「喝破」ってなんと読む?「かつは」ではないですよ!

明日、2月24日は、『直木賞』にその名が冠されている作家・直木三十五(なおきさんじゅうご)の忌日です。新聞小説として大人気を博した代表作『南国太平記』の名をとって『南国忌』とも呼ばれております。

『直木賞』がエンタテイメント系娯楽作品に与えられる文学賞だという知識は広く知られておりますが、1934(昭和9直木)年に没した直木三十五がどのような作家であったか、知る人が意外と少なくなってきたかもしれません…。ということで、本日は『直木三十五』をキーワードにした日本語クイズをお送りします。

【問題1】ペンネーム『直木三十五』の由来は?

『直木三十五』のペンネームにある数字の由来として正しいものを、以下の選択肢の中から選んでください。

1:住所の番地

2:年齢

3:原稿の枚数

「直木三十五」のペンネームの数字、何に由来しているでしょう?
「直木三十五」のペンネームの数字、何に由来しているでしょう?

…さて、正解は?

※「?」画像をスクロールすると、正解が出てまいります。

正解は↓に‼
正解は↓に‼

正解は… 2:年齢 です。

なんと、最初は本人の年齢に応じて毎年ペンネームが変わっていました。
なんと、最初は本人の年齢に応じて毎年ペンネームが変わっていました。

「直木三十五」というペンネームは、最初は「直木三十一」でした。彼がこのペンネームを使い始めた当時の年齢が31歳だったこと、苗字の「直木」は、本名の「植村」の「植」の字を分解して付けた、ということです。

その後、「直木三十二」「直木三十三」と、本人の年齢に合わせてペンネームの数字を増やしていくものの、友人たちに叱られたり、姓名判断上よい名前を教えてもらったりなどして「直木三十五」で落ち着いた、ということです。——なんとも軽妙、というか、いい加減ささえ感じる由来ですね。

実際、氏は大変に破天荒で独特なセンスの人だったそうで、たとえば、彼が晩年に自身で設計した自宅の内装は、壁、風呂場やトイレのタイルに至るまで真っ黒に統一されていたそう。当時としてはかなりモダンで特殊だったと思われます。

また、居候に借金なども日常茶飯事だったそうですが、彼に惚れ込んだりほだされたりする人々も後を絶たず、作家としては多作で、臨場感にあふれたエンタテイメント小説をたくさん手がけましたが、1934(昭和9)年のこの日、43歳の若さで病没しています。

2問目は「破天荒」の「破」という字の入ったクイズにいたしましょう。

【問題2】「喝破」ってなんと読む?

「喝破」という日本語の正しい読み方をお答えください。

ヒント:「大声でしかりつけること」「誤った説を廃止、真実を解き明かすこと。物事の本質を明言すること」などの意味を持もつ言葉です。

<使用例>

「子どもに、お金も渡さずに買い物をせがんだ上、断られたら喝破するなんて、とんでもない人ね」

かな3文字です。
かな3文字です。

…さて、正解は?

※「?」画像をスクロールすると、正解が出てまいります。

正解は↓に‼
正解は↓に‼

正解は… 喝破(かっぱ) です。

「喝」が「かっ」と促音化し、それにともなって「破」を「ぱ」と半濁音で読みます。

ちなみに、例文に出てきたエピソードは、生前の直木三十五に関するもの。のちに映画監督になるマキノ雅弘氏が「子ども時代に自宅に居候していたおじさん=直木三十五」について語った内容です。

直木三十五の作家としての才能については、直木の没した翌年に菊池寛が「大衆文学の歴史を変える貢献」として『直木三十五賞』を設立した通りですが、菊池寛も「(直木本人が『直木賞』のことを知ったら)受賞者に『おい、賞をやったんだから分け前を少し寄こせ』なんて無茶を言いそうな気がする」と言ったとか。…直木三十五本人が、エンタテイメント小説の主人公のような人だったのでしょうね。彼の作品は現代に読んでみても、文章から映像がうかびあがるような勢いや、普遍的なリアリティをたたえています。

***

本日は、2月24日、直木三十五の忌日『南国忌』にちなんで、

・『直木三十五』のペンネームの由来

の豆知識や、

・喝破(かっぱ)

の読み方などをおさらいしました。

この記事の執筆者
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Precious.jp編集部 
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参考資料:『日本大百科全書(ニッポニカ)』『精選版日本国語大辞典』『デジタル大辞泉』(小学館)/直木三十五記念館ホームページ/読売新聞データベース『ヨミダス』ホームページ/KADOKAWA文芸WEBマガジン『カドブン』ホームページ/『漢字ペディア』(日本漢字能力検定協会)
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小出 真朱