メンズ、レディースともに時計界全体でここ数年続いている、「正統」への回帰という大きな潮流。2016年のカルティエは、「正統」にジュエラーならではの解釈を加えた魅惑的な新作の数々で、ジュエリー&ウォッチ界をリードするクリエイティビティーを改めて発揮しました。

イプノーズ SM[ケース:ピンクゴールド、ケースサイズ:縦30×横26.2㎜、ストラップ:アリゲーター、クオーツ] ¥2,940,000(税抜) 

そのなかでも特に強いインパクトを放つのが、まったく新しいジュエリーウォッチコレクション『イプノーズ』でしょう。まず目を奪うのが、クラシカルで気品に満ちたオーバルシェイプのケース。流麗なラインを描く幻想的なベゼルの意匠は陶酔へと誘い、大人の女性の心をくすぐります。

クラシカルなオーバルシェイプのケースに、モダンなエッセンスを添えるのは、渦のようにダイヤルを取り巻く二重のダイヤモンドセッティング。センターダイヤルに施されたギョウシェやローマ数字のインデックスが、カルティエらしい気高さを醸し出しています。

慌しく過ぎていく日常のなか、「時を刻む」だけではなく、「時と遊ぶ」ジュエリーウォッチの傑作が、ここにまたひとつ生まれました。

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岡村佳代さん 時計&ジュエリージャーナリスト
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『Precious7月号』小学館、2016年
東京都出身。大学在学中から雑誌『JJ』などで執筆活動を開始。女性向け本格時計のムックに携わったことから、機械式時計に開眼。『Precious』などの女性誌において、本格時計の魅力を啓蒙した第一人者として知られる。SIHHとバーゼルワールドの取材歴は、女性ジャーナリストとしては屈指のキャリアの持ち主。好きなもの:海、ハワイ(特にハワイ島)、伊豆(特に下田)、桑田佳佑様、白い花、シャンパン、純米大吟醸酒、炊きたてのご飯、たまご、“芽乃舎”の野菜だし、“エルメス”のバッグと“シャネル”の靴、グレーのパーカー、温泉、スパ、素敵旅館、村上春樹、宇野千代先生、神社、日本の陶器(特に唐津焼)、朝ドラ、ドラミちゃん、長文のインタビュー原稿
クレジット :
撮影/武田正彦 文/岡村佳代