【目次】
- 「新潟米の日」はいつ?日付の由来と制定の目的
- なぜ新潟は「米どころ」と呼ばれる?風土と米づくりの関係
- コシヒカリ・こしいぶき・新之助、それぞれの特徴は?
- 「新米」と呼べるのはいつまで?意味と表示のルール
【「新潟米の日」はいつ?日付の由来と制定の目的】
■「いつ」?
「新潟米の日」は10月25日です。
■日付の「由来」は?
日付の由来は、少しユニークな語呂合わせから。「10月25日(1025)」を「い(1)いお(0)米、に(2)いがたコ(5)シヒカリ、こしいぶき」と読ませたものなのです。新潟県を代表する「コシヒカリ」と「こしいぶき」、ふたつの品種の名前が盛り込まれているのですね!
■「誰が」決めた? 制定の「目的」は?
「新潟米の日」を制定したのは、JA全農にいがた(全国農業協同組合連合会新潟県本部)です。新潟県産のお米の魅力を広く伝え、より多くの人に食べてもらうことを目的としています。
10月下旬といえば、秋に収穫された新米が店頭に出そろう時期。炊きたてのご飯のおいしさが、ひときわうれしく感じられる季節でもありますね。
【なぜ新潟は「米どころ」と呼ばれる?風土と米づくりの関係】
■「越後平野」の豊かな水と肥沃な土壌
新潟県が日本有数の「米どころ」と呼ばれる理由のひとつが、米づくりに適した自然環境です。県の中央部には、日本で2番目に広い沖積平野である「越後平野(新潟平野)」が広がっています。
この平野を潤すのが、信濃川や阿賀野川などの大きな河川です。冬の間に山々に積もった雪が春になると解け、豊富な水となって田んぼに注がれます。また、川が上流から運んできた土砂によって、米づくりに必要な養分を含む肥沃な土壌が形成されました。さらに、稲穂が実る時期の昼夜の寒暖差も、おいしいお米が育つ条件のひとつ。新潟の気候風土は、米づくりにさまざまな恵みをもたらしているのです。
■かつては湿地帯だったことも…!
現在の豊かな田園風景からは想像しにくいことですが、かつての越後平野には沼や湿地が広がり、洪水にも悩まされていました。水田には水が欠かせませんが、水はけが悪すぎても稲作には向きません。
江戸時代には、川の流れを整える治水工事や、沼地の水を抜いて農地に変える新田開発が進められました。さらに、近代以降も排水施設の建設や土地改良が続けられ、米づくりの環境が整えられていったのです。かつては田舟に乗ったり、深い泥の中で作業したりするほど厳しい環境だったというのですから、驚きですね。現在の「米どころ新潟」は、豊かな自然の恵みに加え、長年にわたる人々の努力によって築かれてきたのです。
【コシヒカリ・こしいぶき・新之助、それぞれの特徴は?】
■「コシヒカリ」――甘みと粘りが魅力の定番ブランド
新潟米といえば、まず思い浮かぶのが「コシヒカリ」ではないでしょうか。炊き上がりの美しいツヤと香り、しっかりとした甘み、もちもちとした粘りが特徴です。ご飯そのもののおいしさを楽しめる品種として、長く親しまれています。
実は、コシヒカリの誕生には新潟県と福井県の両方が関わっています。1944(昭和19)年に新潟県で「農林22号」と「農林1号」を交配し、その後、福井県で育成が進められました。1956(昭和31)年に「コシヒカリ」と命名され、品種として登録されています。名前には「越の国に光り輝く稲」という願いが込められています。
■「こしいぶき」――ツヤと粘り、しっかりとした食感が特徴
「こしいぶき」は、新潟県が開発した品種で、2001(平成13)年に初出荷されました。コシヒカリよりも約10日早く収穫できる「早生(わせ)」品種です。
コシヒカリのおいしさを受け継ぎながら、比較的あっさりとした味わいが特徴。炊き上がりのツヤがよく、適度な粘りがあり、さまざまなおかずと相性がよいお米です。冷めてもおいしさが保たれるため、お弁当やおにぎりにも向いています。ちなみに、「こしいぶき」という名前には、「越後の新しい息吹」という意味が込められています。
■「新之助」――大粒で豊かな甘みとコクを楽しめる
「新之助(しんのすけ)」は、新潟県が開発し、2017(平成29)年に本格デビューした比較的新しい品種です。温暖化による夏の高温にも対応できる、おいしいお米を目指して開発されました。
特徴は、なんといっても大粒でツヤのある炊き上がり。豊かな甘みとコクがあり、しっかりとした粘りと弾力を併せ持っています。一粒一粒の存在感があり、噛むほどにお米の味わいを楽しめるのが魅力です。冷めても硬くなりにくいという特徴もあります。
コシヒカリとは異なるおいしさを追求して誕生した新之助。食べ比べてみると、新潟米の味わいの幅広さを実感できそうですね。
【「新米」と呼べるのはいつまで?意味と表示のルール】
■そもそも「新米」とは?
秋の食卓のお楽しみといえば、収穫されたばかりの「新米」ですね。「新米」とは、その年に新しく収穫されたお米のこと。秋の季語でもあり、みずみずしい炊き上がりや香りのよさが魅力です。
では、収穫されたお米は、いつまで「新米」と呼べるのでしょうか? 実は、日常的に使う言葉としての「新米」と、商品に表示できる「新米」には、少し違いがあります。
■「新米」と表示できるのはいつまで?
お米の袋に「新米」と表示するためには、食品表示法に基づく「食品表示基準」の条件を満たす必要があります。玄米の場合は、収穫した年の12月31日までに袋詰めされたもの。精米の場合は、同じく12月31日までに精米し、袋詰めされたものに限って、「新米」と表示できます。
例えば、2026(令和8)年の秋に収穫したお米なら、その年の12月31日までに必要な精米・包装を済ませていることが条件です。つまり、収穫したばかりでも、翌年1月以降に精米・包装したお米には「新米」と表示できません。一方、年内に条件を満たして袋詰めされたお米なら、年が明けてからも「新米」の表示を付けたまま販売できます。「新米」という言葉には、収穫時期に加えて、精米や包装の時期に関するルールもあるのですね。
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「コシヒカリ」は新潟県と福井県の共同作業から生まれた品種です。かつて湿地帯だった越後平野が、日本を代表する米どころへと発展した歴史も、ちょっと意外な発見でしたね。さらに、「新米」と表示できるかどうかは、収穫した時期に加えて、精米や袋詰めの時期も関係すること、ご存知でしたか?
「新潟米の日」には、コシヒカリ、こしいぶき、新之助を食べ比べて、それぞれの個性を楽しんでみるのもよさそうです。お米の銘柄を選ぶ楽しみが、ひとつ増えるかもしれません。
- TEXT :
- Precious.jp編集部
- 参考資料:参考資料:『デジタル大辞泉プラス』(小学館)/『日本国語大辞典 第二版』(小学館)/『デジタル大辞泉』(小学館)/『日本大百科全書(ニッポニカ)』(小学館)/『世界大百科事典』(平凡社)/『国史大辞典』(吉川弘文館)/『日本の歳時記』(小学館)/一般社団法人 日本記念日協会「新潟米の日」(https://www.kinenbi.gr.jp)/新潟県「新潟コシヒカリの軌跡」「水稲早生品種『こしいぶき』について」「新潟米」(https://www.pref.niigata.lg.jp)/新潟県「シン新潟の米々」(https://shin-niigatamai.pref.niigata.lg.jp)/新潟県立歴史博物館「米どころ新潟の誕生」(https://nbz.or.jp)/農林水産省「新潟平野の排水改良」「新米の表示の定義を教えてください」(https://www.maff.go.jp)/消費者庁「食品表示法等(法令及び一元化情報)」(https://www.caa.go.jp) :

















