いつも荷物が多く、巨大なトートを抱えている私ですが、

休日はやっぱり身軽なのが一番。

しかしスマートフォンやら財布、鍵、文庫本などなど・・・。

なかなか手ぶらというわけにはいきませんよね。

そんな時に重宝するのが、「ちょいバッグ」

私はこれが大好きで、そんなに使うわけもないのに

ついつい色々と買ってしまうのです。

そして、ここ最近優れものを立て続けに

ふたつ入手したので、紹介いたします。

右はエンダースキーマーというブランドのもので、

外苑前のショップHOUSE FilMelangeで購入しました。

こちらはよく昔のサラリーマンが持っていた

書類入れ用の封筒を、レザーで再現しております。

なにが素晴らしいかというと、

デザイン、実用性、そして価格のバランスが完璧に取れていること。

こちらは通常廃棄してしまう血筋の多いレザーを

そのまま使い、しかも縫製せず接着で仕上げていることで、

¥3,675という価格に抑えています。

それでいて究極まで無駄を省いたアノニマスなデザインは、

安っぽさなど微塵も感じさせない。

正直、そこらのバッグなど及びもつかない

本質的な意味での「豊かさ」をもった商品だと思います。

そして左は、中目黒のディガウェルというショップで購入した いわゆるクラッチバッグ。 ただ、ありがちなカチッとしたレザーではなく、 芯を省いた やわらかなシボ革を採用。

  こんな風に、持った雰囲気にリラックス感を醸し出せます。

  ジップ自体の塗装やテープに白を効かせているのも、 カジュアル感の醸成に一役買っています。   個人的にはこちらは、冠婚葬祭用に使いたいと思っています。 同じ黒でも、「婚」と「葬」を兼ねられるモノって 探すと意外とないですからね・・・・。   実は今回紹介したふたつの「ちょいバッグ」は、 いずれも日本のブランドによるもの。 どちらも最近、モノ好きたちの間では かなり話題を集めています。 実際、このあたりの繊細な心遣いを感じさせる プロダクトを作らせたら、日本の右に出るものはないですね。 その分野に関しては、もう欧米なんて目じゃないです。 さすがウォシュレットを作った国ですね・・・!   それにしても、つい先日スーツファクトリーとして名高い リングヂャケットさんの取材をしたこともあり、 日本のモノづくりに対して興味が沸々と湧いています。 世界屈指の実力で知られる職人技術に、 世界の一流品が最も集まる都市で醸成された 審美眼や編集力が加わったことで、 現代の日本製品は、ある種の極致に到達しているのでは・・・? そのあたりの取材を、これからしていきたいですね!

この記事の執筆者
MEN'S Preciousファッションディレクター。幼少期からの洋服好き、雑誌好きが高じてファッション編集者の道へ。男性ファッション誌編集部員、フリーエディターを経て、現在は『MEN'S Precious』にてファッションディレクターを務める。趣味は買い物と昭和な喫茶店めぐり。
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