【目次】
- 「恩師の日」とは?いつ?
- 「恩師」とは?言葉の意味
- 「恩師の日」の由来
- 恩師に感謝を伝える方法|手紙・メール・訪問のマナー
- 恩師へのメッセージ例文|手紙・メールで使える文例
- 日本の「師」を敬う文化
- ビジネス雑談に使える「恩師」にまつわる豆知識
【「恩師の日」とは?いつ?】
■「いつ」? 「どんな日」?
「恩師の日」は、毎年3月24日に制定された記念日です。学校時代の先生はもちろん、人生のなかで師と仰ぎ「恩師」と呼べる人に、唱歌『仰げば尊し』の歌詞のような感謝の気持ちを込めて、お礼の手紙を書く日に。そして、恩師への感謝の思いを忘れることなく生きて行こうとの願いが込められた記念日です。
■「誰が」決めた?
京都府八幡市の山中宗一氏が制定し、一般社団法人 日本記念日協会によって認定・登録された記念日です。
【「恩師」とは?言葉の意味】
「教えを受けた、恩のある先生」を指して「恩師」といいます。
「恩」という漢字は「因(原因・理由)」と「心」から成り立っています。「なさけ」や「いつくしみ」「ありがたく思う気持ち」を表し、単に指導を受けた先生というだけでなく、その教えによって自分の人生が豊かになったり、進むべき道が見つかったりと、精神的な導きを受けた相手に対して使われる敬称です。
【「恩師の日」の由来】
■日付の「由来」
「恩師の日」が3月24日に制定されたのは、このころに、日本全国の多くの学校で卒業式が行われることに由来します。
■「仰げば尊し」という歌に込められた思い
「恩師の日」は別名「『仰げば尊し』の日」と呼ばれています。『仰げば尊し』といえば、かつては卒業式の定番曲として親しまれてきた唱歌です。そして、『仰げば尊し』には、「我が師の恩」といった印象的な一節があります。この歌は、長年教えを受けた先生への感謝と、卒業による別れの寂しさを表現したものです。
歌詞を思い出せば、この歌が卒業式の定番曲だった理由がよくわかりますよね。「恩師の日(仰げば尊しの日)」には、「この歌の精神を、時代が変わっても大切にしたい」という願いが込められています。
【恩師に感謝を伝える方法|手紙・メール・訪問のマナー】
皆さんの心の中には、「忘れられない恩師」はいますか? 自分の人格形成において、大きな影響を与えてくれた先生の姿を思い浮かべる人も多いことでしょう。
恩師に感謝の気持ちを伝える際に大切なのは、「今の自分を報告すること」です。先生に、かつての教え子が元気に過ごしていることを報告し、喜んでいただけるといいですね!
■年賀状や手紙で近況を報告する
3月24日の「恩師の日」に合わせて、直筆の手紙を送ってみてはいかがでしょうか。手書きの文字には、その人らしさや温度が宿るもの。メールやSNSとはまた違ったかたちで、気持ちを丁寧に伝えることができます。
内容は、現在の仕事や日々の暮らしなど、先生が安心されるような近況報告が基本です。そのうえで、「あのとき先生にかけていただいた言葉が、今も支えになっています」など、具体的なエピソードを添えると、より心に残る手紙になります。
少しあらたまった印象のある手紙ですが、長文である必要はありません。短い言葉でも、自分の言葉で綴ることが、何よりの感謝の表現になるはずです。
■メールやSNSでのメッセージ
連絡先を知っているのであれば、メールやSNSなどのデジタルツールで感謝の気持ちを伝えるのもよいでしょう。丁寧な敬語を心がければ、失礼にあたることはありません。
その際は、「誰からの連絡か」がすぐにわかるように、卒業年や当時のエピソードをひと言添えるのがポイントです。あわせて現在の仕事や近況を伝えると、先生にとっても教え子の成長を実感でき、喜ばれるはずです。
また、最近の写真を添えると、当時の記憶がよみがえり、より温かいコミュニケーションにつながります。短いメッセージでも構いませんので、「あのときの感謝」を自分の言葉で届けてみてください。
■母校を訪問する
何年かぶりにでも、個包装の菓子折りなどを持参して、母校を訪ねてみてはいかがでしょう。当然のことですが、事前のアポイントメントは必須です。
ただし、恩師がすでに異動や退職をされている場合もあります。事前に学校へ問い合わせをして在籍状況を確認するか、連絡先をご存じであれば直接ご本人にアポイントを取ると安心です。
もし直接お会いすることが難しい場合は、学校を通じて手紙を預けたり、メールやSNSで感謝の気持ちを伝えたりするのもよいでしょう。無理のない形で、気持ちを届けることが何より大切です。
【恩師へのメッセージ例文|手紙・メールで使える文例】
繰り返しになりますが、恩師にメッセージを送る際、前提として注意したいことは、先生に「自分が誰なのか」認識していただくことです。ベテランの先生であればある程、送り出した生徒の数は膨大な数になるはず。何年にどこの学校の何学年で教わった生徒であるのか明記するほか、「当時の思い出」を書くと、記憶を喚起しやすいですね。そのあとで、「現在の自分」を繋げて書きましょう。ここでは先生との関係性や手段に合わせた3つの例文をご紹介します。
■ 丁寧な手紙・はがき
拝啓
〇〇の候、先生におかれましてはお変わりなくお過ごしと存じます。
〇年に〇〇高校でお世話になった〇〇〇〇です。本日は「恩師の日」ということで、改めて感謝をお伝えしたく筆を執りました。
当時、進路に悩んでいた私に先生がかけてくださった「〇〇〇〇〇〇」という言葉が、今でも私の支えとなっています。現在は〇〇の仕事に就き、毎日充実した日々を送っております。
まだまだ未熟ではございますが、今後も先生によいご報告ができるよう精進して参ります。
時節柄、どうぞご自愛ください。
敬具
■カジュアルなメール・SNS(近況報告を兼ねて)
〇〇先生、ご無沙汰しております。
卒業生の〇〇です。お元気でいらっしゃいますか?
今日は3月24日「恩師の日」と知り、真っ先に先生の顔が浮かびました。
授業で教わった〇〇の話、今でも仕事の合間に思い出すことがあります。
お忙しい毎日かと思いますが、またいつか母校でお会いできる日を楽しみにしています。
時節柄、お体を大切にしてお過ごしください。
〇〇先生。大変ご無沙汰しております。
○○年に〇〇を卒業した□□□□です。在学中は大変お世話になりました。
社会人となってから早〇〇年が経ちました。今は営業職として奮闘する日々です。
同じクラスだった〇〇さんや△△さんとは今もお付き合いが続いています。
お忙しいとは存じますが、いつかお目にかかれることを楽しみにしております。
これからもお体に気をつけて、お元気でご活躍ください!
■「先生」は敬称の一種
「様」と同様、「先生」は敬称のひとつです。先生の自宅や学校宛に手紙を郵送する場合でも、「様」の代わりに「〇〇先生」で大丈夫です。
【日本の「師」を敬う文化】
日本には古くから、技術や知識を授ける「師」を敬い、その教えを尊ぶ独自の文化がありました。
■三尺去って(下がって)師の影を踏まず
弟子が先師に随行するとき、あまり近づくと礼を失するので、三尺うしろに離れて従うというところから、「弟子は先生に対して、どんなときにも礼儀を失わないようにしなければならない」という教えです。出典は6〜7世紀の中国の僧、道宣の『教戒律儀』の一節ですが、日本においては江戸時代の寺子屋や武士の教育指針としてこの言葉が引用され、精神文化として深く根付いていました。
【ビジネス雑談に使える「恩師」にまつわる豆知識】
ビジネスシーンでの雑談やスピーチで役立つ、「恩師」という言葉にまつわる雑学を紹介します。
■「先生」と「恩師」 どう違う?
「先生」とは……
1)学問や技術・芸能を教える人。特に、学校の教師。また、自分が教えを受けている人。師。師匠。
2) 教師・師匠・医師・議員など学識のある人や指導的立場にある人を敬っていう語。
3) 自分より先に生まれた人。年長者。
「先生」の元々の意味は、「自分より先に生まれた人」です。特定の職業や知識をもつ人に対する敬称でもありますが、これに対し「恩師」とは先に解説したとおり、単に指導を受けたというだけでなく、その教えによって自分の人生が豊かになったり、進むべき道が見つかったりと、精神的な導きを受けた相手に対して使われる敬称です。つまり、自分が直接教えを受け、かつ「恩義を感じている」相手にのみ使う、極めてパーソナルな呼称です。
■英語に「恩師」という単語はない?
実は英語で「恩師」を直訳するような単語は存在しません。
近い表現としては…
・mentor(指導者、助言者)
・my former teacher(かつての先生)
これらの表現で、尊敬と感謝の念を伝えることができます。
「恩」という日本特有の情緒を含んだ「恩師」という言葉は、とても日本語らしい美しい表現といえます。
■実は『仰げば尊し』の原曲が外国由来って、知ってた?
上でも触れた『仰げば尊し』は、明治時代(1884年)の『小学唱歌集』に掲載された曲で、長らく作詞者・作曲者が不明とされてきました。
その後の研究により、アメリカの楽曲「Song for the Close of School」との関連が指摘されており、これが原曲ではないかという説が有力とされています。
原曲は友人同士の別れをテーマにした内容ですが、日本語の歌詞では、先生と生徒の別れに置き換えられているのが特徴です。こうした点にも、当時の日本の価値観や教育観が反映されているといえるでしょう。
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あなたの記憶には、感謝の気持ちと共に思い出す「恩師」はいますか? 今ではあまり聞く機会がなくなってしまった『仰げば尊し』ですが、人格形成に影響を与え、人生を豊かにしてくれた「恩師」がいることは、ある意味とても幸せなことかもしれません。「恩師の日」をきっかけに、かつての先生や友人に連絡をとってみてはいかがでしょう。改めて、自分のルーツを見つけることができるかもしれませんよ。
- TEXT :
- Precious.jp編集部
- 参考資料:『日本国語大辞典』(小学館) /『デジタル大辞泉』(小学館) /『デジタル大辞泉プラス』(小学館) /『日本大百科全書 ニッポニカ』(小学館) /『世界大百科事典』(平凡社) /『故事成語を知る辞典』(小学館) /一般社団法人 日本記念日協会HP(https://www.kinenbi.gr.jp) /同志社女子大学「『仰げば尊し』の顛末」(https://www.dwc.doshisha.ac.jp/research/faculty_column/2018-01-26-16-08#:~:text=曲名も「卒業の歌,に収めたのでしょう%E3%80%82) /毎日ことばplus「『恩師』はやはり『過去に教えを受けた先生』」(https://salon.mainichi-kotoba.jp/archives/88387#:~:text=「教えを受け、世話に,のが標準的です%E3%80%82) :

















