連載「Tomorrow Will Be Precious!」明日への希望をアクションに変えるPrecious People
明日への希望をアクションに変える方たちの活動に注目し、紹介する『Precious』連載【Tomorrow Will Be Precious!】では今回、イギリス・ロンドンで環境に配慮したものづくりをテーマに、ワークショップや動画配信を行っているオンラインプラットフォーム「Yodomo」を立ち上げた、CEO&ファウンダーのソフィー・ロチェスターさんにインタビュー!
テキスタイルの持続可能性を掘り下げる事業について、立ち上げのきっかけや今後の展望について詳しくお話しをうかがいました。
【London】テキスタイルの持続可能性を掘り下げる。進化を止めない女性のさらなる夢
かつての工業地帯が生まれ変わり、今やトレンドの発信地として若いロンドナーに人気の東ロンドン、ハックニー・ウィック。その一角にある元倉庫だったスペースで行われたのが、ソフィーさんがCEOを務める「Yodomo」のイベント「テキスタイル・リユース・セール」だ。リバティプリントや高級カーペットの断片やヴィンテージジーンズなど、価値がありながらも廃棄寸前となった端切れのテキスタイルがずらりと並ぶ。デニムを物色するおしゃれなカップルや手仕事を愛する人々が集い、素材を通してつながり合う温かなコミュニティスピリットを醸し出している。
「『Yodomo』とは『You Do More』をもじった造語。環境に配慮したものづくりをテーマに、ワークショップや動画配信を行っているオンラインプラットフォームです。プロのドレスメーカーだった母がさまざまなテキスタイルや素材を仕事場に残して他界したことを機に立ち上げた事業でしたが、パンデミックを経て、素材のサステイナビリティなど社会貢献の意義を深めたく、ケンブリッジ大学のプログラムに参加。そこで『企業の廃材を集めて、製作者やアーティストに渡す』という新たなビジネスモデルをスタート。これがサーキュラーエコノミーの最初の一歩でした」
現在は素材判定や素材活用の技術導入ほか、テクノロジーを使った研究開発にもかかわっている。さらにこれまでの知見を体系化し、リユースビジネスのスタートアップクラスも展開。アジアを含む36拠点のハブ立ち上げ支援をしているという。
「今後は博士号を取得して、サーキュラーマテリアルの課題をより掘り下げていきたい。利益を追いながら社会的責任を果たすソーシャルエンタープライズとして、大規模な素材循環のプラットフォームをロンドンにつくるのが夢。さまざまなブランドやビジネスパートナーと連動し、促進プログラムを考えている最中なのです」
◇ソフィー・ロチェスターさんに質問
Q 朝起きていちばんにやることは?
イングリッシュティーを一杯飲んで、そのあとランニングへ。
Q 人から言われてうれしいほめ言葉は?
「あなたのおかげで変わることができた」。人の人生にポジティブな影響を与えられたと感じる瞬間が好きです。
Q 急にお休みがとれたらどう過ごす?
近所の湿地帯へ出かけて、ゆっくりと散歩する。もしくは展示会へ。
Q 仕事以外で新しく始めたいことは?
絵画を始めたい。レッスンに参加しようと思っています。
Q 10年後の自分は何をやっている?
博士号を取得して、パートタイムで仕事をしたり、ほかの企業のメンタリングを行ったりしていたい。
Q 自分を動物に例えると?
間違いなく猫。猫が大好きだし、そのライフスタイルは気ままで、幸せそうだから。
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- PHOTO :
- Haruko Tomioka
- EDIT :
- 本庄真穂、喜多容子・木村 晶(Precious)
- 取材 :
- Yuka Hasegawa

















