世界が注目する選りすぐりのミュージシャンたちが夜ごと熱いライヴを繰り広げるブルーノート東京。いずれも観客たちを虜にする演奏ばかりだが、中でも、昨年12月に行われた「HIROMI×EDMAR CASUTANEDA/LIVE IN JAPAN TOUR 2017@BLUE NOTE TOKYO」は、これからも語り継がれるであろう素晴らしいステージだった。

伝説となった世界的ジャズ・ピアニストとハープ奏者の共演

上原ひろみ×エドマール・カスタネーダ

昨年の上原ひろみとのデュオツアーは大きな反響を巻き起こした。撮影 : 佐藤 拓央
昨年の上原ひろみとのデュオツアーは大きな反響を巻き起こした。撮影 : 佐藤 拓央
昨年の上原ひろみとのライブ。ふたりの笑顔も最高だった!撮影 : 佐藤 拓央
昨年の上原ひろみとのライブ。ふたりの笑顔も最高だった!撮影 : 佐藤 拓央

 HIROMIとは、世界を舞台に活躍する圧倒的な人気のジャズ・ピアニスト、上原ひろみ。一方のEDMAR CASUTANEDA(エドマール・カスタネーダ)は、驚異のハープ奏者と呼ばれるジャズ・ハーピスト。すでに伝説となりつつある二人のデュオ・ライヴだが、うれしいことに、それから半年も経たない5月1日より3夜連続で、今度はエドマールが自身のユニットでブルーノート東京に登場する。

 13歳からハープの演奏を始めたというエドマール・カスタネーダは、コロンビアのボゴダ生まれ。90年代半ばに移り住んだニューヨークでジャズと出会い、ジャズ・ハーピストとしてのキャリアを積むようになった。その才能は、マーカス・ミラー、ジョン・スコフィールドといった大御所から注目され、見事に花開く。

ジャズシーンの最先端で創造的な活動をするエドマール・カスタネーダ

エドマールが愛用するのは34弦のコロンビアン・ハープ。昨年の上原ひろみとのライブで、彼の驚異的なテクニックに圧倒された観客は多い。 撮影 : 佐藤 拓央
エドマールが愛用するのは34弦のコロンビアン・ハープ。昨年の上原ひろみとのライブで、彼の驚異的なテクニックに圧倒された観客は多い。 撮影 : 佐藤 拓央

 キューバが誇るカリスマ・ピアニスト、ゴンザロ・ルバルカバも、いち早くエドマールを認めたひとりで、2014年1月には、ブルーノート東京にデュオで登場。情熱的なステージを見せてくれた。

2014年1月のゴンザロ・ルバルカとのステージ。撮影 : 佐藤 拓央
2014年1月のゴンザロ・ルバルカとのステージ。撮影 : 佐藤 拓央

 エドマール・カスタネーダと上原ひろみとの出会いは2016年6月のモントリオール・ジャズ・フェスティバル。エドマールの生の演奏を初めて聴いた上原ひろみは、ハープという楽器の概念を覆す彼の超絶プレイに衝撃を受け、すぐさま共演を望んだという。そして、早くも翌7月には、上原ひろみのブルーノート・ニューヨーク公演のステージで初共演を果たしている。

 世界のジャズ・ファンを熱狂させる上原ひろみを驚愕させたエドマールのハープとは、どんなものなのか。多くの人がハープといえば華麗、優雅、あるいは繊細といったイメージをもつ。しかし、ハープをエフェクターに繋ぎ、ベース・ライン、メロディ・ライン、そして、テンション・コードをひとりで同時に演奏するエドマールのパワフルな演奏は、そんな先入観を一蹴する。もちろん、バラードでハープのもつ美しく繊細な音色も響かせることも忘れない。

 待望のブルーノート東京のステージに登場するのは、サックス、ドラムス、ヴォーカルと組んだエドマール・カスタネーダ自身のユニット。コロンビア音楽の伝承を継承しつつ、ジャズ・シーンでの創造的な活動を続ける彼の世界観を体感できるステージに、期待が高まる。

■スケジュール
2018年5月1日(火)、2日(水)、3日(木) 時間、料金などの詳細は http://www.bluenote.co.jp/jp/artists/edmar-castaneda/

■会場
ブルーノート東京
住所:東京都港区南青山6-3-16

■ご予約/お問合せ

この記事の執筆者
音楽情報誌や新聞の記事・編集を手がけるプロダクションを経てフリーに。アウトドア雑誌、週刊誌、婦人雑誌、ライフスタイル誌などの記者・インタビュアー・ライター、単行本の編集サポートなどにたずさわる。近年ではレストラン取材やエンターテイメントの情報発信の記事なども担当し、ジャンルを問わないマルチなライターを実践する。