に寄与するグローバルコミュニティーです。世界トップクラスの専門知識をもつ皮革なめし加工、牧畜、印刷加工、金属加工、繊維やファブリック生産を含む、卓越した技術を誇るサプライヤーの集合体を形成しています。

このLVMH メティエ ダールの第9回「アーティスト・イン・レジデンス」に、アーティストでアニメーターである米澤柊さんが選ばれました。米澤さんは、今年の1月中旬から約6か月間にわたり、岡山県のデニム生地メーカー・クロキ株式会社を拠点に制作を行います。LVMH メティエ ダールの「アーティスト・イン・レジデンス」が日本で開催されるのは初めてのことです。

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(C)Mat Abad

世界初の支部として、LVMH メティエ ダール ジャパンが設立されたのが2022年12月。その翌年、LVMH メティエ ダールと日本初のパートナーシップを締結したのが、今回、米澤さんが制作拠点にするクロキ株式会社です。

クロキ株式会社の所在地は、豊かな自然と水、穏やかな気候に恵まれた岡山県伊原市。岡山県は、古くは藍染の産地として、現在は世界屈指のデニム生産地としても知られています。染色から織布、加工までを一貫して行うクロキ株式会社は、ヴィンテージのシャトル織機や清らかな天然軟水を使用した、独自の風合いと卓越した品質のデニム生地を生み出し、世界的に高く評価されています。

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(C)Mat Abad

米澤さんは、クロキ株式会社のデニム生産の専門知識を取り入れながら、新たな領域の探究と自由な創作に挑みます。この活動の成果は、2025年中に公開される予定で、詳細は追って発表されるそうです。

今回のアーティスト選考プロセスにアートアドバイザーとして参加したのは、片岡真実氏、村上隆氏、名和晃平氏、ジャン=ポール・クラヴェリー氏。また、前回のLVMH メティエ ダール「アーティスト・イン・レジデンス」に選出されたジョゼファ・チャム氏は、フランスとポルトガルに拠点を置くメタルマニュファクチャーJade Groupe にて金属彫刻を制作しました。

クロキ株式会社
1950 年、岡山県井原市にて黒木織布として創業。1960年代よりデニムの製造・販売をスタートし、今や世界的ブランドとなった日本のデニムの品質向上と産業の発展を牽引してきた。現在も創業地である岡山県井原市を拠点に、清らかな水に恵まれた豊かな自然と共生しながら、染色、織布、整理加工までを自社で一貫して行うことにより、高品質のデニム素材と製品を生産している。http://www.denim-kuroki.co.jp/
米澤柊さん
アーティスト
デジタルと物理的な現実の交差点を探求する作品で知られる、27歳の新進アーティスト兼アニメーター。ビデオ、2D作品、インスタレーションを含むマルチメディア作品は、アニメキャラクターの幽霊のような肉体を掘り下げ、彼らが住むはかない感情と雰囲気のある空間を捉えている。また、デジタルアニメーションと実際の現実の生き物、人間の魂が同じものであり、隣人のような関係であるという考えを持つ。「Obake’s Screenshots」シリーズを含む作品は、特にデジタル領域における生と死、そして存在の循環性という根本的な問題に取り組む。アニメーションの微妙なテクスチャと残像を明らかにすることで、デジタル作品に生命感を吹き込み、現代社会の複雑さを乗り越えようとしている人々に慰めを与えようとしている。ただ、景色の中でそこにいるだけのアニメを見ることは、目の前のあなたを見ることと同じようである。

以上、「LVMH メティエ ダール」の第9回「アーティスト・イン・レジデンス」に、日本人アーティストの米澤柊さんが選出され、岡山県のデニム生地メーカーとコラボレーション! というニュースをお届けしました。メイドインジャパンの代表格として人気を集める岡山のデニムと、米澤さんの世界がどのように融合するのか…作品公開に期待が高まります。

問い合わせ先

LVMH モエ ヘネシー・ルイ ヴィトン・ジャパン

この記事の執筆者
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