オートバイの原型ともいえる、クラシックなスタイリングのヤマハ・SR400は、そのシンプルな美しさと単気筒エンジンの朴訥とした音で、根強い人気を誇る。昨年、惜しまれつつも生産終了したものの、排ガス規制をクリアして再び我々の前に姿を現すことが決まった。しかもスペシャルな限定車まで! 名品をこよなく愛するメンズプレシャス世代にとって、見逃せないモデルだ。

復活を記念して500台限定の特別仕様車も!

渋いブラウンカラーとゴールドのホイールをまとい、往年の雰囲気そのままにSRが帰ってくる!(写真は限定モデルの「SR400 40th Anniversary Edition」)
渋いブラウンカラーとゴールドのホイールをまとい、往年の雰囲気そのままにSRが帰ってくる!(写真は限定モデルの「SR400 40th Anniversary Edition」)

 1978年にデビューしたヤマハ・SR400は、80年代のレーサーレプリカ・ブームに押されるどころか、むしろクラシカルなデザインと作りが個性となってファンを増やした。そして時代は巡り、青少年時代に憧れつつも手が届かなった者、渋い乗り物として惹かれる若い世代にも支持され、SR400はこの先もつくり続けられていくと思われた。

 ところが、他社のロングセラーモデル同様、厳しくなる排ガス規制の波を乗り切ることはできず、惜しまれながら2017年にその長い生涯を終えたのであった。「こんなことなら生産打ち切り前に買っておけばよかった!」と地団駄を踏んだ御仁は多いはず。ひょっとしたら、今この記事をお読みになっている貴方もその一人かもしれない。幸い、その姿をほとんど変えていないバイクだけに、中古車という手もあるが、まっさらな状態から自分色に染めたいという気持ちも捨てきれない(それでも2015年に発売されたヤマハ60周年記念モデルには惹かれる!)。だが、ご安心あれ。根強い人気に応えるべく、ヤマハが排ガス規制に適合させたモデルを11月22日から発売することになったのだ。しかも限定500台の特別仕様まで!

ブラウンのタンクとゴールドのホイールが雰囲気満点!

ぼかし塗装を施したタンクが渋い! 手塗りゆえ、一台ごとに表情が異なるという。エンブレムは真鍮製だ。
ぼかし塗装を施したタンクが渋い! 手塗りゆえ、一台ごとに表情が異なるという。エンブレムは真鍮製だ。
ブラウンカラーのシート。側面は本革調だ。
ブラウンカラーのシート。側面は本革調だ。
微細な表現を可能にする、電鋳工法で製作されたエンブレム。神々しい輝きを放つ。
微細な表現を可能にする、電鋳工法で製作されたエンブレム。神々しい輝きを放つ。
スポーティなホワイトメーターは視認性抜群。記念ロゴ入りで気分も上がる。
スポーティなホワイトメーターは視認性抜群。記念ロゴ入りで気分も上がる。

 ファンの熱い声に支えられて再び発売されることになった、SR400。狙い目は断然、限定500台の「SR400 40th Anniversary Edition」だ。車体色はブラウンをベースに、職人が手作業によるサンバースト(ぼかし)塗装を施した燃料タンクや真鍮音叉エンブレム、サイドカバーの電鋳エンブレムを装備し、大人の品格が漂う。さらに前後ホイールはゴールドアルマイト仕上げで、文字盤はホワイト。タコメーターにはSR誕生40周年を記念したロゴも印字されている。もちろん、標準モデルを含めて、トコトコと心地いい音を聴かせるビッグシングルエンジンの味は健在で、キック式のスターターやハンドル左側のデコンプレバー(始動時にエンジンの圧縮を抜いてキック動作をしやすくする装備)も不変だ。

 年齢を重ねるほど似合うSRは、メンズプレシャス世代にとって実に魅力的なモデル。未だにバイクを所有したことがないという人も、すんなりと入っていけるはずだ。この秋は納車に先駆けて、ジェットヘルとシンプル&ドレッシーで上質なラムレザーのシングルライダージャケットを手に入れておこう! あっ、キックスターターの練習も忘れずに!

〈ヤマハ・SR400 40th Anniversary Edition〉
全長×全幅×全高:2,085×750×1,100㎜
シート高:790㎜
車両重量:175kg
排気量:399cc
エンジン:単気筒・空冷4ストロークSOHC ・2バルブ
最高出力:24PS/6,500rpm
最大トルク:28Nm/3,000rpm
トランスミッション:常時噛合式5速
価格:64万円(税抜き・500台限定)

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