メイフェアの一角、カーゾン街にある『ジオ・F・トランパー』といえば、数々の小説の舞台にもなった、最もイギリスっぽい理髪店と言ってもいいかもしれない。

ロンドン最古のバーバー『ジオ・F・トランパー』

紳士をつくるグルーミングセット

レザーケース付きの拡大鏡。マットクロームトラベルミラー。シザー、マスタッシュ&ビアード用コーム&ブラシ、毛抜き、爪やすりとレザーケースがセット。メンズグ ルーミングセット。※個人輸入により入手可
レザーケース付きの拡大鏡。マットクロームトラベルミラー。シザー、マスタッシュ&ビアード用コーム&ブラシ、毛抜き、爪やすりとレザーケースがセット。メンズグ ルーミングセット。※個人輸入により入手可

19世紀、ビクトリア女王時代から5世代にわたって、王室指定のヘアドレッサーとなったことはあまりにも有名だが、オックスフォードやケンブリッジに留学する世界中のセレブの子息が、整髪しに通ったともいわれる。それだけに店に通う男たちの目はつねに一流で厳しい。

カーゾン街に面した玄関を入ると、そこにあるのは飴色に輝くアンティークマホガニーの商品棚。ひげ用ブラシ、コーム、ハサミとひげ用だけでもこんなに種類があるのかと驚かされるが、それも男のグルーミングということに、いかにコミットしてきたかを見せつけられているような気がするのだ。

爪用ニッパー、シェービングミラーなどトラベル用グルーミングセットを含め、美意識の高さなどこの店を愛
用し続けた男たちとともに育まれた世界は、一度は味わってほしいものだ。

※2009年春夏号取材時の情報です。

この記事の執筆者
TEXT :
MEN'S Precious編集部 
BY :
MEN'S Precious2009年春夏号、英国王室御用達コスメの名品より
名品の魅力を伝える「モノ語りマガジン」を手がける編集者集団です。メンズ・ラグジュアリーのモノ・コト・知識情報、服装のHow toや選ぶべきクルマ、味わうべき美食などの情報を提供します。
Faceboook へのリンク
Twitter へのリンク
PHOTO :
戸田嘉昭
WRITING :
加藤智一