ミリタリーコートはいつの時代に着ても様になる。なぜならトレンドとは関係なくミリタリーというジャンルが確立しているからだ。流行り廃りに影響されないミリタリーコートであれば、例えスーツだろうとなんだろうと男の格をあげてくれることだろう。ここでは現代にふさわしいミリタリーのロングコートを紹介する。

現代にアップグレードされたミリタリーテイストのロングコート

伊勢丹メンズ館15周年を記念しつくられたロングコート

コート¥105,000(伊勢丹新宿店〈タリアトーレ〉)※サイズ48、着丈113cm、編集部調べ
コート¥105,000(伊勢丹新宿店〈タリアトーレ〉)※サイズ48、着丈113cm、編集部調べ

伊勢丹メンズ館15周年を記念した「男に必要な銘作ワードローブ」を、各サプライヤーに別注した企画から生まれたタリアトーレの「BERT」。主張のあるワイドラペルにたっぷりとした着丈など男らしいシルエットの反面、生地は上品でサラッととしたウールツイルを使用。醍醐味となるベルトもあえて短く取ることで程よくバランスの取れた丹精な顔つきに。ベルトをしてもいいしラフな着こなしで羽織るのも様になるコートだ。

いぶし銀の風格漂う「SANYO」のトレンチコート

コート¥119,000(SANYO SHOKAI カスタマーサポート〈サンヨー〉)※サイズL、着丈117cm
コート¥119,000(SANYO SHOKAI カスタマーサポート〈サンヨー〉)※サイズL、着丈117cm

SANYOを代表する100年コートの「Agedモデル」は、ボールバイオウォッシュ加工をかけて使い込まれた柔らかい生地の風合いと襟から前立てにかけての太いステッチでヴィンテージ感を演出。味わいのある表情が買った時から楽しめるのは、日本の卓越した技術力の高さの証明である。

ユーゴスラビア軍の軍服をベースに現代的にアレンジした「アスペジ」のロングコート

コート¥148,000(アスペジ 六本木)※サイズS、着丈108cm、編集部調べ
コート¥148,000(アスペジ 六本木)※サイズS、着丈108cm、編集部調べ

1965年頃のユーゴスラビア軍の軍服をモチーフとしたアスペジのコートは、ウールとリネンをベースにブレンドした生地を使用し、ザラつきのある肌触りが粗野な男らしさを演出している。開きの少ない襟元に大きめのドロップしたラペル、ボタンまでカーキ1色に統一し、ミリタリー要素を充分に味わえる1着だ。

色鮮かな「ナイジェル・ケーボン」のロングコート

コート¥160,000(アウターリミッツ〈ナイジェル・ケーボン〉)※サイズ44、着丈110cm、編集部調べ
コート¥160,000(アウターリミッツ〈ナイジェル・ケーボン〉)※サイズ44、着丈110cm、編集部調べ

マルチチェックの鮮かなコートは、ベトナム戦争時にアメリカ軍が着用していたナムコートをベースにしたモデル。もともとが軍服の上から着用されていたため、サイズ感もオーバーサイズのシルエットが特徴的だ。フロントの大きめなポケットや背面の腰下あたりに施された左右2つのポケットは、ヴィンテージに見られるディテールを再現している。大柄こそ変化球だが、大人の男が着てこそ映えるコートである。

以上、ミリタリーテイストのロングコートを紹介した。ミリタリーテイストがあるものは単純に男っぽくてかっこいい。定番のシックな配色も良いが、ミリタリーと思わせない柄物であえてファッションを楽しむのもいいだろう。

※ここでのロング丈の定義は、およそ180cmの身長で膝丈の長さになる105cm以上とし日本サイズL、イタリアサイズ48、UKサイズ38を基準としている。※価格はすべて税抜きです。

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PHOTO :
島本一男
STYLIST :
河又雅俊
EDIT&WRITING :
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