【目次】

「ポテンシャル」とは?「意味」】 

■意味

ビジネス会話で使われる「ポテンシャル」は「可能性」「潜在性」「潜在能力」を表します。英語の名詞「ポテンシャル[potential]から来ているカタカナ語です。

■語源

語源はラテン語で、「力」や「可能性」を表す「ポーテンツ[potent]」に由来。この単語から派生して、「ポテンシャル」、「ポッシブル[possible]=可能な」、「パワー[power]=力」などの英単語が生まれたといわれています。もともと「ポテンシャル」は、物理用語として生まれた言葉。物体がある位置に存在するときに、その物体に蓄えられるエネルギーのことを「位置エネルギー」、あるいは「ポテンシャルエネルギー」と呼びます。


ビジネスシーンでの使われ方「例文」

■1:「ポテンシャルが高い人の特徴は、意欲的でチャレンジ精神があることである」

■2:「正しく自己分析して人の意見を素直に聞くことが、自身のポテンシャルを高めるのに有効だ」

■3:「トップに立って成功する人は、部下のポテンシャルを引き出す方法を知っている」

■4:「今年の新人は、例年にないポテンシャルを秘めている」

■5:「この商品は、大ヒットにつながるポテンシャルをもっている」

このように、ポテンシャルは「高い/低い」「ある/ない」「引き出す」「秘める」「もつ」などと一緒に、ワンフレーズとして使用します。


「ポンシャルが高い人」とは?特徴】

ビジネスシーンでの「ポテンシャルが高い」とはどんな意味? どのような人を指すのでしょう。

「彼女はポテンシャルが高い」といったら、その人は「潜在能力が高い」「今後大きく成長する可能性が高い」ということ。期待を込めたほめ言葉として用いられています。逆に「ポテンシャルは高いんだけど…」といった少々ネガティブに聞こえる言い方の場合は、「意欲は感じるけれど成果が伴っていない」「優秀だとは思うけれど、それを生かせていない(結果が出せていない)」といった揶揄を含んでいます。

つまり「ポテンシャルが高い人」とは、これから大きく成長しそうな素質が見られる人のこと。将来への期待が含まれているので、年長者や目上の人に対して使うのはふさわしくない、といえます。

■「ポテンシャルが高い人」の特徴

ビジネスシーンで見られる「ポテンシャルが高い人」の特徴を挙げてみましょう。

・意欲的、好奇心が旺盛

・助言や指導を素直に受け取る

・行動力がある

・客観視できる、自己分析できる

・責任感がある

・上昇志向、成長意欲がある

・コミュニケーション能力が高い

・自己肯定感が強い

・ポジティブである

・努力を惜しまない

また、「仕事に生かせる特技をもっている」「理解が早い」「本番に強い」「打たれ強い」といった要素も、「ポテンシャルが高い人」といえそうです。


「言い換え」「類語」表現

「ポテンシャル」というカタカナ語を日本語で言い換えるなら、意味そのままの「可能性」や「潜在能力」となります。また、「伸びしろ」や「将来性」も類語です。「ポテンシャル」を言い換える場合の例文も確認しておきましょう。

■1:「彼のアスリートとしてのポテンシャル(潜在能力)は、現在の成績以上のはずだ」

■2:「優秀な人間ほど、ポテンシャル(将来性)に期待がかかる」

■3:「部長は私たちのポテンシャル(可能性)を、成果につながるようにうまく導いてくれる」

■4:「彼女のポテンシャル(伸びしろ)は未知の領域だ」

「ポテンシャル」には、まだ表面化していない能力や実力といった意味があります。「ポテンシャルは高いが実力が伴わない」という言い回しも期待があるからこそ…と、ポジティブに受け止めましょう。

また、よく使われる「モチベーション」は「ポテンシャル」としばしば混同されるカタカナ語です。「ポテンシャル」はその人の能力を表しますが、「モチベーション」はその能力を発揮する原動力を示すのでご注意を。


「英語」で言うと?

英単語では[potential]となります。

・high potential(ポテンシャルが高い)

・He has a lot of potential.(彼はポテンシャルが高い)

・She’s not a famous player, but she has a lot of potential.(彼女は有名な選手ではないけれどポテンシャルが高い)

・Shohei Otani's potential is unknown.(大谷翔平のポテンシャルは未知数だ)

***

素質的にポテンシャルが高い人は、決して努力を怠りません。そして、ビジネスに不可欠なカタカナ語を身に付けていくのも、社会人としてのポテンシャルを高めるひとつの手段ですね。

この記事の執筆者
Precious.jp編集部は、使える実用的なラグジュアリー情報をお届けするデジタル&エディトリアル集団です。ファッション、美容、お出かけ、ライフスタイル、カルチャー、ブランドなどの厳選された情報を、ていねいな解説と上質で美しいビジュアルでお伝えします。
参考資料:『デジタル大辞泉』(小学館)/『情報・知識imdas』(集英社)/『ランダムハウス英和大辞典』(小学館)/『現代用語の基礎知識』(自由国民社)/『現代ビジネス用語辞典』(日本文芸社) :