【目次】
- 「人間ドックの日」とは? 意味・いつなのかを解説
- なぜ7月12日? 「由来」は?「人間ドックの日」が制定された理由
- 人間ドックとは? 目的や検査内容をわかりやすく解説
- 人間ドックと健康診断の違いとは?
- 人間ドックでは何がわかる? 主な検査項目一覧
- 人間ドックは何歳から受けるべき? 受診頻度の目安
- 人間ドックの費用はどのくらい? 保険適用や補助制度も確認
- 人間ドック前日の注意点|食事・飲酒・薬はどうする?
- 大人の健康管理に役立つ「人間ドック」豆知識
【「人間ドックの日」とは? 意味・いつなのかを解説】
■「何日」?
「人間ドックの日」は7月12日です。
■「誰が」「いつ」決めた?
公益社団法人 日本人間ドック・予防医療学会が制定し、2019(令和元)年5月31日に一般社団法人 日本記念日協会によって認定・登録された記念日です。
■「意味」
より多くの人に「人間ドック」の受診を促すことで、病気の早期発見・早期治療につなげ、国民の健康増進に寄与することを目的としています。
【なぜ7月12日? 「由来」は?「人間ドックの日」が制定された理由】
■なぜ7月12日?「由来」は?
「人間ドックの日」の日付は、日本で初めて本格的な「人間ドック」が実施された日に由来します。1954(昭和29)年7月12日、国立東京第一病院(現在の国立国際医療研究センター)で、6日間かけて全身を詳しく調べる健康診断が行われました。これが、日本の人間ドックの始まりとされています。
■「人間ドック」誕生の背景
当時は結核などの感染症に加え、高血圧や糖尿病、がんなどの生活習慣病への関心が高まり始めた時代でした。それに伴い、病気になってから治療するだけでなく、症状が現れる前に健康状態を総合的に調べる予防医学の考え方が広まったことが、人間ドック誕生の背景にあったと言われています。現在では検査技術の進歩により、多くの医療機関で日帰りコースや専門コースなどが用意され、健康管理の重要な手段として広く利用されています。
【人間ドックとは? 目的や検査内容をわかりやすく解説】
■そもそも「人間ドック」って何?
人間ドックとは、自覚症状の有無にかかわらず、全身の健康状態を総合的に調べ、病気の早期発見・早期治療や生活習慣の改善につなげるための健康診査です。名称の「ドック(dock)」は、船が定期的にドック(修理・点検のための施設)へ入ることになぞらえ、「人も定期的に体を点検することが大切」という考え方から名付けられたとされています。
■なぜ必要?
多くの病気は、ある程度進行しないと自覚症状が現れません。日本人の死因の上位を占めるがんも、自覚症状が現れた段階では治療が困難になるケースが少なくありません。人間ドックは詳しい検査を多項目にわたり行うため、多くの病気の早期発見に効果があります。合併症を発症していないかどうかもわかります。
■早期発見・早期治療を目指して
医療には「予防医学」と「治療医学」がありますが、現在注目されているのは「予防医学」です。がんだけでなく、糖尿病や高血圧、脂質異常症などの生活習慣病も、かなり進行しないと自覚症状がありません。しかし、これらの病気も早期にその芽をみつけて治療を始めれば、重症化を防いだり、健康を維持することが期待できます。そのために必要なのが、人間ドックなのです。
■どのような検査を行う?
人間ドックでは、身長・体重・血圧測定をはじめ、血液検査、尿検査、胸部レントゲン検査、心電図検査などを組み合わせ、全身の状態を幅広く調べます。さらに、年齢や性別、気になる症状などに応じて、胃カメラ(胃内視鏡検査)や大腸内視鏡検査、婦人科検診、脳ドックなどのオプション検査を追加できる医療機関もあります。
【人間ドックと健康診断の違いとは?】
■「目的」の違い
会社員は、労働安全衛生法に基づく定期健康診断を年1回受けることが一般的です。また、自営業者や主婦なども、40〜74歳であれば、加入している医療保険者が実施する特定健診の対象となります。つまり、健康診断は労働安全衛生法などに基づいて実施されるもので、働く人の健康状態を定期的に確認することが主な目的です。一方、人間ドックは法的な受診義務はありませんが、より詳しい検査によって病気の早期発見や生活習慣病の予防、健康管理に役立てることを目的としています。
■「検査内容」の違い
健康診断は、身長・体重・血圧測定、血液検査、尿検査、胸部レントゲン検査など、基本的な項目が中心です。これに対し、人間ドックでは健康診断の内容に加え、胃カメラ(胃内視鏡検査)、腹部超音波検査など、より詳しい検査が行われることが一般的です。医療機関によっては、脳ドックや心臓ドックなどの専門コースをオプションとして選択できる場合もあります。
■「受診後」の違い
一般的な健診は検査結果が後日送付されるだけの場合が多いのに対して、認定施設での人間ドックには「医師から当日の結果説明」があります。ここでは、健診結果やライフスタイルに合わせた専門スタッフによる保健指導(生活改善や治療のアドバイス)を受けることも可能。健康への意識が高まっている当日のうちにアドバイスを聞くことで、生活習慣改善への第一歩につながります。また、精密検査が必要になったときには受診勧奨をしてくれるなど「受診後のフォロー」もあるため、「受けて終わり」ではない継続した健康管理が行えます。
■どちらを受ければいい?
健康診断は、健康状態を定期的に確認するための基本的な検査です。一方で、人間ドックは病気の早期発見や健康リスクを詳しく把握したい人に適しています。また、健診では異常がなかった人でも、人間ドックで異常が見つかることもあります。年齢や家族歴、生活習慣などに応じて、定期的に人間ドックを受診することが勧められています。
【人間ドックでは何がわかる? 主な検査項目一覧】
■基本的な検査項目
人間ドックでは、全身の健康状態を確認するため、主に次のような検査が行われます。
身体計測(身長・体重・BMI・腹囲)
血圧測定
血液検査
尿検査
胸部レントゲン検査
心電図検査
視力・聴力検査
これらの検査により、生活習慣病のリスクや、肝臓・腎臓などの臓器の状態、貧血の有無などを総合的に確認します。
■詳しく調べられる主な病気
人間ドックでは、検査項目に応じて次のような病気や異常の早期発見につながります。
高血圧
糖尿病
脂質異常症
肝疾患
腎疾患
心疾患
がん(胃がん・大腸がん・肺がんなど※検査内容による)
なお、人間ドックは病気を「確定診断」するための検査ではありません。異常が見つかった場合は、精密検査や専門医の診察を受けることによって、診断が確定します。
■検査項目は医療機関によって異なる
人間ドックの検査内容は、医療機関やコースによって異なります。基本コースに加え、脳や心臓、肺、婦人科などを詳しく調べるオプション検査を用意している施設も多くあります。
オプションの例としては…
男女共通:大腸内視鏡検査、胸部CT検査、喀痰細胞診検査、心臓ドック、脳ドック(MRI・MRA検査)、腫瘍マーカー検査、内臓脂肪CT検査(ファットスキャン)、甲状腺機能検査、PET検査(陽電子放射断層撮影)※一部の医療機関で実施
女性:マンモグラフィ、乳房超音波検査、子宮頸部細胞診、骨密度測定
【人間ドックは何歳から受けるべき? 受診頻度の目安】
■何歳から受けるのがおすすめ?
人間ドックには、法律で定められた受診年齢はなく、通常は成人を対象としています。生活習慣病やがんのリスクは加齢とともに高まるため、40歳前後を目安に受診を検討するとよいでしょう。家族に生活習慣病やがんの既往歴がある人、喫煙や飲酒の習慣がある人は、より早い時期から受診を考えてもよいでしょう。
■受診頻度の目安
原則として、年1回程度の受診が推奨されています。特に40歳以降は生活習慣病のリスクが高まるため、毎年継続して受診することで、前年との検査結果を比較しやすくなり、体の変化にも気づきやすくなります。
■健康診断との組み合わせも大切
勤務先などで定期健康診断を受けている場合でも、人間ドックを受診することで、健康診断ではカバーされない詳しい検査を受けられる場合があります。年齢や生活習慣、家族歴などを踏まえ、自分に合った受診頻度や検査内容を医師と相談しながら選ぶことが大切です。
■毎回、同じ施設で受診したほうがいい?
レントゲン検査で異常が疑われる場合、前回の画像と比較することで、不要な再検査や精密検査を受けなくてすむことが少なくありません。そのため、同一施設で受診することが望ましいのですが、遠隔地に転居した、あるいは信頼できないと感じた場合などは変更することが適切です。
【人間ドックの費用はどのくらい? 保険適用や補助制度も確認】
■受診にかかる費用は?
人間ドックは自由診療のため、費用は医療機関や検査内容によって異なります。目安としては、一般的な日帰り人間ドックで3万~6万円程度、1泊2日のコースでは5万~10万円程度。脳ドックやPET検査などのオプションを追加すると、さらに費用がかかる場合があります。
■健康保険は適用される?
病気の診断や治療を目的とした検査ではないため、原則として公的医療保険の適用対象外です。ただし、人間ドックで異常が見つかり、医師の判断で精密検査や治療を受ける場合は、その後の診療に健康保険が適用されることもあります。
■費用は医療費控除の対象になる?
人間ドックは疾病の治療を伴うものではないので、医療費控除の対象とはなりません。ただし、人間ドックの結果、重大な疾病が発見され、引き続きその疾病の治療を行った場合には、その人間ドックは治療に先立って行われる診察と同様と見なされ、人間ドックのための費用も医療費控除の対象に含まれます。なお、人間ドックで異常が見つかった場合でも、引き続き治療を受けなかった場合は、医療費控除の対象とはなりません。
■補助制度を利用できる場合も
加入している健康保険組合や協会けんぽ、市区町村などでは、人間ドックの受診費用を補助する制度を設けている場合があります。補助の対象年齢や金額、利用条件は保険者や自治体によって異なるため、受診前に加入している健康保険や自治体の案内を確認するとよいでしょう。
【人間ドック前日の注意点|食事・飲酒・薬はどうする?】
■前日は消化のよい食事を
血液検査や胃の検査などを正確に行うため、前日の夕食は消化のよいものを適量にし、医療機関が指定する時間までに済ませることが大切です。脂っこい料理や暴飲暴食は避け、当日は朝食をとらずに受診するよう案内されることが一般的。
■飲酒・喫煙は控える
アルコールは肝機能や血液検査の結果に影響を与えることがあるため、前日から飲酒を控えるよう求められることが多いようです。また、喫煙は胃の検査や呼吸機能検査などに影響する場合があるため、検査当日はもちろん、できるだけ前日から控えることが望ましいとされています。
■薬は自己判断で中止しない
高血圧や糖尿病などで治療中の人は、服用中の薬を自己判断で中止せず、事前に医療機関の指示を確認しましょう。薬の種類によっては、検査当日の服用方法が通常と異なる場合があります。
■十分な睡眠を心がける
睡眠不足や過度な運動は、血圧や血液検査などの結果に影響を及ぼすことがあります。検査当日は普段どおりの体調で受診できるよう、前日は十分な睡眠をとり、体調を整えておくことが大切です。
【大人の健康管理に役立つ「人間ドック」豆知識】
■人間ドックは何日かかる?
日帰りコースや1泊2日コースが一般的ですが、2泊以上のコースを設けている施設もあります。施設によって実施している内容が異なりますので、自分が受診する施設に問い合わせするのが確実です。
■どの施設で受けたらいい?
日本人間ドック・予防医療学会では、一定の基準を満たした施設を「人間ドック検診施設機能評価」の認定施設として公表しています。最寄りの施設を調べるには、ホームページ「e人間ドック」の認定施設の検索のページを利用すると便利です。
https://www.e-ningendock.jp/use/page-4/
■検査結果は毎年保管して比較しよう
人間ドックは、1回の結果だけを見るよりも、毎年の変化を比較することが重要です。たとえ基準値内であっても、血圧や血糖値、コレステロール値などが年々上昇している場合は、生活習慣を見直すきっかけになります。「異常なし」だからと検査結果を処分せず、継続して保管しておくと健康管理に役立ちますよ。
■「異常なし」でも生活習慣は油断しない
人間ドックで「異常なし」と判定されても、それは検査時点で大きな異常が認められなかったことを意味します。健康を維持するためには、バランスのよい食事や適度な運動、十分な睡眠など、日頃の生活習慣を継続して見直すことが大切です。人間ドックは「受けて終わり」ではなく、結果を今後の健康づくりに生かしてこそ、その価値を発揮するものです。
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忙しい毎日を送るPrecious世代。自分の健康はつい後回しになりがちですね。とはいえ、年齢を重ねるほどに、健康が何よりの財産になることはご承知の通りです。年に1回の人間ドックを「これからも健やかに過ごすための準備の日」と考え、自分の体と向き合う習慣を始めてみてはいかがでしょうか。
- TEXT :
- Precious.jp編集部
- 参考資料:『日本国語大辞典』(小学館) /『デジタル大辞泉』(小学館) /『日本大百科全書 ニッポニカ』(小学館) /『世界大百科事典』(平凡社) /公益社団法人 日本人間ドック・予防医療学会https://www.ningen-dock.jp /厚生労働省「特定健診・特定保健指導について」(https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000161103.html) /協会けんぽ「検診について」(https://www.kyoukaikenpo.or.jp/health_promotion/health_checkups/insured/001/) E人間ドック(https://www.e-ningendock.jp) /国税庁「人間ドックの費用」(https://www.nta.go.jp/law/shitsugi/shotoku/05/09.htm) :

















