メルセデス・ベンツはその長い歴史の前半において、車体が大きいセダンタイプや高性能スポーツカー&オープンカーを中心に手がけてきました。自動車がまだ限られた富裕層の乗り物だった頃です。やがて自動車社会の成熟とライフスタイルの多様化に合わせて、ラインアップは細分化。いまではさまざまなボディタイプとサイズを取り揃えています。

この夏から日本にお目見えした新型「CLA」シリーズは、日本の道路環境でも使いやすいボディサイズでありながら、ブランドの個性と先進的な技術を満載した注目モデル。オン・オフ問わず使いこなせる便利な機能を、北海道での旅で体感してきました。

ジャストサイズの4ドア電気自動車

伸びやかなプロポーションが魅力。北海道の天然記念物に指定されている、羅臼間欠泉にて。
伸びやかなプロポーションが魅力。北海道の天然記念物に指定されている、弟子屈の硫黄山にて。
エンジンを搭載しない電気自動車なので、ボンネット下にもトロリーなどを入れられる容量の収納がある。
エンジンを搭載しない電気自動車なので、ボンネット下にもトロリーなどを入れられる容量の収納がある。

新型「CLA」は前後席それぞれのドアと独立した荷室を備えた、4ドアタイプ(ほかに荷室を拡大したシューティングブレークもあります)。いわゆるセダンの範疇に入りますが、セダンは横から見たときに3つのブロック(エンジンを搭載するボンネット部分と居住空間、荷室)に分けられることから、3ボックス車と呼ばれています。しかし、写真でおわかりのように「CLA」はそんな呼称とは無縁のエレガントなスタイリングが魅力。低く流れるルーフラインや凹凸の少ない面構成、スマートにデザインされながらもメルセデスらしい威厳漂うマスクに目を奪われます。

運転席から助手席前面まで広がる高精細のスクリーン(オプション設定)がさまざまな情報を表示。浮遊感のあるコンソールなど‶間〟を活かした空間設計で心が落ち着く。
運転席から助手席前面まで広がる高精細のスクリーン(オプション設定)がさまざまな情報を表示。浮遊感のあるコンソールなど‶間〟を活かした空間設計で心が落ち着く。

美しいのは外観だけではありません。日本庭園から着想を得たというミニマルな運転席周りは居心地がよく、前面の大型パネルに映し出される情報もとても見やすくなっています。後席は外観の印象以上に天井に余裕があり、足元も窮屈さとは無縁。見上げれば面積の大きいガラスルーフがあり、友人を乗せてのドライブでも気持ちよさを共有できることでしょう。

後席は膝周りにも余裕あり。標準装備のパノラマガラスルーフが開放感を演出。
後席は膝周りにも余裕あり。標準装備のパノラマガラスルーフが開放感を演出。

知床の豊かな自然に寄り添う環境性能

道東を代表する湖、屈斜路湖は、日本最大のカルデラ湖(火山活動でできたくぼ地の湖)。周囲から小河川が流入し、豊かな水をカヌーで楽しめる。今回は「屈斜路ecoツアーズ」のサポートで、安定性に優れたツインカヌーに乗船。
道東を代表する湖、屈斜路湖は、日本最大のカルデラ湖(火山活動でできたくぼ地の湖)。周囲から小河川が流入し、豊かな水をカヌーで楽しめる。今回は「屈斜路ecoツアーズ」のサポートで、安定性に優れたツインカヌーに乗船。
カヌーツアーは屈斜路湖から流れる釧路川へ。かつての林業伐採を経て再生する静かな森の様子を、ガイドの解説を聞きながら楽しんだ。
カヌーツアーは屈斜路湖から流れる釧路川へ。かつての林業伐採を経て再生する静かな森の様子を、ガイドの解説を聞きながら楽しんだ。

新型「CLA」には前述したように2種類のボディタイプがあり、それぞれにガソリンエンジン搭載車と電気自動車「with EQ Technology」があります。今回はそのどちらにも試乗しましたが、個人的には電気自動車のほうに惹かれました。それは走る舞台となった北海道東北部との親和性を感じたからです。

屈斜路湖畔の「WAKKA TOMARI」(ワッカトマリ)にてランチ。写真のメニューは、サクラマスの炊き込みご飯に豆腐やつぶ貝などのおかずがつく「炊き込みご飯の出汁茶漬けセット」。
屈斜路湖畔の「WAKKA TOMARI」(ワッカトマリ)にてランチ。写真のメニューは、サクラマスの炊き込みご飯に豆腐やつぶ貝などのおかずがつく「炊き込みご飯の出汁茶漬けセット」。
「WAKKA TOMARI」はボート4艇、カヌー3艇、カヤック4艇などを格納する艇庫に、レンタル用の電動自転車や釣り道具などを用意。アクティビティを楽しんだあとは、優雅にカフェ&ランチを!
「WAKKA TOMARI」はボート4艇、カヌー3艇、カヤック4艇などを格納する艇庫に、レンタル用の電動自転車や釣り道具などを用意。アクティビティを楽しんだあとは、優雅にカフェ&ランチを!

この地方を代表する景勝地、屈斜路湖から釧路川を下るカヌーツアーでは、かつての林業による伐採を経て森が再生する様を肌で感じられ、表層的な美しさだけではない自然の奥深さを体感できました。さらに「CLA」を北へ向かって走らせると、そこに広がるのは世界自然遺産に登録され、大部分が国立公園である知床半島。先端までアクセスできる道路はないほどの「秘境」というべき地と環境性能に優れた電気自動車は、自然になるべく負荷をかけたくない私たちの意志に寄り添ってくれます。

屈斜路湖を望む美幌峠にて。下り坂では減速時に発電する回生ブレーキが、一般的なエンジンブレーキのように効き、リズミカルに走れる。
屈斜路湖を望む美幌峠にて。下り坂では減速時に発電する回生ブレーキが一般的なエンジンブレーキのように効き、リズミカルに走れる。

雄大な羅臼岳を見ながら上るワインディングロードの展望台にクルマを停め、耳をすませば気持ちのいい風にそよぐ広葉樹が心を落ち着かせてくれます。そして、さらに上を目指していくと、眼下にオホーツク海が広がる展望台に。そこでは一転して体をもっていかれそうな強風が吹き、南北に細長く中央部が険しい知床のダイナミックな自然を感じることができました。

メルセデスに恋した2日間のロングツーリング

北海道感動の瞬間100選に選ばれた「天に続く道」。丘の頂上近くには「名も無き展望台」があり、天の道の全景とオホーツク海を一望できる。
北海道感動の瞬間100選に選ばれた「天に続く道」。丘の頂上近くには「名も無き展望台」があり、天の道の全景とオホーツク海を一望できる。

知床の峠道で楽しんだ軽やかな走りもさることながら、信号が少なく直線的な平野部の道でも「CLA」の特徴を感じることができました。対話型の「MBUXバーチャルアシスタント」はChatGPTやGoogle Geminiとの連携により、自然な会話を実現。行き先や空調調整、リラクゼーション(シートマッサージ機能)の起動などもすべて対話で済み、運転に集中できます。走りやすい道路環境だったこともありますが、気づけば2日間で約350kmも運転していました。

今の季節は角が大きく成長したエゾシカの雄にも出合える。
今の季節は角が大きく成長したエゾシカの雄にも出合える。

「MBUXバーチャルアシスタント」は運転に集中しやすいという点で安全に寄与していますが、そもそもメルセデス・ベンツは古くから安全性に対して真摯に取り組んできた歴史があります。乗員を守る衝撃吸収ボディを70年も前に市販車に搭載し、その後もシートベルトを装着したうえでの補助機能としてのエアバッグも世界に先駆けて導入。常に最善を目指してきたクルマ作りの哲学が、快適なロングドライブを、日常の移動をサポートしてくれるのです。

私たちがファッションブランドに心惹かれる理由にものづくりの哲学があるように、自動車もまた価格帯やサイズの比較だけでは割り切れないブランドごとの個性が現れています。メルセデス・ベンツというブランドに恋して、ジャストサイズのエレガンスを身にまとう悦び。「CLA」にはファッション賢者も納得できる奥深い魅力があります。

オホーツクの豊かな自然をホテルで満喫!「北こぶし知床 ホテル&リゾート」

ホテルのエントランスでも絵になる美しさ。
ホテルのエントランスでも絵になる美しさ。

「北こぶし知床 ホテル&リゾート」は知床のウトロ温泉にある、オホーツク海を望む温泉リゾートホテル。充実したホスピタリティで、知床観光の拠点に最適!

写真の客室は「オホーツク倶楽部・露天風呂付スイート」。ウォールナットカラーのラグジュアリーな空間で特別な時間を楽しんで。
写真の客室は「オホーツク倶楽部・露天風呂付スイート」。ウォールナットカラーのラグジュアリーな空間で特別な時間を楽しんで。
オホーツク海の景色を楽しみながら足湯に浸かれる流氷テラスも人気。
オホーツク海の景色を楽しみながら足湯に浸かれる流氷テラスも人気。
サウナ「UNEUNA」(ウネウナ)からは、知床の山並みやオホーツク海の風景を楽しめる。
サウナ「UNEUNA」(ウネウナ)からは、知床の山並みやオホーツク海の風景を楽しめる。
滞在中はオープンキッチンスタイルのレストラン「the LIFE TABLE」での食事もお楽しみのひとつ。
滞在中はオープンキッチンスタイルのレストラン「the LIFE TABLE」での食事もお楽しみのひとつ。
レストランはブッフェスタイルながら、主要メニューは料理人が目の前で調理してくれる。旬の素材をモダンに調理したメニューが充実し、あれもこれも食べたくなること確実!
レストランはブッフェスタイルながら、主要メニューは料理人が目の前で調理してくれる。旬の素材をモダンに調理したメニューが充実し、あれもこれも食べたくなること確実!
オホーツク倶楽部・露天風呂付客室専用のクラブラウンジも用意。ハイエンドオーディオから流れる音楽を聴きながら語らう贅沢な夜を堪能。
オホーツク倶楽部・露天風呂付客室専用のクラブラウンジも用意。ハイエンドオーディオから流れる音楽を聴きながら語らう贅沢な夜を堪能。

ショップ&ホテル問い合わせ先

■北こぶし知床 ホテル&リゾート
北海道斜里郡斜里町ウトロ東172
TEL:0152-24-2021(予約:平日10:00~18:00)

■WAKKA TOMARI
北海道川上郡弟子屈町美留和 1-204
TEL:015-486-7271

■屈斜路ecoツアーズ
北海道川上郡弟子屈町屈斜路 字 199-1
TEL:015-483-3987

Mercedes Benz CLA 200 with EQ Technology【MP202701】

全長×全幅×全高:4,725×1,835×1,470mm
車両重量:2,030kg
乗車定員:5名
車両本体価格:¥6,680,000〜(税込み)

問い合わせ先

メルセデス・ベンツ

TEL:0120-190-610

この記事の執筆者
総合誌編集部を経て独立。ライフスタイル全般の企画・編集・執筆を手がける。ファッションのひとつとして自動車に関心を持ち、移動の手段にとどまらない趣味、自己表現のひとつとして提案している。
PHOTO :
撮影/メルセデス・ベンツ日本