ニットという服の究極の魅力は、「軽さ」と「やわらかさ」、そして「暖かさ」に尽きる。しかしそれを実現するのは、もちろん簡単なことではない。暖かさを追求すれば、ニットは当然大量の原毛を必要とし、それは結果として重さにつながる。つまり軽くて暖かなニットとは、希少な極細の繊維を大量に使っているということだ。

クルチアーニで究極のカジュアルエレガンスを実現

ジャケット¥196,000・ニット¥54,000・パンツ¥32,000・ストール¥55,000(クルチアーニ 銀座店)
ジャケット¥196,000・ニット¥54,000・パンツ¥32,000・ストール¥55,000(クルチアーニ 銀座店)

1966年にペルージャで創業したクルチアーニは、そんな贅沢なニットを生み出せる、数少ないブランドである。その技術力がふんだんに盛り込まれた製品は、カシミアニットならとろけるような、シルクカシミアストールなら両手からこぼれ落ちるような、官能的な触感が楽しめる名品。それは紡績から染色、縫製にいたるまですべて自社で行えるという、恵まれた生産体制の賜物にほかならない。しかもそのおかげもあって、このブランドのニットは発色も抜群。鮮やかだが決して派手にはならず、男の装いに繊細な洒落っ気を添えてくれるのだ。

クルチアーニ定番ニット

カシミア70%、シルク30%の黄金率から生まれるシルクカシミアは、クルチアーニを代表するラグジュアリー素材。秋冬は暖かく、春夏は涼しいという素材そのものの汎用性に加え、そのなめらかなタッチや、繊細な色合いも実に上品だ。毎シーズン買い足すことで、ワードローブを豊かにしてくれる名品。左からストール¥ 32,000・クルーネックニット¥ 90,000・カーディガン¥107,000 (クルチアーニ 銀座店)
カシミア70%、シルク30%の黄金率から生まれるシルクカシミアは、クルチアーニを代表するラグジュアリー素材。秋冬は暖かく、春夏は涼しいという素材そのものの汎用性に加え、そのなめらかなタッチや、繊細な色合いも実に上品だ。毎シーズン買い足すことで、ワードローブを豊かにしてくれる名品。左からストール¥ 32,000・クルーネックニット¥ 90,000・カーディガン¥107,000 (クルチアーニ 銀座店)

スーツとは違い、ニットという洋服は自由だからこそ、そのセンスが問われるもの。だからこそ「軽さ」「やわらかさ」「暖かさ」に「趣味のよさ」まで兼ね備えたクルチアーニというブランドは、知的なイタリア紳士たちから選ばれ続けるのだ。

※価格はすべて税抜です。※2017年春号掲載時の情報です。

【関連記事:ファッションの新常識、男の三種の神器って知ってる?

この記事の執筆者
TEXT :
MEN'S Precious編集部 
BY :
MEN'S Precious2017年春号 クラシコイタリア の 新しき三種の神器はこれだ!より
名品の魅力を伝える「モノ語りマガジン」を手がける編集者集団です。メンズ・ラグジュアリーのモノ・コト・知識情報、服装のHow toや選ぶべきクルマ、味わうべき美食などの情報を提供します。
Faceboook へのリンク
Twitter へのリンク
クレジット :
撮影/熊澤 透(人物)、唐澤光也(パイルドライバー/静物) スタイリスト/武内雅英(code) ヘア&メーク/ AZUMA(W manegement) モデル/ Cuba 構成/山下英介(本誌)