「万万」ってなんと読む?「まんまん」でいいの?
明日、10月31日といえば『ハロウィン』…という認識が、日本でもすっかりお馴染みとなりましたね。ハロウィンは仮装をして楽しむ日、というイメージが強いかもしれませんが、もとは西洋の収穫祭や、キリスト教の『諸聖人の祝日』の前夜祭として発展した行事です。キリスト教では、クリスマスイブなど、前夜祭を大切にする文化がございます。
『諸聖人の祝日』は日本語で『万聖節』とも訳されており、「何月何日は、聖○○(人名)の祝日」というふうな、日付の決まった祝日が決められていない、すべての聖人たちを祝う日です。
ということで、本日は「諸」「万」という字の入った日本語クイズをお送りします。
【問題1】「諸諸」ってなんと読む?
「諸諸」という日本語の正しい読み方をお答えください。
ヒント:「多くのもの。すべてのもの。また、多くの人。すべての人。みんな」という意味で、昨今では多く「いろいろと多く」という意味で使われます。
<使用例>
「諸諸の事情を勘案し、明日は臨時休業といたします」
…さて、正解は?
※「?」画像をスクロールすると、正解が出てまいります。
正解は… 諸諸(もろもろ) です。
「諸」という字の表外読み(常用漢字表に掲載されない読み方)に「もろ」がございます。苗字では諸星(もろほし)さん」もいらっしゃいますよね。「諸諸(もろもろ)」は、口語としてはよく使われる言い回しですが、漢字表記となると、同じ言葉だと認識できずに誤読してしまう例も多いようです。ということで、改めておさらいしておきました。
では、二問目にまいりましょう。
【問題2】「万万」ってなんと読む?
「万万」という日本語の正しい読み方をお答えください。
ヒント:副詞としては「否定表現をともない、判断に間違いのないことを強めて言う。万が一にも。決して」という意味や「十分に。よくよく」などの意味をもち、名詞としては「さまざまに数や量が多い事」などの意味で使われる言葉です。
<使用例>
「これだけの防音設備があれば、音漏れによる苦情が来ることは、万万ありえません」
さて、正解は?
※画像をスクロールすると、正解が出てまいります。
正解は… 万万(ばんばん) です。
「万万の事情」と言えば「いろいろと多くの事情」という意味になり、例文のように「万万ありえません」と言えば「万が一にもありえない」という意味になります。「万万(まんまん)」と読んでも不正解ではありませんが、古語に近い古い言い回しになるので、現代では「万万(ばんばん)」という読み方が一般的かつ無難です。
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本日は、10月31日『ハロウィーン』にちなんで、「諸」「万」という字の入った日本語から、
・諸諸(もろもろ)
・万万(ばんばん)
の読み方、言葉の背景についておさらいいたしました。
- TEXT :
- Precious.jp編集部
- BY :
- 参考資料:『日本大百科全書(ニッポニカ)』『精選版日本国語大辞典』『デジタル大辞泉』(小学館)/日本記念日協会ホームページ/『漢字ペディア』(日本漢字能力検定協会)
- ILLUSTRATION :
- 小出 真朱

















