【目次】
【「瀬戸大橋開通記念日」とは?いつ・何の日か】
■4月10日は「瀬戸大橋開通記念日」
1988(昭和63)年4月10日に、岡山県倉敷市と香川県坂出市を結ぶ瀬戸大橋が全線開通したことを記念して制定されたもの。もう38年も前のことですね。
■何が行われる?
通年で週末や祝日などにはライトアップが開催されますが、2026年の「瀬戸大橋開通記念日」にも日没から21時まで実施される予定です。
【「瀬戸大橋開通記念日」の意味と由来】
■本州と四国が1本のルートで結ばれた
瀬戸大橋とは、岡山県都窪郡早島町から香川県坂出市川津町までを1本の道と線路で繋いだ、長大橋としては世界初の本格的な鉄道・道路併用橋です。本州と四国が陸続きになり、1本の道・線路で繋がったことは当時としては画期的な出来事でした。
■「架橋構想」から100年目に実現!
1889(明治22)年5月23日、讃岐鉄道の丸亀~多度津~琴平線の開通祝賀会で、香川県議会議員の大久保諶之丞(おおくぼじんのじょう)氏が「今、目の前に見えている島々を継いで橋を架ければ、悪天候にも左右されずに、あっと言う間に海を渡ることができる。その効果は計り知れない」とスピーチして参列者を驚かせたのだとか。それから100年、大久保氏の架橋構想は瀬戸大橋の完成で実現したのです。
【瀬戸大橋とは?長さ・構造・特徴をわかりやすく解説】
■規模
全長13.1km、海峡部は9.4kmに及ぶ、上下2段の階層をもつ鉄道・道路併用橋。9.4kmの海峡部を、吊り橋、斜張橋、トラス橋と、異なる構造の橋が6つの島をつたって結びます。
上層は瀬戸中央自動車道で、上下各2車線の計4車線で本州と四国を行き来するメインルートとして活用。下層にはJR瀬戸大橋線(本四備讃線)が通っています。
■「瀬戸大橋」という橋はない!?
「瀬戸大橋」は本州四国連絡橋ルートのひとつをさし、正式名称ではありません。岡山県倉敷市の児島と香川県坂出市を結ぶ、鉄道と自動車道路を併用した6つの橋梁群の総称・愛称が「瀬戸大橋」なのです。
下津井瀬戸大橋(しもついせとおおはし)、櫃石島橋(ひついしじまばし)、岩黒島橋(いわぐろじまばし)、与島橋(よしまばし)、北備讃瀬戸大橋(きたびさんせとおおはし)、南備讃瀬戸大橋(みなみびさんせとおおはし)の6つの長大橋と、それらを繋ぐ高架橋を合わせて「瀬戸大橋」と呼んでいます。
■6つの島?
岡山県側から香川県側へ向かって、瀬戸内海に浮かぶ5つの有人島とひとつの無人島を足場にして架けられています。その島は北から櫃石島(ひついしじま)、岩黒島(いわぐろじま)、羽左衛門島(はざえもんじま)、与島(よしま)、 三つ子島(みつごじま)、沙弥島(しゃみじま)です。
与島は一般ドライバーが降り立つことができる唯一の島。与島パーキングエリアから見上げる大迫力の瀬戸大橋の姿は圧巻です。ちなみに、沙弥島は埋め立てによって四国本土と陸続きになっているので、厳密にいえば島ではありません。
【開通によって変わった人と物流の流れ】
瀬戸大橋の開通は、地域住民の生活や観光産業の活性化に加え、物流の効率化など、多方面にわたる影響・効果をもたらしました。その実情を、本州四国連絡高速道路株式会社による「本州四国連絡高速道路の整備効果」(2013年発表)からいくつか紹介しましょう。
■本州・四国間の自動車交通量は3倍以上に
本州・四国間の自動車交通量は、本四道路の開通によって飛躍的に増加しました。大鳴門橋開通前の1984(昭和59)年度の1日あたり1万6,951台と比較すると、2013(平成25)年度の自動車交通量は約3.2倍の5万3,859台(1日あたり)に。1985(昭和60)年から2013(平成25)年までの本四道路県境断面の累計交通量(大鳴門橋+瀬戸大橋+多々羅大橋)は約3億2,400万台にのぼります。
■交通機関別の本四間輸送人員の増加
本州・四国間の交流人口は、1984年度と2013年度を比較すると約2倍に増加。年間5,700万人を超える人数となっています。このうち本四架橋(道路+鉄道)は、本州・四国間の輸送人員の約83%を担っています。空路と海路はわずか17%であるという数字が、架橋による陸路の利便性を物語っていますね。
■地域外との自動車貨物流動量の増加
自動車貨物輸送量は1984年度に比べ、四国・全国間は約2.6倍に。全国・全国間が約1.2倍であることを大幅に上回りました。
■徳島県産地鶏の出荷量が全国一に!
徳島県産の地鶏「阿波尾鶏(おわおどり)」は、高速道路を使った冷凍・冷蔵輸送による販路を近畿や関東に拡大。2002(平成14)年には地鶏の産地別シェアで全国一になりました。その快挙に瀬戸大橋もひと役買っているというわけです。
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インフラの進化は、私たちの日常を静かに、しかし確実に変えてきました。1988年は「瀬戸大橋」のほか、海底部を含む世界最長トンネルである「青函トンネル」が完成した年。これによって北海道、本州、九州、四国という主要な4島が陸路で結ばれました。海路と空路しかなかった時代は、人の行き来も物流も天候に左右されることが多く、日常生活に不便を感じる人もいたはず。架橋によって陸・空・海と選択肢が増えたことは、生活の豊かさにも繋がったはずです。
「瀬戸大橋開通の日」に、島国である日本での生活について思いを巡らせてみてはいかがでしょう。
- TEXT :
- Precious.jp編集部
- 参考資料:『日本大百科全書(ニッポニカ)』(小学館)/『デジタル大辞泉』(小学館)/四国地方整備局( https://www.skr.mlit.go.jp/ )/本州四国連絡高速道路株式会社( https://www.jb-honshi.co.jp/ ) :

















