昭和天皇が愛用した眼鏡である。あまたある御用達のなかでも、最も権威ある名品と言えよう。「村田眼鏡舗」の前身は、江戸時代以前より京都御所に出入りを許された御用鏡師だった。宮内省御用達が確立するはるか前から、皇室とは浅からぬ縁で結ばれていた歴史がある。
日本の眼鏡のパイオニアである「村田眼鏡舗」
明治の文豪や政界の重鎮たちのキャラクターをもつくったオーダーメイドの丸眼鏡
時は過ぎて江戸末期。西洋から日本に伝わった舶来品のひとつに眼鏡があった。そのレンズ研磨に端を発する、眼鏡製作の工房としての道を、御用鏡師だった「村田眼鏡舗」の先達が歩んだのも宜なることだった。
眼鏡は元来、ファッション性よりも、医療器具としての側面がクローズアップされるべきものだ。レンズの精度とかけ心地を追求する技術において、往時の御用鏡師としての技量が、大いに発揮されたことは想像に難くない。
一山フレームというシンプルにして質実剛健なオリジナルのデザインは、数百年に及ぶ皇室との繫がりが生み出した、究極の機能美と言えるだろう。
BRAND STORY
※2011年春号取材時の情報です。※価格は税込みです。
- TEXT :
- MEN'S Precious編集部
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- PHOTO :
- パイルドライバー