連載「Tomorrow Will Be Precious!」明日への希望をアクションに変えるPrecious People

明日への希望をアクションに変える方たちの活動に注目し、紹介する「Precious」連載【Tomorrow Will Be Precious!】では今回、スペイン・マドリードで弁護士として活動するアナ・ガリカノ・ソレさんにインタビュー!

アナさんが弁護士として寄り添うのは、専門的な技術をもち、母国の仕事をしながら、よりよい生活を求めて国外に滞在する「Expatriate(国外居住者)」、略語で「エクスパッツ」と呼ばれる人々。コロナ禍以降、働き方が大きく変わり、多様化した今、世界中のクライアントに寄り添いながら仕事をしているアナさんに、弁護士を目指したきっかけや弁護士として大切にしている思いについて、詳しくお話しをうかがいました。

アナ・ガリカノ・ソレさん
「サガルドイ・リーガルアンドエクスパッツ」共同代表、マネージング ディレクター
(Ana Garicano Solé)マドリード生まれ、マドリード育ち。弁護士の父のもとで育つ。’00年にマドリード・コンプルテンセ大学で法学を、’03年にマドリード自治大学で移民法のマスター課程を修める。大手弁護士事務所に所属したのち、現在の事務所の共同代表に。2年連続で移民部門の最優秀弁護士賞を受賞している。現在は夫と3人の子供たちとの5人暮らし。

【Madrid】移民を取り巻く環境が多様化している今、弁護士として「人生づくり」に寄り添う

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「サガルドイ・リーガルアンドエクスパッツ」共同代表、マネージング ディレクターのアナ・ガリカノ・ソレさん

昨今、少しずつ広がっている「エクスパッツ」という言葉がある。「Expatriate(国外居住者)」の略語で、時代と共に増えてきた新たなタイプの移民を指すことも。経済的な要因、紛争や災害からの回避など、移民にはさまざまな理由があるが、「エクスパッツ」とは専門的な技術をもち、母国の仕事をしながら、よりよい生活を求めて国外に滞在する人々のこと。コロナ禍以降、働き方が大きく変わり、その様相も多様化。アナさんは彼ら彼女らに寄り添う弁護士で、世界中のクライアントと仕事を進めている。

「法学部を卒業したのち、改めて移民法を学び、マスターを取得し弁護士に。このテーマに興味をもったのは、自宅にサントドミンゴ出身のハウスキーパーの女性がいて、居住のための書類作成を手伝い始めたことがきっかけ。そこから税法、社会保険、資金運用など、もっと深い部分まで理解を深める必要があると思ったのです。私が共同代表を務める事務所では、移住の相談に加えて、労働ビザやスペイン国籍取得のための手伝い、また会社自体が他国からスペインに移籍する際の財務処理まで行っています。グループ会社では、不動産の取得だけでなく引越しも請け負うなど、幅広い業務を担っているのです」 

年間4千もの案件を抱えるなかでエキサイティングだと感じるのは、さまざまな専門分野をもつ人々の人生に立ち会えること。

「クライアントには著名な経営者や俳優もいれば、発電所のタービンの技術者から潜水夫まで幅広い職業の方がいます。20年前に移住を手伝った家族の子供たちが成長して、彼ら彼女らの人生に関わることも増えました。私は『才能には国境がない』と思っています。わが社のチームも性別や国籍はさまざまで、専門知識を生かしながら、いきいきと働いています。自分が心地よいと感じる環境で自分らしく生きる。私はその人生づくりのお手伝いができればと考えているのです」

◇アナ・ガリカノ・ソレさんに質問

Q:朝起きていちばんにやることは? 
10分ほど瞑想をします。起きてすぐにスマートフォンは見ません。
Q:人から言われてうれしいほめ言葉は? 
「誠実な人」
Q:急にお休みがとれたらどう過ごす? 
家族や友人たちとゆっくり食事をする時間をつくります。ヨガをするのもいいですね。
Q:仕事以外で新しく始めたいことは? 
グループ会社の取締役会に入るための勉強をする。
Q:10年後の自分は何をやっている? 
勉強の成果が出て、取締役会にいる。
Q:自分を動物に例えると? 
ハイイロオオカミ。狼は狩りのための知性、獲物を追跡する粘り強さ、群れとして連携する戦略性、つがいと群れに対する忠誠心が強い動物なので。子供を守るために自らを犠牲にすることをいとわない性格に憧れます。

PHOTO :
Javier Peñas
EDIT :
本庄真穂、喜多容子 ・木村 晶(Precious)
取材 :
Yuki Kobayashi