「安本丹」ってなんと読む?「やすほんたん」ではないですよ!

明日、11月1日は、なんと40以上ものさまざまな記念日に制定されています。そのなかで、今回は『本の日』という記念日をご紹介します。

今はちょうど『読書週間』(毎年10月27日~11月9日)中ですが、『本の日』は、11と1の数字が、本棚に本が並ぶ姿に見えることと、想像、創造の力は1冊の本から始まる…というメッセージを込め、全国各地の老舗書店で結成された団体が制定しました。情操教育の一貫としての読書運動の活性化を目的としており、本との出会いの場である書店に足を運ぶきっかけの日に…という願いも込められています。

電子書籍や、ネット購入は手軽ですが、現実の書店で、印刷された本を手に取って選んでみると、思いもよらない興味の対象に心動かされるような出会いがあるかもしれません。読書の秋ですから、せひ、書店にも足を運んでみてください。本日は「本」という字の入った日本語クイズをお送りします。

【問題1】「安本丹」ってなんと読む?

「安本丹」という日本語の正しい読み方をお答えください。

ヒント:「愚か者」などの意味で使われる言葉です。

<使用例>

「天気予報を見ずに、傘を持たずに来てしまうなんて、私って安本丹ね」

かな6文字です。
かな6文字です。

…さて、正解は?

※「?」画像をスクロールすると、正解が出てまいります。

正解は↓に‼
正解は↓に‼

正解は… 安本丹(あんぽんたん) です。

「アンポンタン」という言葉にも、漢字表記があるのです。
「アンポンタン」という言葉にも、漢字表記があるのです。

「安本丹(あんぽんたん)」の語源については諸説ございます。そのなかで最も有力とされる説をご紹介しますね。

それは古来のいわゆる「しゃれ言葉」だというもの。「阿呆(あほう)」を「あっぽ」と読んだり、同じく「愚か者」を意味する「陀羅助(だらすけ)」という言葉と合体した言い回しに「あほんだら」があります。これに、薬の名称として多かった「○○丹」を付けて、軽くからかうような言い回しの「安本丹(あんぽんたん)」とした、というものです。江戸時代中期以前から使われていた言葉のようです。

では、二問目にまいりましょう。

【問題2】「本真」ってなんと読む?

「本真」という日本語の正しい読み方をお答えください。

ヒント:「本当であること。また、そのさま」という意味です。

<使用例>

「(関西弁で)あんさんは、本真におもしろいお人でんな」

かな3文字です。
かな3文字です。

さて、正解は?

※画像をスクロールすると、正解が出てまいります。

正解は↓に‼
正解は↓に‼

正解は… 本真(ほんま) です。

関西弁でよく聞く「ほんま」、「本真」という表記で辞書に掲載されています。

「本真(ほんま)」…「本当であり、真実である」という意味の言葉なのですね。漢字表記を読み解くと、なにげなく使われている言葉の本質が見えておもしろいですね。

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本日は、11月1日『本の日』にちなんで、「本」という字の入った日本語から、

・安本丹(あんぽんたん)

・本真(ほんま)

の読み方、言葉の背景についておさらいいたしました。

この記事の執筆者
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Precious.jp編集部 
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参考資料:『日本大百科全書(ニッポニカ)』『精選版日本国語大辞典』『デジタル大辞泉』(小学館)/日本記念日協会ホームページ/『漢字ペディア』(日本漢字能力検定協会)
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ILLUSTRATION :
小出 真朱