創業1967年のパンツ専門ブランド「ベルナール・ザンス」が6区に新ブティックをオープンした。パンツに特化し、さらに路面店を持つメゾンはフランスであっても実にレアな存在だ。

チノ・パンツは25色と、カラーバリエーションが豊富!

パリでも珍しいパンツ専業に特化した「ベルナール・ザンス」

パンツ専門ブランド「ベルナール・ザンス」

 創業者のベルナール・ザンスは、もともとエンジニアだった。エリート養成大学校の国立高等技術工芸大学校に学び、その後、ファッションの世界に。マーシャル・プランのおかげでアメリカに渡って近代的な繊維業を目の当たりにし、未来への展望を描いたそうだ。フランスに帰国後は、「ニュー・ベルト」ほかパンツに付随した新発明で特許をとるなど、エンジニアの知識とファッションを融合させて行った。そのDNAを受け継いで、計算されたロジックな仕立て、グログランを使うなど洒落っ気のあるディテールが魅力の「ザンス」。6区に新しくオープンしたブティックは、人気アイテムのチノ・パンツに特化した珍しい店だ。

パリ、6区に新たにオープンした「ベルナール・ザンス」のブティック。

 今シーズンは、全25色展開。ブルーだけでも6種、ベージュが5種と、異なるシェードを揃えているのはさすが。「いいブルー、いいベージュのパンツを持つのが男としては大切なのさ」とCEOのフランク・ザンス氏。彼はベルナールの三男だ。

完売必須の「ベルナール・ザンス」のチノパンツ

ブルーとベージュの他は、今季はリラの色が大人気で、ほぼ完売だそう。AMFステッチの質感が印象的。

 チノのモデルは「BZ V2」、「BZ V3」、「ウィリアム」の3型で、一番人気はもっとも細身の「BZ V3」だそうだ。「ベルナール・サンズ」のファンは25歳から80歳と幅広い。特に最近は、若者がこのブランドを、「オヤジのパンツと思っていたら、かっこいいじゃないか!」と再発見しているという。

 1号店にもそう遠くないので、足を伸ばして行ってみた。店内にはリネンのジャケットの胸ポケットにチーフをさしたムッシューが買い物中で、さすがに7区の風格。

2014年にオープンした7区の1号店。6区はアクセスしやすいので観光客も来るが、こちらは地元の常連客が多い。

カラーバリエーション豊富なシルクパンツ

リネン・シルクのパンツは光沢がエレガント。夏のリゾートに最適だ。

撥水性もある機能系パンツ

旅行、出張向けのパンツ「ヴォワイヤージュ」シリーズは、ストレッチ、洗濯機で洗えて、シワや染みがつきにくく、撥水性が高い。

 時代に寄り添いつつ、自己のブランドの特性を発揮する「ベルナール・ザンス」。今後は、オーダーメイドも視野に入れつつ発展させていきたいそうで、その存在感を増していきそうな予感がする。

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この記事の執筆者
某女性誌編集者を経て2003年に渡仏。東京とパリを行き来しながら、食、旅、デザイン、モード、ビューティなどの広い分野を手掛ける。趣味は料理と健康とワイン。2013年南仏プロヴァンスのシャンブル・ドットのインテリアと暮らし方を取り上げた『憧れのプロヴァンス流インテリアスタイル』(講談社刊)の著者として、2016年から年1回、英語版東京シティガイドブック『Tokyo Now』(igrecca inc.刊)を主幹として上梓。
公式サイト:Tokyo Now