「軒並」ってなんと読む?「けんなみ」ではありませんよ!
明日、1月26日は、日本初のパーキングメーターが設置された日です。1959(昭和34)年のことで、設置場所は東京都心の日比谷と丸の内でした。当時はモータリゼーションが進み、都内を走る自動車の数に対し、駐車場の整備が追い付いていませんでした。そこで駐車違反を一層するために、パーキングメーターが登場したのです。ということで、本日は「車偏の漢字」に関する日本語クイズをお送りします。
【問題1】「軒並」ってなんと読む?
「軒並」という日本語の正しい読み方をお答えください。
ヒント:「隣同士である家」「家並み。周り家々。界隈」「どこもかしこもみな。どれもこれもみな」などの意味をもつ言葉です。
<使用例>
「この辺のおいしいお店は、ランチどきには軒並、お客が行列しているわよ」
…さて、正解は?
※「?」画像をスクロールすると、正解が出てまいります。
正解は… 軒並(のきなみ) です。
「軒(のき)」は「建物の屋根の張り出した部分」のことで、「軒並(のきなみ)」という言葉は、「軒(のき)が並んでいること」や、そのイメージから転じた意味で使われます。「軒(のき)」という言葉、最近では正確な意味を知らない方もいらっしゃるようですので、常用漢字ですが、おさらいしてみました。
さて、2問目にまいりましょう。
【問題2】「漸く」ってなんと読む?
「漸く」という日本語の正しい読み方をお答えください。
ヒント:「やっとのことで」「かろうじて」「だんだん」「ゆっくりと」などの意味をもつ言葉です。
<使用例>
「駐車場が満車ばかりで、3か所巡って、漸く駐車できたわ」
…さて、正解は?
※「?」画像をスクロールすると、正解が出てまいります。
正解は… 漸く(ようや-く) です。
ちょっと難しい読み方ですが、小説などでも見かける表記ではないでしょうか?「漸」は「ゼン」という音読みが常用漢字になっていますが、「漸(ゼン)」を使った熟語より「漸く」という言葉のほうが、目にする頻度が高い気もいたしますので、覚えておくと無難です。
時に、正解がはっきりとわからなくても、うろ覚えで漢字を読んでしまうことがあると思いますが「漸く」は、やはり「車」が入る漢字を使う「暫く(しばら-く)」という言葉と混乱しがちです。おかしな誤読をなさらないよう、要注意です。
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本日は1月26日、日本初のパーキングメーターが設置された日にちなんで、「車偏の漢字」の入った日本語から、
・軒並(のきなみ)
・漸く(ようや-く)
の読み方、言葉の背景についておさらいいたしました。
- TEXT :
- Precious.jp編集部
- BY :
- 参考資料:『日本大百科全書(ニッポニカ)』『精選版日本国語大辞典』『デジタル大辞泉』(小学館)/NHKホームページ/『漢字ペディア』(日本漢字能力検定協会)
- ILLUSTRATION :
- 小出 真朱