i8(2013年~)
i8(2013年~)


航空機のエンジン製造から始まった"エンジン屋"
2016年、BMWは創立100周年を迎えた。航空機のエンジン製造から始まり、2輪、4輪と開発分野を広げたドイツの"エンジン屋"は、1950年代終盤に経営不振からダイムラー・ベンツに吸収される寸前までいったことがある。ドイツきっての富豪一族、クヴァント家の救済で危機を免れたBMWは、小型車の1500シリーズで息を吹き返し、1971年にはスポーツクーペの3.0CSを発売。1973年には航空機製造で培った技術を元に、世界初の量産ターボチャージャー搭載モデル、2002ターボを作り上げ、ここに「スポーツ性を重視したクーペ&サルーン」というブランドイメージが確立された。日本においては80年代、都市圏で3シリーズが人気を博したが、これはクルマ自体の魅力もさることながら、81年にいち早く日本法人を設立し、正規輸入車の販売に力を入れていたことも忘れてはならない。その"BMWジャパン"も、2016年で設立35周年を数えるほどになった。

歴史を彩った名車が揃う

イセッタ
イセッタ
507
507
R100RS
R100RS

そんな記念すべき年に、BMWは東京の臨海地区に国内最大級のショールーム「BMW GROUP Tokyo Bay」をオープンした。MINIを含めた最新モデルの試乗はもとより、認定中古車の販売、そしてBMW M社認定の、運転技術を磨けるドライビングエリアなど、巨大な空間を生かした多彩なメニューが体験できる。なかでも目を惹くのが、歴史を彩った名車の展示コーナーだ。イタリアのイソからライセンス供与を受けて生産したマイクロカー、イセッタ(1955~59年)。美しいボディラインと贅を尽くした装備を誇るオープンモデルの507(1956~59年)。そして創業当初から続く息の長い2輪のシリーズにして、世界初のフルカウル装着車として名高いR100RS(1976~84年)......。名品をこよなくメンズプレシャスの読者諸兄なら、これらの歴史的モデルがもつ価値を知り、そしてハンドメイドの比重が大きかった時代ならではの機能美を堪能できる機会を見逃すわけにはいくまい。

優れた道具を操る悦びを知る

 
 

もうひとつ、ぜひ体験していただきたいのが、ドライビングエリアだ。ハンドリングコースは本格的な散水設備や夜間照明が用意され、クルマの挙動を確かめながら運転技術を高めることができる。BMWオーナーならご存知かと思うが、同社はオーナーを対象にしたドライビングレッスンをいち早く始めたことでも知られる。後輪駆動主体のレイアウト、前後50:50の理想的な重量配分、そしてきめが細かく抜群のレスポンスを誇るエンジンと切れ味に長けたハンドリング......。BMWがこだわるスポーツドライビングの極意を体感できる悦び、そして優れた道具を巧みに使いこなすための鍛錬を通じて、紳士は成長していくのだ。

 
【BMW GROUP Tokyo Bay】
東京都江東区青海 2-2-15
電話:03-3599-3840
営業時間:11:00~21:00
定休日:不定休

この記事の執筆者
TEXT :
櫻井 香 記者
2018.2.11 更新
男性情報誌の編集を経て、フリーランスに。心を揺さぶる名車の本質に迫るべく、日夜さまざまなクルマを見て、触っている。映画に登場した車種 にも詳しい。自動車文化を育てた、カーガイたちに憧れ、自らも洒脱に乗りこなせる男になりたいと願う。