モータースポーツへの情熱から生まれたフェラーリは、やはりサーキットで最も光り輝く。「フェラーリ・ レーシング・デイズ 富士 2018」 に足を運んでそう思った。オーナーもファンもひとつになれるこのイベントは、フェラーリだけが創造しうる、究極の自動車アミューズメントだ。

「走る彫刻」が富士に集結!

跳ね馬づくしのパドック前広場。こんな光景が日本で見られるのは、年に一度だけだ。
跳ね馬づくしのパドック前広場。こんな光景が日本で見られるのは、年に一度だけだ。
大幅な軽量化とパワーアップを果たした特別な「488」、「488Pista」も披露された。
大幅な軽量化とパワーアップを果たした特別な「488」、「488Pista」も披露された。
クラシック・フェラーリを代表する「250GT ベルリネッタTdF」(手前)と「275GT ベルリネッタ」(奥)も展示。
クラシック・フェラーリを代表する「250GT ベルリネッタTdF」(手前)と「275GT ベルリネッタ」(奥)も展示。

 7月初旬の週末に富士スピードウェイで開催された「フェラーリ・ レーシング・デイズ 富士 2018」では、貴重なクラシックモデルを含めた歴代の市販モデルが大集合。全国から駆けつけたオーナーカーと合わせて、パドック周辺に夢のような光景が広がったのだ。スピードの感覚的なイメージを抑揚のあるデザインでスタイリングしたフェラーリの各モデルは、まるで彫刻のように光の加減で思いがけない表情を見せる。そんなクルマがそこかしこに停まっているのだ。そのうえ、エンジンを始動させれば、低回転でも乾いた美しい排気音を聴かせ、それはやがてひとつのオーケストラとなって、観客を魅了する。楽しくないわけがない。

究極のフェラーリ体験はレースなり!

名ドライバーたちが駆った歴代のF1マシンも登場。フェラーリの象徴は、時を経ても色褪せることがない。
名ドライバーたちが駆った歴代のF1マシンも登場。フェラーリの象徴は、時を経ても色褪せることがない。
フェラーリ・チャレンジの様子。オーナーはレーシングドライバーになりたいという夢を叶えることができ、観客もスーパーカーがしのぎを削る豪華なひとときを満喫できるのだ。
フェラーリ・チャレンジの様子。オーナーはレーシングドライバーになりたいという夢を叶えることができ、観客もスーパーカーがしのぎを削る豪華なひとときを満喫できるのだ。

 イベントのハイライトは、現役を退いた歴代のF1マシン総勢10台によるデモンストレーション・ラン。信じられないほどの高回転でエンジンを回すF1は、限界走行でなくとも圧倒的なオーラを放ち、富士のコースを華麗に舞う。まるで贅肉を極限まで削ぎ落としたバレエのように。 

 それだけではない。このイベントでは「実戦=フェラーリ・チャレンジ」も行われた。フェラーリにおいて、F1を頂点とするモータースポーツのミラミッドを支える、ジェントルマン・レーサーによるワンメイクレースだ。フェラーリ公認で始まったのは1993年からで、現在はヨーロッパ、北米、そしてアジア・パシフィックでそれぞれ選手権が開催されている。富士ではアジア・パシフィック選手権の第4戦が行われ、徹底したイコールコンディション(プロレーサーも排除している)によるジェントルマン・シップ溢れるバトルが繰り広げられた。

 フェラーリ・チャレンジに参戦するには、専用マシン(488チャレンジ)を購入するだけではなく、参戦費、移動費、メンテナンス費、それに各種ホスピタリィがセットになったパッケージを購入する必要があり、ドライバーの負担は相当な額に上る。それでも世界最高峰のマシンを駆り、メインストレートで観客の視線を集める快感は代え難く、夢を買う「フェラーリ体験」のなかでも間違いなく最高峰だ。たとえ自らハンドルを握ることがなくても、その場にいるだけで得られる価値は計り知れない。そういう意味で、フェラーリは幅広く門戸を開いたブランドでもあるのだ。

この記事の執筆者
名品の魅力を伝える「モノ語りマガジン」を手がける編集者集団です。メンズ・ラグジュアリーのモノ・コト・知識情報、服装のHow toや選ぶべきクルマ、味わうべき美食などの情報を提供します。
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