「破れ物」ってなんと読む?「やぶれもの」ではありませんよ!
明日、1月29日は、新千円札の肖像にもなっている北里柴三郎博士の生誕日です。1853(嘉永5)年のこの日に生まれた北里博士は、世界で初めて破傷風菌の純粋培養に成功し、その研究をもとに血清療法を開発し「近代医学の父」と呼ばれました。ということで本日は破傷風の「破」という字の入った日本語クイズをお送りします。
【問題1】「片破れ」ってなんと読む?
「片破れ」という日本語の正しい読み方をお答えください。
ヒント:「割れた器物などの一片。また、対になっているものの一方」「分身」「仲間のひとり」などを意味する言葉です。
<使用例>
「長年使い込んで道具は私の片破れのようなもので、これがないと仕事になりません」
…さて、正解は?
※「?」画像をスクロールすると、正解が出てまいります。
正解は… 片破れ(かたわ-れ) です。
「破(わ)れる」という読み方、ご存知でしたか?「片割れ」という表記が一般的ですが、大切なパートナーを「魂の片破れ」と表記するなど、あえて「破」の字を使う事で抒情性を表現する例がございます。大人の語彙として覚えておくと安心です。
さて、2問目にまいりましょう。
【問題2】「破れ物」ってなんと読む?
「破れ物」という日本語の正しい読み方をお答えください。
ヒント:「やぶれもの」ではおかしいですね…。
<使用例>
「壊れてしまいましたが、破れ物として捨てるには、この器には思い出が多すぎるのです」
…さて、正解は?
※「?」画像をスクロールすると、正解が出てまいります。
正解は… 破れ物(わ-れ-もの) です。
「われもの」は「割れ物」という表記が一般的ですが、「破れ物」と書いても正解なのです。やはり、どこか抒情的な表記ですよね。あえてこの字を…というケースで使い分けてみてくださいね。
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本日は1月29日、北里柴三郎博士の生誕日にちなんで、「破」という字の入った日本語から、
・片破れ(かたわ-れ)
・破れ物(わ-れ-もの)
の読み方、言葉の背景についておさらいいたしました。
- TEXT :
- Precious.jp編集部
- BY :
- 参考資料:『日本大百科全書(ニッポニカ)』『精選版日本国語大辞典』『デジタル大辞泉』(小学館)/北里研究所北里柴三郎博物館ホームページ/北里大学北里研究所病院ホームページ/『漢字ペディア』(日本漢字能力検定協会)
- ILLUSTRATION :
- 小出 真朱