隠れ家バーや絶景レストラン…「フェアモント東京」唯一無二のダイニングジャーニー

2025年7月1日、東京・芝浦に華々しく開業した「フェアモント東京」。日本初上陸となるこのラグジュアリーホテルは、東京湾の絶景を望むロケーションだけでなく、美食家たちを唸らせる多彩なダイニング体験でも注目を集めています。

伝統と革新が響き合う鮨や鉄板焼、遊び心あふれるバーなど、その日の気分やシーンに合わせて選べる5つのレストランと2つのバーは、いずれも唯一無二の魅力に満ちています。

今回は、開業前の内覧会でPrecious.jpライターが体験した、驚きと喜びに満ちた食の魅力をご紹介します。

隠れ家のような仕掛けも楽しいシークレット リスニングバー「OFF RECORD(オフレコード)」

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OFF RECORD(オフレコード)

このホテルのダイニングシーンを語る上で、決して外すことのできない場所。それが、43階の片隅にひっそりと佇む「OFF RECORD(オフレコード)」です。

ここは、知る人ぞ知る、わずか14席のシークレット リスニングバー。その存在を知っていても、簡単には辿り着けません。なぜなら、入口は鏡張りの壁に完全に同化しており、扉を開けるには、ある特定の場所に触れなければならないという、まるでスパイ映画のようなギミックが施されているから。

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窓からは東京タワーも
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随所に飾られた音楽モチーフ

内覧会でも、案内されなければ誰も気づくことのできなかったその隠し扉。呪文のように「開けゴマ」と唱えても、もちろん開きません。ヒントは壁に埋め込まれたガラスのオブジェにあるそうですが、その答えはぜひご自身の目で見つけてみてくださいね。

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お酒と並んで数多くのレコードも

一歩足を踏み入れると、そこは音の世界に没入するための特別な空間。選び抜かれた約450枚(将来的には約700枚程度まで増やす予定とのこと)のアナログレコードと、最先端のHi-Fiサウンドシステムが、極上のリスニング体験を約束します。

クラシックロックからモダンインディー、ソウルフルなファンクまで、DJが紡ぐ豊かな音の物語に耳を傾けながら、希少なスピリッツや匠の技が光るカクテルを味わえます。煌めく東京タワーと都心の夜景を望む特等席で、音楽を“聴く”のではなく、“感じる”という格別な体験へと誘われる空間です。

スペシャリティ バー&レストラン「DRIFTWOOD(ドリフトウッド)」と「Yoi to Yoi(ヨイ ト ヨイ)」

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DRIFTWOOD(ドリフトウッド)

「オフレコード」と同じ43階には、陽気な社交場が広がります。

スペシャリティ バー&レストラン「DRIFTWOOD(ドリフトウッド)」は、西洋の調理技法と日本の感性を融合させ、誰もが知る「洋食」を再構築する美食空間。ハンバーグやオムライスといった長年愛されてきたメニューを、九谷焼の 名門工房「鏑木商舗」の雅な器とともにエレガントに昇華させます。

シグネチャーディッシュは、肉汁あふれるハンバーグ。潮に乗り、形を変えながら流れ着く流木(DRIFTWOOD)のように、伝統の味わいに新たな創造性を吹き込みます。

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Yoi to Yoi(ヨイ ト ヨイ)

その一角で心地よい活気を生み出しているのが、スタンディングバー「Yoi to Yoi(ヨイ ト ヨイ)」。日本の“立ち飲み文化”をフェアモント流に体現したこの場所では、職人技が光るサワーやハイボールなどを気軽に楽しめます。おつまみには「つくね」や「おでん」など、ストリートフードを昇華させた逸品を。

ウォールナットの一枚板のカウンターで、お酒を片手に賑わいの中で交流を楽しむ、そんな心地よいリズムに身を委ねる特別なひとときが待っています。

絶景と美食をひっそり楽しむ。鉄板焼「燈辻(とつじ)」と鮨「みぎわ」

36階に降り立つと、そこは静謐な和の世界。わずか6席のカウンターを構える鉄板焼「燈辻(とつじ)」と鮨「みぎわ」が、隣り合ってゲストを迎えます。

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燈辻(とつじ)

「燈辻」の最大の魅力は、日本各地から厳選された最高級和牛を、ゲストのためだけにウェットの状態で保管・熟成させる「ミートキープ」という贅沢なサービス。

専用のミートロッカーで最大150日間、水分をキープしながらマイナス2度という環境でじっくりと熟成させた肉は、旨味成分が凝縮され、奥深い味わいへと昇華します。その日最高の状態の銘柄牛を、熟練の職人が目の前で焼き上げる様は、まさに圧巻の一言。

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みぎわ

一方の「みぎわ」が提供するのは、伝統に敬意を表しながらも現代の感性を調和させた、ニューオーセンティックな鮨。赤酢と米酢で仕上げたシャリ、魚の旨味を最大限に引き立てるオリジナルの塩、そして食材に合わせ選ばれた最高品質の海苔が織りなすペアリングは、職人の卓越した技術の賜物です。

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ラウンジ

そして、両店に共通するユニークなおもてなしが、デザートの提供方法。食事を終えたゲストは、両レストランに隣接する専用ラウンジへと案内されます。静かに響く生演奏の音色が穏やかな東京湾の景色と調和し、食事の余韻を心ゆくまで楽しむことができるという仕掛けなのです。

開放的な空間で味わう食。ロビーラウンジ「Vue Mer(ビュメール)」とオールデイダイニング「Kiln & Tonic(キルン&トニック)」

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「Vue Mer(ビュメール)」のアフタヌーンティー(イメージ)

35階の開放的なロビーフロアにも、魅力的なダイニングが揃います。ロビーラウンジ「Vue Mer(ビュメール)」でいただけるアフタヌーンティーは、フレンチと和をテーマにした2種があります。

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和のアフタヌーンティーでは、手鞠寿司など愛らしいアイテムが並ぶ

和のアフタヌーンティーでは、手鞠寿司やオリジナルのどらやきなどが美しく並び、甘いものが得意でない方でも心から楽しめる、まさに大人のためのアフタヌーンティーです。

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アクアパッツァ

隣接するオールデイダイニング「Kiln & Tonic(キルン&トニック)」は、薪窯(Kiln)の炎が食材の魅力を引き出すモダンなブラッスリー。シグネチャーディッシュの「アクアパッツァ」は、魚介の旨味が凝縮された、心地よい海風を感じる一品。

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Kiln & Tonic(キルン&トニック)

ライブ感あふれるオープンキッチンが魅力的な店内のほか、屋外テラスでは、東京タワーや都心の絶景を眺めながら、活気(Tonic)あふれる空間で食事を楽しめます。

内覧会では、その魅力の一端をこの日のための特別なスタイルでで実際に味わうことができました。

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風味の異なるオリジナルのトニックウォーターはクセになりそうな味わい
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ボトルもキュート

まず提供されたのは、オリジナルのトニックウォーター3種のテイスティング。広島産レモンを使った「ジンジャー レモン」、ヒノキが爽やかに香る「フォレスト」、そして不知火やじゃばらを使った柑橘の余韻が爽やかな「シトラス」。それぞれに個性があり、気分に合わせて選びたくなります。

また、シグネチャーカクテル「French 35(フレンチ35)」は、このレストランが位置する35階にちなんだ一杯。クラシックカクテル「フレンチ75」をベースに、シャンパンの代わりに日本酒のスパークリングを使用し、柚子や日本のジンで香りづけした、まさにここでしか味わえないオリジナルです。

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国産牛のステーキサンドイッチ

フードは、ロビーラウンジの軽食メニューとして用意されている「国産牛のステーキサンドイッチ」が登場。自家製のバーベキューソースが味わいの決め手となっている、どこか懐かしくも洗練された一品です。

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フライドポテトプティーン

そしてビュメールからは、フェアモント発祥の地・カナダで親しまれるフライドポテトプティーン、キルン&トニックからはシーザーサラダが並びます。ポテトは蒸して焼いて揚げるというひと手間により、外はカリッと、中は驚くほどもっちり。ワゴンサービスで目の前で仕上げてくれるシーザーサラダは、ライブ感もご馳走です。

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フレンチアフタヌーンティのスイーツを試食(内覧会用の特別スタイル)
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白桃ラズベリーパブロバ

そして、食事の締めくくりには、お待ちかねのスイーツのテイスティングもさせていただきました。この日のセレクションは、フレンチのアフタヌーンティーから「マンゴーとチョコレートガナッシュ」、「白桃ラズベリーパブロバ」、そして「白桃ベルガモットミルフィーユ」の3種類。

どれも魅力的で迷ってしまいますが、今回は「白桃ラズベリーパブロバ」をいただきました。サクサクとしたメレンゲの生地と、軽やかなクリーム、そしてラズベリーの甘酸っぱさが絶妙なバランス。見た目の華やかさもさることながら、繊細な口どけが幸せな余韻を残してくれました。


レストランやバーに明確なコンセプトとストーリーがあり、訪れるたびに新しい発見がある「フェアモント東京」のダイニング。伝統的な美食を極めるもよし、秘密のバーで心躍る夜を過ごすもよし。洗練された空間で、シェフやバーテンダーの技と感性が光る逸品を味わう時間は、格別な思い出になるはずです。

東京の新たな美食のデスティネーションへ、ぜひ足を運んでみてください。

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この記事の執筆者
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WRITING :
ミノシマタカコ
EDIT :
小林麻美