今年最後のブログ更新となりました。

メンズプレシャス季刊化がスタートした2010年、

私にとってはとても充実した1年でした。

しかしこの1年が、後世のファッション史において

どのように語られるか?を考えると

まだまだ頑張りが足らん!と思われます。

来年は2005年のLEONブームに続く、

大人ファッションの新時代を築きたいものですね!

なんてことを思いつつ、

この正月休暇はこの本を読んでおります。

『「バロン・サツマ」と呼ばれた男

薩摩治郎八とその時代』

村上紀史郎・著(藤原書店)

1920年に渡仏し、実家からの膨大な仕送りをバックに、

その後30年間にわたりパリ社交界に君臨した薩摩治郎八の伝説です。

芸術家のパトロンとして、そして遊興のために

現代の金額に換算して600億円を使い果たし、

無一文となるも、その生き方を決して変えることのなかった男。

稀代の伊達男としても知られ、20年代のパリでは、

彼と夫人の着こなしが最新のトレンドであったそうです。

1億総中流社会となった現代の日本では考えられませんが

昔はこのように決して世俗にまみれない「本物の紳士」がいたんですね。

それにしても一生働かない人生。なんてうらやましい・・・。

私はあと数日の正月休暇だけでも、

有閑階級の気分を味わうといたします。

では皆様、よいお年を!

この記事の執筆者
MEN'S Preciousファッションディレクター。幼少期からの洋服好き、雑誌好きが高じてファッション編集者の道へ。男性ファッション誌編集部員、フリーエディターを経て、現在は『MEN'S Precious』にてファッションディレクターを務める。趣味は買い物と昭和な喫茶店めぐり。
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