「渫う」ってなんと読む?「ただよう」ではありません!
明日・4月13日は『水産デー』です。1901(明治34)年のこの日に、旧漁業法が制定されたことにちなんで、大日本水産会が制定した記念日です。今夜のおかずは、お魚や貝、海藻などの水産物を積極的にとってみてはいかがでしょうか? ということで本日は「水」を意味する部首・さんずいの入った漢字に関する日本語クイズをお送りします。
【問題1】「沢う」ってなんと読む?
「沢う」という日本語の正しい読み方をお答えください。
ヒント:「ほどよい水分を帯びる。湿る」「利益や恩恵を受ける」「豊かになる」などを意味する言葉です。
<使用例>
「臨時ボーナスでふところが沢っているから、今夜はごちそうするわ」

…さて、正解は?
※「?」画像をスクロールすると、正解が出てまいります。

正解は… 沢う(うるお-う) です。

「沢」は、よく使う字ですが、「沢(さわ)」という基本的な意味のほか「沢山(たくさん)」「潤沢(じゅんたく)」などの熟語にも使われ、「何を意味する字なのか?」と改めて考えると、一言で答えにくいのではないでしょうか?
「沢」はもともと「さわ。湿地帯」を意味し、かつ「潤い」「艶。輝き」も意味します。「沢」の旧字体は「澤」ですが、「水の恵み」を広く意味する字、というイメージですね。ちなみに「沢」の訓読みは「うるお(う)」のほか「つや」もございます。
さて、2問目にまいりましょう。
【問題2】「渫う」ってなんと読む?
「渫う」という日本語の正しい読み方をお答えください。
ヒント:「容器などの中のものを残らず取り出す」「川や井戸などの底に溜まる土砂やごみを取り除く」などの意味をもつ言葉です。
<使用例>
「鍋料理の具材を渫ったあとのお出汁でつくった雑炊は、最高よね」

…さて、正解は?
※「?」画像をスクロールすると、正解が出てまいります。

正解は… 渫う(さら-う) です。

正解できましたか? 水底の沈殿物などを「さらう」の漢字です。字のイメージから辿り着きやすそうな読み方でしたので、出題してみました。
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本日は、4月13日『水産デー』にちなんで、「さんずいの漢字」の入った日本語から、
・沢う(うるお-う)
・渫う(さら-う)
の読み方や、言葉の背景などをおさらいいたしました。
- TEXT :
- Precious.jp編集部
- BY :
- 参考資料:『日本大百科全書(ニッポニカ)』『精選版日本国語大辞典』『デジタル大辞泉』(小学館)/魚食普及推進センターホームページ/『漢字ペディア』(日本漢字能力検定協会)
- ILLUSTRATION :
- 小出 真朱